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特集CD MEDIA第1回 その3(月刊ASCII 1988年3月号8) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

CD-ROMレポートは写真をスクラップする。
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まとめ部分をスクラップする。
CD-ROM,普及のシナリオ
 CD-ROMソフトが一般市場で成功できるかどうかは,いかに低コストで開発できるかにかかっている。CD-ROMのアプリケーションは、現在のところCD-ROMディスクに記録されたデータと,フロッピーディスクに記録されたコントロールソフト(デバイスドライバも含む)から構成される.その最大のポイントは、コントロールソフトとデータの内容とを別々のメーカーから用意することも可能な点である.例えば,CD-ROM辞書のデータのみを利用し,既存の日本語ワープロソフトに組み込むという,いわば開いたシステムも可能なのである.1組のCD-ROMデータに対して複数のコントロールソフトが用意され、ユーザーは自分の使いやすいコントロールソフトを利用するという形態も可能なのだ。そうするとCD-ROMの制作側はコントロールソフ・トを用意する必要がなくなり,純粋に手持ちの情報のみで勝負でき,その結果コストを下げることもできるであろう.
結局広く使われたのはゲームだった。また、種々のソフト等を納めた雑誌の付録だった。34年前通信にかかるユーザのコストはとにかく高かった。いかにして送信データを圧縮するかがポイントだった。500MBものデータを送受信するコストは高額だった。今はギガが足りないとか言っているが、当時はメガ(を扱う電話料金が高く、金が)足りないという時代だった。

編集部からの記事がちょうどCD-ROMの話だった。
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CDメディアへの期待

 「メディアの変化がソフトウェアの質的な変化をもたらす」などと書くと分かりにくいが,具体例には事欠かない.たとえば,オーディオ用テープがオープンからカセットにかわり,大変に扱い易くなった.その結果オーディオテープ自体が大衆化し,ラジカセのような商品が出現した.さらに,カーオーディオやウォークマンの普及により,音楽を聴くスペースの質的な変化をももたらした.そして,その間に,録音・再生されるソフトウェアも大きく変化した。あいにく数値的なデータはないが,たとえば海辺のドライブにこそマッチするであろうユーミンの世界は、カセットテープなしには半ば成り立たなかったのでは,とすら思えるのだ.
 ところで,パソコンの世界では、補助記憶媒体の変化とともに,本体そのものも質的に変化をとげている.カセットテープはデータの転送速度も遅く,信頼性も高くはなかった.当時の市販ソフトがゲーム中心であったのは,必ずしも本体の能力だけが原因ではないだろう.現在主流のフロッピーも複数のアプリケーションや大量のデータを手軽に処理するには,やや役不足である.そこで注目されているのがハードディスクであるのだが,ハードディスクはパッケージソフトの供給メディアとはなりえない.それに対してCDは,500メガバイト以上の情報を,オーディオ用のそれと同じ形態で供給できるのが魅力である.
 CD-ROMなどの情報が本誌に登場するようになって,もう随分と時間が過ぎた.その割に,未だに身近な存在とならないCDメディアに,その可能性を疑う読者もいるかもしれない.しかし,DTPなどの高品位印刷や画像情報の扱いなど,大容量データのニーズが高まるのはこれからである.パソコンの可能性を広げてくれるメディアとして,CDメディアへの期待は大きい
(土田米一)
土田氏の書いてる通りだった。「CD-ROMなどの情報が本誌に登場するようになって,もう随分と時間が過ぎた.その割に,未だに身近な存在とならないCDメディアに,その可能性を疑う読者もいるかもしれない.」それはもうCD-ROがドライブが高かったのが原因だし、CD-ROM提供のソフトが無かったことである。車の両輪がパンクしているような状態で走りようがなかった。繰り返すがCD-ROMの普及はWindows3.1の登場まで待たねばならなかった。

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特集CD MEDIA第1回 その2(月刊ASCII 1988年3月号7) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集 「CD MEDIA CD+Computerでひらける世界」のスクラップの続き。
CDメディアを支える技術
 CDメディアは,音楽記録用のコンパクト・ディスクを基本として,その上に各種のデジタルデータを記録したものである.これを実現したのは、LDなどで使われている光学記録方式と,デジタル化技術,そして誤り訂正技術や各種サーボ技術である.そこで,ここではCDを成り立たせる技術を見てみよう.
 CDは,できるだけ小さく、軽くしたディスクに,いかにして大量の情報を記録するかの工夫の産物である.CDディスク表面(レーベル印刷面)の保護層の下にある厚さ0.165μmの信号記録面には,細かいくぼみが円周上に連続して並んでいる.このくぼみをピットという.ピットの大ささは深さ0.12μm,幅は0.6μmである.ピットの列はディスクの中心から外周に向けて,なんと約20,000周も渦巻状に並んでおり,これを1列に伸ばすと全長約5kmにもおよぶ(図2).
 光学式ディスクに光を反射させたとき,ピットとピットの間隔が光の波長にほぼ等しいため,回折現象が生じてディスク表面が虹色に見える.CDが銀色に輝いているのは反射膜に使われている金属に,アルミニウムが使われているためである.

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この辺のことについては
特集CD-ROM(月刊ASCII 1986年5月号4)
に豊富な図がある。
光記録ってどんなもの?
 光学式ディスクの特徴は,ピックアップからレーザー光を照射し,その反射によって記録された信号を再生することにある.数μmのサイズのピットの列をレーザー光で順次トレースしていくための光学系や制御系の技術は非常に高度なものだそれをここまで小型化できたというのは,半導体レーザーと各種サーボ技術があったからである.
 ディスクの物理的形状のバラツキ,反り,部分的な凹凸,偏心といった成形不良,保存状態によるディスクの歪みなど,信号読み取りを妨げるさまざまな要因が考えられる.そこでCDでは,これらを補正するために以下の方法を取り入れている. (1) 回転サーボ:データを読み取る際に蓄積されていく時間的誤差を補正する. (2) トラッキングサーボ:ディスクの半径方向のビームの方向を修正する. (3) フォーカスサーボ:焦点位置を変え,フォーカスを合わせる.これらのサーボ技術によって,ディスクとプレーヤの相性などを気にせず,ソフトを使用することができるのである。
 CDメディアはLDでいうCLVでいう線速度一定,信号を読み取る速度が一定,つまりディスクの回転数を連続的に変化させ,外周になるほど遅くしている――であり,回転数はLDより遅くなっている.外周部では230rpm(1分間に230回転)で,内周部では530rpmである.ただしCDVは変則で,映像部分と音楽部分で回転数が異なっている(表3).

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エラー補正
 CDに記録される信号には,エラーの検出・補正を行うために,さまざまな処理がされている.ディスクに記録された信号の誤り発生率は,ビットエラーレートと言われる.これは,ディスクに記録された総ビット数に対する誤りビットの数で表現される.CDメディアのビットエラーレートはそのままでは10-3~10-4程度だが誤り訂正を施すことによって,この値を10-9まで下げることができる.これがCD-ROMになると,データを記録するためにさらに高い信頼性が必要となるので,CD-ROM独自のエラー訂正を加えることで,10-12というエラーレートを実現している.
 コンパクト・ディスクでは、再生される信号が音声であるため、エラーはほとんど気にならないが,CD-ROMになるとビット落ちやキャラクター化けとなり,致命的なエラーとなる.CDIになると,ディスク上にコントロールソフトまで記録されているので,その影響はさらに大きい.そこで,CD-ROMではディスクをカートリッジに入れて使用する方法が主流になりつつある.カートリッジに入れることによって、ビットエラーレートは、3~4ケタ改善される.

エラー訂正符号(CIRC) 特集CD-ROM(4)(月刊ASCII 1986年6月号9) 
CDメディアの正体
 CDの物理的なカタログ・スペックは,表4のとおりである.ここではそこに現れない仕様に関する話題をまとめてみた.

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ディスクのサイズ(直径)
 なぜ、CDの直径は120mmなのだろうか?いわゆるカセットテープは,フィリップスが基本特許を持っており,正式名称は「コンパクトカセットテープ」という.CDは,このカセットテープと同じ設計思想に立っているのである.フィリップスが提案した初期のCDのモデルは、カセットハーフの斜辺の長さと同じ115mm径のディスクであった.しかし,CDは製造工程上,外周部分に気泡が入りエラーが生じやすいという性質を持っている.特に製造上のノウハウが蓄積されていない初期の段階では,少しでもディスクの直径を大きくする方が有利であった.そのため,120mm径ディスクを主張するソニーとフィリップスの再三の検討の結果,現在の120mm径におちついたのである(図3).
 ただし,従来のLPが外周から再生するのに較べ,CDは内周から再生しているため,ディスク径を変更してさらに小型化することは容易だといえる.
 コンパクトディスクの理論的最長記録時間は74分42秒である.この値は技術的に決定されたものではなく,ベートーヴェン作曲の第9交響曲を収録できることという要望からなされているという.
 指揮者によって異なるが,フルトベングラー指揮の「第9」で演奏時間が74分41秒だというから,これが最長のコンパクト・ディスクであろう。なお1枚のコンパクト・ディスクに記録できる楽曲の数は最大で99曲である.

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「ベートーヴェン作曲の第9交響曲を収録できる」この話は有名だ。多数が知っているトリビアというところだ。
信号記録面の材質
 CDを長期保存した場合,ディスクに経年変化は生ずるだろうか?ディスクの寿命は,いったい何年くらいなのだろう?この疑問に対する解答は,現在では推論の域を出ないようである.なぜならCDは誕生してまだ日が浅いため、実例によって証明できないからである.それでも,理論的に劣化の原因となるものの1つに,信号記録面の金属反射膜の酸化がある.いわゆる「さび」である.そこで,一般のCDでは材質にアルミニウムが使われているが,これを「金」にしたディスクも使われている.さびが生じて信号が劣化してからでは遅い,というわけで,長期保存性を要する特に重要なデータを記録するCD-ROMなどに使われるであろう.
 CDはポリカーボネイト製のディスクであるが,LDはアクリル製である.ディスクの材質は,物理的な特性として耐熱性,耐湿性,成形性に優れ,光学的特性も考慮されなければならない.アクリルは光学的には良いが、吸水性があり、時間が経つとディスクが反るという欠点がある.それを解決するためLDでは,片側に信号を記録した2枚のディスクを接着剤で貼|り合わせ,ディスクの歪みを打ち消している.ポリカーボネイトは吸水性がなく、湿気により変形しないので,より長い寿命が期待できる.
もう34年も経ったので実例があるのではないかと検索すると沢山ヒットした。先に出てきた2件をメモっておく。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
CDは何十年か経つと聴けなくなるという話を聞いたことがあるが、どれぐらい経つと聴けなくなるのか?何が原因で聴けなくなるのか?長持ちさせる方法はあるか?

FINDERS
ケースから取り出したらCDが劣化し白濁。30年前のCDが寿命を迎えているかもしれない件

デジタル信号をCD、FD、HD、SD等のメディアに移して残すと劣化の問題がある。今のようにいろんなところの複数の媒体に記録してあれば今後も残る。形を変えて残せば永久的に残るだろう。
CDを作る
 CDの製造工程は,大きく3つに分けられる.プリマスタリングとマスタリング,スタンプである.マスタリングとは、プレスに使用する金型を製造するまでの工程である.この金型を使って,実際にディスクを製造するのがスタンプである.ここまでの工程は,すべてのCDメディアに共通である.
 これらの工程の前に,プリマスタリングが必要となる.プリマスタリングは,メディアによって多少異なっている.コンパクト・ディスクの場合は、デジタルマスターテープに記録された信号を,CDマスターテープへのフォーマットおよびサンプリング周波数に変換することを指す。CD-ROMでは,MTに記録されたデータに,CD-ROM規格の同期信号,ヘッダおよびエラー訂正コードを構成する.このプロセスは,基本的にCDメーカー内部で行われている.CDIではさらにこの前に,CDI規格に合わせてデータの圧縮,およびエンコーディングの工程が必要となる.
 磁気記録メディアと異なり,CDはスタンプで複製するので,少量生産には向かないメディアであるといえる.短時間に大量の複製を作ることが可能なので,容易に単価を下げられる反面,複製が数10枚程度しか作成されないのなら、高価なものとなる.CDは出版物と同じ性格を持っているわけだ。このことに加えて,巨|大な記録容量や,生産にクリーンルームなどの特殊な設備が必要ということから,CDメディアは違法コピーや海賊版が作られにくい。
CDRが登場するまではこれが適用されたが、CDR、DVDRが登場してからはコピーが蔓延ることになった。
CDメディアを利用した規格たち
 コンパクト・ディスクに始まる各種CDメディアは,さまざまなバリエーションを生み出している.既に実現しているものもあるが,中には単なる希望もあるだろう.ここでは,最後の話題として,技術的な可能性にはあまりこだわらずに,さまざまなものをとりあげてみた.
★CDV(CDビデオ)
 一般のCDやLDが銀色であるのに対し,金色のディスクがCDVである.CDV規格は,1986年にフィリップスにより提案され,1987年に商品化された.CDVの映像はLDと同じアナログ信号でディスクに記録されている.音声信号は、1枚のディスクの中に記録方式が混在し,映像部分の音声はデジタルサウンドLDと同じ方式で,それ以外の音楽部分は通常のCDと同じ方式で記録されている.そのため映像部分と音楽部分ではディスクの回転数が異なり,映像/音楽再生中にランダムアクセスを行うと,やや時間がかかる.CDとCDV,LDを再生できるコンパチプレーヤも発売され,CDVの将来は期待できるが,まだソフトの数が少なく、なかなか増えてこないことが,悩みのひとつである。
★CDシングル
 コンパクト・ディスクの特徴である1枚のディスクの記録時間が長いことが,逆に問題となる場合もある.コンパクト・ディスクが音楽ソフト業界の主流となった現在,新人歌手のように,コンパクト・ディスク1枚分の楽曲をそろえることができない場合は,なかなかアルバムが発売できない.その対策として,音楽業界が中心に提唱しているのが80mm径のディスクを利用するCDシングルの規格である.ところがCDシングルはもう1つの可能性を開いた.CD-ROMでも,500Mbytesをうめる必要がなく,むしろディスクを小型化したいケースがある.特に小規模DB的なアプリケーションに向けて,CD-ROMシングル(?)とでもいうべき規格が実現する可能性が高いというわけだ.
★CDグラフィックス(サブコードCD)
 サブコードは,基本的にプレーヤの制御信号である。CDの信号はシーケンシャルに記録されているので、ランダムアクセス機能を実現するために設けられた信号が,サブコードである.P~Wという名称の8chがあり,Pchは頭出し用のフラグで,Qchには各種制御情報が記録されている.残りのR~Wchを規格化したものが,CDグラフィックスである.音楽再生と同時に,文字や簡易グラフィックスを表示することが可能なので,現在はもっぱらカラオケCDの歌詞表示用に使われている.しかし,再生システムが特殊化されており,それ以外のアプリケーションでは使いにくい規格である.
★DVI
 DVIはDigital Video Interactiveの略である.これは、CD-ROMディスクに記録するデータを規定したもので,旧GE/RCAラボが1987年に発表した規格である.画像データを1枚あたり5Kbytesに圧縮することで、1時間分のデジタルのフルサイズ(全画面),フルモーションの自然画動画が記録できる.通常のビデオ信号(NTSC)は、1秒あたり30枚の映像から成っており,CDメディアは1秒あたり150Kbytesのデータの転送が可能なので,画像1枚あたりのデータ量が5Kbytes以下に圧縮できれば,テレビ並みのリアルタイム動画がデジタル画像で実現できるわけだ(CDIではフルサイズの自然画アニメーションは不可能).
 DVIソフトの再生は,12MIPSというスーパーミニコン並みの演算速度を持つ専用LSIで行う.リアルタイムで画像データを伸張するためには,これだけのパワーが必要となるのである.DVIの映像と音声のシンクロナイゼーション(同時再生)は,以下の方法で実現されている.DVIの音声データは,現在は4ビットのADPCMで行われているが,ディスクから画像データと音声データを同時に再生することはできない.そこでDVIでは,音声データを最初にメモリにロードしておき,次に連続して画像データを読みだすことで,フルモーションの音声付き動画の再生を実現する,という手法をとっている。
 つい先頃,電子出版協会の主催でDVIデモンストレーションソフトの展示会が行われたが、画質はだいぶ向上していた.あとは,いかに安くソフトを制作できるか,いかに安く再生用チップを供給できるかが問題であろう.
★イエロー・グリーン
 CDIのオーディオ機能のLSIをCD-ROMシステムに組み合わせて使用するアイデアである.最近になっていくつかのメーカー間で検討され始めたようで,実現は早いと予想される.
 再生システムとしては,CDIのオーデイオチップを使ったADPCMボードを搭載したパソコン,という形になると思われる.ディスクの規格は基本的にCD-ROMで,CDIフォーマットのADPCMデータと,CD-ROMの画像もしくは文字データが混在することになる.
 CDI規格が実現した画像と音の同期を犠牲にしてしまうというデメリットはあるが,その分データ作成はCDIより楽になり,既存の設備でソフト制作が可能という大きなメリットを備えている.CDIのBレベル音声を使用すれば,1枚のディスクにステレオで4時間記録できるため,このイエロー・グリーンのアプリケーションとしては、長時間カラオケや語学教材などの分野で,大きな需要が見込まれると考えられる。
★CD-VI
 DVIの登場に対して,急遽フィリップスよりアナウンスされたのがCD-VIである.とはいえ,これは正式な規格として発表されたわけではない.CDV規格は5分間のアナログ映像と20分間のCD-DA(デジタル音声,コンパクト・ディスクと同じもの)が記録できるが,このCD-DA部分に,CDIフォーマットでデータを記録して利用しようというものがCD-VI(またはCD-IV)と呼ばれているものである。
 これによって、5分間という短時間ではあるが,CDIにもフルサイズのアナログ映像の再生が可能になる,というのがフィリップスの主張である.
 ただし,CDIシステム自体が具体化していない以上,それを発展させた規格という動きはありえないとして,多くのメ-カーは当初,CD-VIに対して冷やかな態度をとっていた.ところが,あまりにも動かないCDIにしびれを切らして,実現の検討を開始するメーカーも現れたというウワサである.
★CD-X
 CD-Xは、CD-ROMのソフトベンダーの間でささやかれている「伝説」のひとつである.CDIのシステムにDVIのチップを組み込むことで,CDIの豊富な音楽機能とDVIのフルモーション・フルサイズの動画を実現しようという,両規格のおいしい所だけを組み合わせた虫のいいアイデアである.
 ただし,フィリップスとしては,「DVI技術はまだ未完成で,あの程度の画質の映像しか表示できないものとCDIがドッキングすることはない!」と否定的な態度をとっている.またCDIシステムは拡張性を前提としていないので,外付けボードという形も考えられない.伝説は伝説のままで終わりそうである.

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まあ、よくもこんなに派生の規格が提唱されたものだ。これらのうちどれが市場に登場したのか、こういったものを使ったことがないので分からない。
CDメディアの将来
 CDメディアに関する話題で今一番注目されているのは、CD-ROMシステムの標準化問題であろう.標準化には以下の側面がある.
(1) CD-ROMディスクを再生するハードウェア(パソコン,CD-ROMドライブ,インターフェイス).
(2) CD-ROMディスク上の論理フォーマット.
(3) CD-ROMからデータを読み出すソフトウェア.
 (2),(3)についての詳細は次号に譲る.現在はタマゴとニワトリのたとえではないが,ドライブの普及台数が少ないので,マスマーケットが期待できず,CD-ROMのアプリケーション開発は制限されてしまう.おもしろいアプリケーションソフトがなければ,ユーザーはドライブを買わない……こうした悪循環が起こっている.次々に規格ばかり発表して,ユーザーを混乱させるメーカーの姿勢も問題だと思うが,少なくとも標準化により,パソコンの外部記憶装置としてのCDROMの役割は,ますます重要なものとなろう,いや,なってほしいと切に願っている。
 たいへん駆け足ではあるが,CDメディアの歴史と現状,およびその動向を眺めてきたCDメディアは,予測の立てにくい状況であるが,今年5月までには方向が明確になると考えられる.そのきっかけになると考えられるのが,3月に開催される米国Microsoft主催の「CD-ROMコンファレンス」と、5月に開催される「OS-9コンファレンス」におけるCDIの動向であろう。
ここまで読んで途中忘れていたことに気が付いた。この記事は一般パソコンユーザがCD-ROMドライブを外付けする前の時代だった。CD-ROMドライブを内蔵したパソコンはまだ発売されていない時代だった。
こうして色々な規格、使用法のアイデアを出し合っていたのか。ASCIIの付録にCD-ROMが付いてくるのはいつ頃だったのかを確かめるのもスクラップの楽しみだ。



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特集CD MEDIA第1回 その1(月刊ASCII 1988年3月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の特集は 「CD MEDIA CD+Computerでひらける世界」 だった。
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この号の特集は 「CD MEDIA CD+Computerでひらける世界」 だった。
CD-ROMの技術的解説は以前スクラップした。

特集CD-ROM(月刊ASCII 1986年4月号9)
特集CD-ROM(月刊ASCII 1986年5月号4)
EFM変調 特集CD-ROM(1)(月刊ASCII 1986年6月号6)
RF信号 特集CD-ROM(2)(月刊ASCII 1986年6月号7)
1フレーム 特集CD-ROM(3)(月刊ASCII 1986年6月号8)
エラー訂正符号(CIRC) 特集CD-ROM(4)(月刊ASCII 1986年6月号9) 
CIRCの復号法と訂正,補正確立 特集CD-ROM(5)(月刊ASCII 1986年6月号10)
Reed-Solomon符号の符号化と復号法 特集CD-ROM(6)(月刊ASCII 1986年6月号11)
用語解説 特集CD-ROM(7)(月刊ASCII 1986年6月号12)
一部重複気味のところもあるが、それは技術解説以外の部分がメインだったので、この号の記事もスクラップする。
CDはいかにして生まれたか?
 CD-ROMやCDIなどの基礎となるCDはもともと、デジタルオーディオ信号をディスクに記録して利用するというDAD(デジタルオーディオディスク)の一方式として誕生した.そこでCDを,光学式コンパクト・ディスク方式DADと呼ぶこともある。CD以外のDADとしては,VHD方式のビデオディスクを利用した静電容量式AHD方式DADなどがある.
 CDメディアの基本となった技術は,フィリップスが開発した光学式ビデオディスクの規格である,いわゆるLD(レーザ-ディスク)である.まず光学式ディスクに共通する特徴を見てみよう.
(1) 光学式ディスクは、ランダムアクセスが可能で、任意の位置を2~3秒以下のサーチ時間で再生することができる.
(2) 信号記録面は,保護層の内部に存在し,信号の再生は非接触のため,アクセスによりディスクが摩耗することはない(図1).
(3) レーザー光により信号を検出するオプチカルピックアップの寿命は,5000時間程度である(レコードは100回程度の再生で針が劣化する).
(4) 信号はピットと呼ばれる小さなくぼみの列としてディスクに記録され,ここで反射されるレーザー光の変化を読み取る.
(5) 光学式ディスクに生じる雑音は,記録再生方式の原理そのものから生じる.レコードでは,雑音は盤自体の形状によって発生する。
(6) 信号読み取りレーザービームの焦点は,信号記録面に合っているため,保護膜上についた微細な傷やホコリにはビームの焦点が合わず,レコードなどに比べ信号の読み取りに影響を与えにくい.
 さて,そもそもCDはフィリップスによって考案された規格である.従来のLPとCDの原材料を比較した場合,CDの方がはるかに少量ですむという点が買われ,音楽ソフト市場における省資源メディアとして,石油ショックの時期に企画された.
 そのころ,日本では1978年に発足したDAD懇談会のもとで,DAD規格の標準化が進められていた.その前年のエレショーに家電メーカー各社から参考出品されたDADが相互に方式の互換性がなく,このままでは共倒れになることを恐れた家電メーカー各社が,DAD懇談会を発足させたのである.懇談会によるDADの標準化は,ビデオディスクとの共用を第一に進められ,その時点ではオーディオ専用ディスクという考え方はなかった.ビデオディスクを使うことによって,再生システムが共用できること,ディスク製造設備を共用できること,1枚のディスクに数時間の楽曲を収録できることなどが評価されていたためである.
 しかし,フィリップスによるCD規格にソニーが賛同し,1980年,DAD懇談会にCD方式を両社共同で提案してからは,事態は急ピッチで進んだ家電メーカー各社もそれにならい、翌1981年のオーディオフェアにCDプレーヤが実験展示された.かくしてCDはDADの事実上の世界標準規格となっていったのだ.フィリップスがDAD委員会にCD規格を提案してからフォーマットが決定されるまで8カ月,CDが商品化されたのがその1年半後という,家電製品としては信じられないハイペースでCDは世の中に登場した.
 音楽をデジタル化して記録するということは、デジタルなデータならばなんでも記録可能ということにほかならない.そのため,当初から,コンピュータの外部記録としての利用が検討された.そして1983年,フィリップスによって発表されたデジタルデータ記録方式規格が,CD-ROMなのである.
 誕生当時は「CD」(シーディー)はメディア自体を指すと共に,そのメディアを利用した規格である音楽用CDの名称でもあった.ところがCD-ROMやCDVの登場によって,メディア自体の名称を確立する必要が生まれたのだ。かくして「CD」がメディアの総称となり,「コンパクト・ディスク」が従来の音楽用CDを指すものとされた.本稿もこの分類にならっている。

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CD-ROM以前の音楽CDの発売について歴史的経緯がまとめられている。こういうものは残す価値があると思う。
おもなCDメディア
 CDメディアには後述するように各種の規格,フォーマットが存在するが,そのうち,コンピュータとの関連で最も注目を集めているのは、CD-ROMとCDIだろう。
 CD-ROMは,その名前からもわかるように,CDに,大量のデータを入れようというもので,当初からコンピュータとの接続を意識して企画された.想定される用途としては、DTPなどで必要となるフォントデータやデータベースにあるデータの配布,グラフィックスデータの格納などがある.その容量は500Mbytesもあり,ちょっとした大型機のディスク容量に相当する.書き換える必要のないデータ,あるいはごく一部であれば,その部分のみをフロッピーなどに記録することによって,いままでにない大量のデータを,通信などに比べて格段に低いコストで利用できるようになったわけだ.
 しかし,CD-ROM規格は,物理フォーマットを決めてあるだけで,これは,規格に準拠したドライブがデータを「読める」ということが決っているにすぎない.データを意味のあるものとして取り出すには,この上にさらに論理フォーマットを規定する必要がある.その方式の1つとしていま注目を集めているのがハイシエラと呼ばれるフォーマットで,米国Microsoftが中心になって提唱している.この論理フォーマットは、フロッピーで「いえば,ディレクトリやFATに相当し,この部分が統一されて初めてどのコンピュータ,OSでも利用できるようになるわけである。
 しかし,CDを提唱したフィリップスは、この互換性をさらにつきつめ,CD-ROMの中に格納されるデータの形式,そしてその再生装置などをも規定した「CDI」を提唱した.システム全体を規定することで,ソフトウェアを共通化し,コントロールするためのソフトウェアもCD-ROMの中に入れてしまおうというわけである。ここで意識されている用途は,教育やエハンターテイメントなどのホーム指向のもので,音楽を聴くように,ゲームや電子百科事典などを使ってもらおうというものだ。
 これに対して,コンパクト・ディスクのようにコンピュータを必要としないCDメディアもいくつか登場している.画像の再生が行えるCD,CDVである.すでに国内メーカーから,LDとCDとCDVが再生できるマシンも登場しており、手に入れた方もあるかもしれない.
 CDVの音声記録は,コンパクト・ディスクと同じだが,その容量を削って残りの部分に映像を入れたものだ。このほかCDを小さくして低価格化を目指したシングルCDも発表されている.

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34年前は今とは違い通信に係る経費がかなり高く、通信で600MBものデータを配布するなんて考えられなかった。だから、CD-ROMは多数に配布する手段として画期的な技術だった。
以前のスクラップに
次世代デスクトップと…(月刊ASCII 1987年8月号7
の「CD-ROM Syndrome」に
>ハイシェラフォーマットは名前だけは記憶にある。名前の由来がHigh Sierra Casino and Hotelという名のホテルだったとは。うんちくになるかもしれないからスクラップした。
とあった。
CD-ROMとCDI
ライセンス
 CDメディアの規格決定の中心となっているのはフィリップスとソニーの2社である.そのため各種の規格を採用するメーカーはライセンスをとる必要がある.ライセンス契約を結ぶと支給される規格書は3冊あり,それぞれの表紙の色によってレッドブック,イエローブック,グリーンブックと呼ばれている.これら3色の規格書が,CDメディアの基本をなしているのだ.レッドブックを前提として,その延長線上にイエローブックが,イエローブックの延長線上にグリーンブックが規定されているため,グリーンブックこのライセンスだけをとることはできない.
 レッドブックはコンパクト・ディスクの規格を定めている(CDVはレッドブックの拡張版に規定).ディスクに記録される信号の規格から始まり,エラー訂正符号の規格,ディスク表面に記載する事項(ロゴマークなど)についてまでが細かく規定されている.レッドブックに沿ったオーディオデータ記録の方式(つまり,コンパクト・ディスクと同じ信号記録)|は,「CD-DA」と呼ばれているが,規格書の色から「レッドトラック」と呼ばれることもある.
 イエローブックにはCD-ROMの規格が定められており,1983年に発表された.これはレッドブックを基本として,どのような構造でデータを記録するかを規定しており、エラー検出,訂正コードを含む規格「モード1」とこれを含まない「モード2」を定めている(物理フォーマット).なぜ「モード2」が必要かというと,|データに高い信頼性が必要とされない時など、ディスク容量を有効に利用するためである
 CD-ROMのモード2上で、ディスクに記録する画像や音声のデータの構造から,再生用ハードの機能,OSやCPUの定格までをくわしく規定したものがCDI規格である.これによって,広い互換性を保証しているわけである.これらCDI規格は1986年に発表されたグリーンブックに定められている.しかし,これは完全なものではなく,最終版は1988年夏頃までに発表される予定である.

CD-ROMって何だろう?
 イエローブックで規定されたCD-ROMとは,音楽用コンパクト・ディスクのデジタルで音楽を記録している部分に,コンピュータデータを記録したものである.信号処理から見れば,CDの誤り訂正がなされた後で,もう1度CD-ROMの誤り訂正が施される構成になっているが,コンパクト・ディスクとはディスクの物理的構造や製造工程に互換性がある.CD-ROMの再生システム(CD-ROMドライブ)は、コンパクト・ディスクプレーヤにCD-ROM特有の誤り訂正回路とインターフェイス部分を加えたもの,となっている.
 1枚のCD-ROMの記録容量は,500Mbytesであり,これを換算すると漢字で2億7000万文字となる(おおよそ広辞苑の20倍の情報量).
 さて,一般に「CD-ROM」というと,CD-ROM規格のディスクを指す場合と,コントロールソフトも含めたアプリケーション全体を指す場合がある.
 CD-ROMもCDメディアとしての互換性を有しているので、CD-ROMドライブにオーディオ出力端子が装備されていれば,音楽を再生することも可能である(ただし,そのためのコントロールソフトが必要).なお,逆にCD-ROMディスクをコンパクト・ディスクプレーヤにかけた場合どうなるかというと,据え置き型プレーヤでは,ほとんどの機種では何も音がしない.これはプレーヤ側で信号の種類を判別し,音声出力をカットするためである.ただしポータブル型プレーヤにはこの回路が省略してあるものがあり,その場合はCD-ROMのデータ音(?)を聞くことができる.
 CD-ROMの画像や文字出力は,基本的にパソコンを経由してディスプレイに表示される.CD-ROMドライブとパソコンは,従来メーカーごとにまちまちなインターフェイスで接続されていたが,最近はハードディスクの接続に使われているSCSIが主流になってきている.ソフト面から見ればCD-ROMディスク,コントロールソフト,OSの他にCD-ROMドライブを制御するためのソフトが必要だが,通常これはデバイスドライバとしてOSに組み込まれる.
 音声出力は,CD-ROMドライブの音声出力を直接アンプに入力する.これには例外があって,音声データがADPCM形式でディスクに記録されている場合は,専用の再生用ハードに出力されなければならない。

CDIとCD-ROMの違い
 CDI,IdCompact Disc Interactiveの略で,対話性のあるマルチメディアのCD-ROMソフトとでもいうべきものである.これはCD-ROMのモード2の上に規定されており,ディスクに記録する,画像データ(表1),音声データ(表2),文字データの形式およびコントローフトを、すべて定義している.これによって、ディスクとシステムのメーカー間の互換性を保証しているわけである.
 単に「CDI」といっても,CDIフォーマットのディスク自体を指す場合,そこに記録してあるCDIソフトを指す場合,あるいは再生装置,またはソフトハードを含んだシステム全体を指す場合の4つがあるので,注意する必要がある.
 CDIプレーヤとは、CD-ROMドライブ,映像、音声,文字,コンピュータデータの各再生回路と,CPUに68000系を用いたコンピュータを一体化したものである。入出力装置としては、ポインティングデバイスが標準とされており,キーボードは含まれていない.またフロッピーディスクドライブのような他のメディアも標準では接続されていない、つまり「パソコンにしてパソコンにあらず」,これがCDIの正体である.
 メーカーによって商品としての位置づけが違うことが,CDIのイメージを混乱させている.高級AV機器と考えるか,ホームコンピュータと考えるかによって,アプリケーションの分野が異なる.
 CDIソフトのマーケットは,ここ2~3年の間こそ特定分野向けが中心だが,遅くとも5年後にはコンシューマ向けのマスマーケットが立ち上がるであろう,と予想されている.アメリカのソフトベンダーの間では、CDIシステムの商品化に対して,日本よりもはるかに大きな期待がよせられている.この熱い期待の理由は,CDIという標準的規格が登場することにより,ソフト開発にとって最大のネックとなる多機種へのソフトの移植が不要となり,単一のソフトで一般マーケットに向けて販売できるという点にメリットを感じているからにほかならない.

ASCII1988(03)f05CD_表1_W1077.jpg
ASCII1988(03)f05CD_表2_W449.jpg
この当時はMS-DOS全盛の時代でパソコンで処理するデータは文字データが主で画像データを表示させてインタラクティブに人とパソコンがやり取りする時代ではなかった。Windows3.1にならなければ広まらず、Windows95になってやっと普通の姿になった。
CDIはどんなことに使えるか
 CDIは技術としては優れているが,商品として考えた場合には,さらに検討が必要という声も上がっている.それはどういうことであろうか?
 従来,新しいメディアの登場は、常に過去のメディア上に蓄積されたソフト資産を再利用する形で行われてきた.ビデオテープやビデオディスクのほとんどが映画作品であったり,LPがコンパクト・ディスク化されている現状が,これをよく示している.しかし,CDIのようなデジタルのメディアの場合には、状況はだいぶ違ってくる.メディアの性質上,過去のソフト資産をそのまま利用できない,というハンデを背負っている.
 ところが,ゲーム以外の分野で,インタラクティブなソフトを制作・供給する体制は,まだできていないのだ。さらにCDIシステムを動かすOSの問題がある.CDIは,OS-9の改良版であるCD-RTOSを使用するが,OS-9の経験があるソフトハウスは限られており,開発時に新たに修得する必要がある.
 CDIの「インタラクティブ」とは,日本語では「対話性」と訳されるが,平たくいえば,機械がやり方を人間にあわせてくれるということではなかろうか.メディア上の情報を自由に操作できる環境,それを支えるものが「インタラクティブ」である。
 人間はかつて機械の提供する情報を,一方的に受け入れるだけであった.ビデオテープしかり,テレビ放送しかり.情報は受け手に送り出される前に既に完結しているものであった.
 コンピュータの登場によって,ようやく情報を自由に扱えるようになった.メディアの受け手である人間が,コンピュータと力を合わせ,対話することで,情報を完結させることができる時代がきたのである。

ASCII1988(03)f06CD_写真2_W520.jpg
CDIをデータベースとして利用できるだろうか?
 CDIでは,標準の入力装置がマウスやリモコンのようなポインティング・デバイスと指定されている。つまり,標準ではキーボードが使えないのである.そのため,自由語検索を必要とするような文字型データベースなどでは,文字入力が難しいと考えられる.マウスを使って画面から1文字ずつひろって入力していく手間は並大低のものではない(ファミコンゲームのドラゴンクエストの復活の呪文の入力を経験された方ならどんなにたいへんかがわかると思う).
 そこでCDIのアプリケーションソフトとしては、Macintoshのソフトのようなメニューやアイコンで選択する方式のものが最適と考えられる.

続きは次回のスクラップにする。
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PC-286-L-H10-N,C-TRACE98(月刊ASCII 1988年3月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号のProduct ShowcaseからはPC-286-L-H10-NとC-TRACE98をスクラップする。
ASCII1988(03)e01PC-286L_W520.jpg
写真をスクラップする。
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ASCII1988(03)e02PC-286L_写真1_W520.jpg
ASCII1988(03)e02PC-286L_写真2_W520.jpg
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価格は下表のとおり。
ASCII1988(03)e03PC-286L_表1_W498.jpg

PC-9801を使っていたのでPC-98でこんな画面ができるのかと思ったのがこのC-TRACE98
ASCII1988(03)e04C-TRACE98_W520.jpg
ASCII1988(03)e04C-TRACE98_画面1_W519.jpg
この画面が4時間か。びっくりしたのかがっかりしたのかよく覚えていない。

ASCII1988(03)e05C-TRACE98_W515.jpg
この画面が強い印象、記憶に残っていた。

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OS/2,COREWARS(月刊ASCII 1988年3月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の「OS/2がやってきた」OSの解説記事というよりプログラミングについての解説だったので内容のスクラップは省略する。
ASCII1988(03)c01OS/2_W520.jpg

ASCII1988(03)d01COREWARS_W520.jpg
第2回国際コア戦争コンペティションの記事から優勝、準優勝の解説、プログラムリストをスクラップする。
今大会で目立った戦術
TYPE 1 相手プログラムに“SPL 0"爆弾を打ち込んで無駄なプロセスを発生させ、動きを遅くしておいて“DAT 0"爆弾で殺す.
TYPE 2 相手プログラムにJMP命令を打ち込んで特定の部分に誘導し,相手のプロセスを利用して“SPL 0"爆弾をばらまく.
TYPE 3 去年優勝したMICEのように,急速に増殖する.


優勝と準優勝のプログラム
 (優勝した)FERRETは,高速にメモリをスキャンして,敵のいそうな所に“SPL 0"爆弾を落し,その後DAT命令を絨毯爆撃して敵を倒す,というものである.この戦術自体は,他のプログラムでも用いられたものだが,細かい点で工夫のあとが見られる.作者は,「敵の攻撃があたりにくいように,プログラムをできるだけ小さくするように心がけた」と語っているが,事実,12ワードというオブジェクトサイズは、準決勝まで勝ち進んだプログラムの中では,KISSと並んで最も短いものだった.
 準優勝となったPLAGUEは,2つのコ・ルーチンが同時に実行されるようになっている.一方のルーチンは相手プログラムを探してそのプログラムのロジックを破壊し,もう一方のルーチンでDAT命令を絨毯爆撃してとどめをさす.このプログラムも18ワードと非常に短くなっている.やはり、小さくて速いコア戦士プログラムが有利になるようだ.

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ハード、ソフトその他(月刊ASCII 1988年3月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSからハード、ソフトその他の記事をスクラップする。

ASCII1988(03)b05富士ゼロックス68020_W520jpg.jpg
富士ゼロックスが68020を搭載した32bitマシンを発売
TALK560III で最安モデル(IV-2C)が99万8000円

ASCII1988(03)b07シャープワープロ_W520.jpg
シャープがカラー表示の日本語ワードプロセッサを発売
あざやか書院WD-910 で29万8000円
カラーサーマルプリンタが6万円
カラーで印刷したいという趣味用のワープロだったのか。

ASCII1988(03)b04ティアックストリーマ_W508.jpg
ティアック、150MBytesカセットストリーマを発表
MT-2ST/N50 でサンプル価格25万円。
ストリーマはもっと安くなってから買えた。

ASCII1988(03)b13緑電子HDD_W520.jpg
緑電子がPC-9800シリーズ用の20/40HDDなどを発売
DAX-H1V(20MB) が 14万9000円
DAX-H5V(40MB) が 27万5000円
まだまだ高かった。とっても、確か5インチFDDを買ったとき10万円オーバーだったからこの値段になると一般ユーザでも買う人が出てきた。

ASCII1988(03)b13ユーステックHDD_W520.jpg
ユーステックがPC-9800シリーズ用の2台目専用20Mbytes HDDを発売
Snapper Sp-522 で 9万円
このメーカーは知らなかったというか記憶に残っていない。

ASCII1988(03)b13ソニー2インチFDD_W520.jpg
ソニーがPC-9800シリーズ用2インチFDDシステムを発売
ソニーはマビカというデジタルスチルカメラ(デジカメ)を発売していたのでこういった小型のFDDも作っていた。それをパソコン用に開発した。パソコン用としては使ったことがなかった。

ASCII1988(03)b12ソニーVHS発売_W498.jpg
ソニー、VHS方式のVTRを発売
やっとソニーもVHS方式にした。10年以上もベータとVHSの競合していたのか。

ASCII1988(03)b12シャープ多機能電子手帳_W506.jpg
シャープ、多機能漢字電子手帳を発売
PA-6500の価格は1万7800円
電卓ではなく電子手帳となるとシャープに次々と新製品を出す勢いがあった。

ASCII1988(03)b04オリエント時計ちかてるくん_W508.jpg
オリエント時計、多機能電卓「ちかてるくん」を発売
オリエント時計の製品は知らなかった。今でいう、乗換案内、駅探のようなことができる電卓なのか。
ちかてるくん の価格は 1万3000円

ASCII1988(03)b04ヴァル研駅すぱあと_W506.jpg
ヴァル研、電車網乗り継ぎ・運賃案内ソフトを発売
「駅すぱあと」 の価格は2万7000円
今でも「駅すぱあと」はある。

ASCII1988(03)b06TURBO_C_W502.jpg
サザンとMSAがPC-9800対応TURBO Cを発売
思い出した。2社で発売していた。私はサザンパシフィックのを買っていた。なぜサザンにしたのかは思い出せない。

ASCII1988(03)b08米が月面基地開発_W502.jpg
米が月面基地開発へ
34年たっても月面基地はいつになることやら、火星への有人飛行は何十年先か。行くのを止めたりして。






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PostScriptコンパチ言語、米国業界他(月刊ASCII 1988年3月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「PostScriptコンパチ言語」?あったことすら知らない。
ASCII1988(03)b03PostScript互換_W520.jpg
ASCII1988(03)b03PostScript互換_写真_W335.jpg
PostScriptコンパチ言語をひっさげて日本上陸
米国Control-C Software社
Andy Johnson-Laird会長
 米国Control-C Software社(本社・オレゴン州ビーバートン市)のAndy Johnson-Laird会長が来日した.同社が開発したPostScriptコンパチのページ記述言語「CCS-Page」の国内販売に関して,(株)エスシーアール(本社・札幌市)と代理店契約を結ぶのが目的.Adobe Systems社が開発したPostScriptが,“業界標準”としての地位を固めつつあるのに対応して,その仕様を満たす互換言語の開発が活発になってきている.代表的なところでは,IBM PCのコンパチBIOSの開発・販売で知られるPhoenix Technologies社の「PPCS」が有名だ.PPCSは,先頃,キヤノン(株)が自社のレーザービームプリンタに搭載することを前提に同社と業務提携したことが記憶に新しい.米国では,4~8社がPostScriptコンパチ言語を開発中と言われ,その中からどれが“第2の業界標準”になるか,という話題が早くも出現している.Laird会長に“PostScript戦争”の最前線の模様をインタビューした.
――ACCS-Pageの開発に要した期間と販売実績は?
Laird会長 約2年かかりました.
 欧州で2社,米国で4社,日本で2社が,すでにCCS-PAGEの採用を決めています.日本では,ほとんどのメーカーに対してプレゼンテーションを行っています.その中には,キヤノンやリコーといったレーザービームプリンタの大手も含まれています.米国では,Xerox社とつい最近契約したばかりです.
――キヤノンはPhoenix Technologies社の「PPCS」を採用したはずですが……
Laird会長 PDLはまだ成長段階にある市場ですから,メーカーはAdobeSystems社を含めた複数のPostScript開発メーカーと契約します.その中から、ベストの製品を選べばいいわけですから。
――CCS-Pageの基本仕様は?
Laird会長 CCS-Pageは,プリンタのドライバ部分が約1.2Mbytes,フォントの制御部分が約1Mbytesから構成されています.このうちドライバ部分は,言語本体が約200Kbytesで,残りの1Mbytesはイメージ展開用メモリになっています.PostScriptに比べて,非常にコンパクトにできているし処理速度も速くなっています.OEM価格は,他の製品の50~60%と安価になっています.
――CCS-PageはPostScriptのどのバージョンとコンパチなのでしょう?
Laird会長 カラー対応になる前のバージョン38と互換性を持っています.バージョン38は、Apple社のLaserWriterなどに搭載されているROM版PostScriptと同じものです.最新のカラー対応コンパチバージョンは開発中です.
――AdobeSystems社は,最近になってコンパチ言語に対して態度を硬化させていると聞きましたが?
Laird会長 Adobeのフルフォントシステムが使用できなければ“PostScriptコンパチ”とは言えない,という考え方を同社は明らかにしています.
――部には,プログラムのステップ数まで同じでなければいけないという解釈を示したと聞いていますが?
Laird会長 それは分かりませんが,プログラムのコア部分は公開されていませんから,コンパチメーカーは公開されている仕様に忠実に従うしかありません.
――Adobeが開発した膨大なフォント群の1つに,特定のパスワードコードが隠されていて、純正以外は引っかかるというような対策が施されている可能性はありませんか?
Laird会長 十分考えられます.PostScriptにとってもっとも重要な点はフォントです.PostScript用フォントなら,どんなフォントでも使えなければ意味がありません.だから,コンパチ言語で使えないフォントがあれば,逆にその言語はコンパチとは言えなくなります.
――コンパチメーカーにとってのキーポイントは,価格,処理速度,コンパクトなプログラム,という3点だと思うのですが?
Laird会長 それ以上に重要なのがサービスです。われわれのユーザーは,あくまでOEM先のハードメーカーですから,彼らの持っている各種のハードウェアに個別に対応していかなければいけません.彼らの要求をすべて満たすようなきめ細かいサービスがもっとも重要になるでしょう.実際にそれらの機器を使うユーザーは,PostScriptコンパチを搭載していると意識してハーェアを使うわけではありません.すべての評価はハードメーカーが下すと言っても過言ではありません.
――日本語化については?
Laird会長 エスシーアール社と共同開発中です.フォントは,同社がプリンタメーカー向けにOEM供給しているベクター高速描画モジュール用フォントを使う予定です.今年中には製品化できると信じています.
Control-C Software社:1979年に設立.従業員25名.昨年度の売り上げ200万ドル.主な業務は,(1) IBM PC互換ROMBIOSの開発,(2) MS-DOS,C-DOS/86用OSボードの開発,(3) MS-Windowsの各種デバイスドライバの開発,(4) PostScriptとInterpressのコンパチ言語の開発――など。
Control-C Software Inc.9205 SW Gemini Drive Suite A Beaverton,Oregon,97005,USA
使うシーンがなかった。職場ではまだレーザーショットを使う前で、LP用紙でプリントしていた時代のことだった。

ASCII1988(03)b14MacWorldEXPO_W520.jpg
ASCII1988(03)b16HyperCard開発者BillAtkinson_W235.jpg
HyperCardの開発者のBill Atkinsonの写真があったのでスクラップする。

ASCII1988(03)b12日本世界半導体最大シェア_W499.jpg
日本メーカーが世界半導体市場の最大シェアを維持
34年前はこうだったのだ。
メーカー別では
1位 日本電気(売上額30億ドル超え)
2位 東芝
3位 日立
6位 富士通
9位 三菱
10位 松下

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富士通32bitMPUで米社と委託生産契約
先端分野の吸収は半導体産業以外でもあったが、特に知っている名前の会社が次々と吸収されている様は面白かった。
フェアチャイルドのMPU部門 → インターグラフ
フェアチャイルド本体 → ナショナル・セミコンダクタ
この先も吸収合併が進んでいく。

ASCII1988(03)b06日電ザイログ提携打ち切り_W509.jpg
日電、ザイログ社との提携打ち切りへ
日米間の提携関係も変化していった。

ASCII1988(03)b12日本IBM1兆円_W503.jpg
日本IBM, '87年総売上高が1兆円を突破
ビジネスコンピュータではやはりビッグブルーは巨大だった。

ASCII1988(03)b06日電AI電算機_W505jpg.jpg
日電、AI電算機のネットワーク化に着手
この当時のAIコンピュータとはどんなものだったのか?エキスパートシステムは現在のAIとは違っていたと思う。

ASCII1988(03)b06富士通第6世代コンピュータ_W504.jpg
富士通、第6世代コンピュータ実現にめど
「スーパーコンピューターを上回る処理速度を持ち、人間の脳に似た働きをする『ニューロコンピュータ』」ってこれが第6世代コンピュータなのか。富士通のこの技術が今のAIにどう結び付いたのか?

ASCII1988(03)b04旭化成光ディスク事業化_W502.jpg
旭化成が光ディスクを事業化
35年前はまだまだだった。

ASCII1988(03)b02TRON仕様32bitMPU開発_W520.jpg
TRON仕様の32bitMPUと周辺LSIを開発
開発したのは、日立、富士通、三菱電機でGMICRO/200というMPUだった。

ASCII1988(03)b12CEDトロン採用_W499.jpg
CECがトロン方式採用申し入れ
文部省とトロンが結びついたがトロンにとって良かったのか?トロンで学んだ生徒はどれだけいたのか。

ASCII1988(03)b05富士通教育用パソコン_W520.jpg
富士通がOSにMS-DOS採用の学校向け教育用パーソナルコンピュータを発売
トロンじゃないんだよね。 FMR-50S の価格が 43万円。この価格なら1教室に1台しか導入できないのではないだろうか。全国の学校に合計1万台なら43億円になってしまう。

ASCII1988(03)b12日立8bit製造中止_W506.jpg
日立、8bit MPUの一部製造中止へ
モトローラが許可しなかったため HD68701V が製造中止になった。

ASCII1988(03)b02アスキーがPS2完全互換チップ_W520.jpg
アスキーがIBM PS/2と完全互換を実現したマイクロチャンネル・システムロジックLSIセットとグラフィックス用LSIを発売
アスキーがというところが注目点なのか?IBM の PS/2 との著作権についての争いはどう決着したのか覚えていない。今後のスクラップで答えがわかるはずだ。

ASCII1988(03)b04京大超電導体薄膜試作_W503.jpg
京大、実用化レベルの超電導体薄膜を試作
ASCIIをするしていくと超電導コンピュータ34年前は将来性があるという雰囲気が感じられる。

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パソコン広告(月刊ASCII 1988年3月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

もう一度読み返し、スクラップする。
ASCII1988(03)表裏_W520.jpg
裏表紙はFM77AV40EXで前号の使いまわし。

ASCII1988(03)見開ppt_W520.jpg
表紙見返しはこの号もたいして売れないPC-98XL2がメインだった。

ASCII1988(03)a01PC88MA_W520.jpg
PC-88VAは随分と雰囲気が変わった。
COMIC/BLACK POINTとあったが、ググると伊東 岳彦に出会ったが、この人かどうかは分からない。
以下画像をスクラップする。
ASCII1988(03)a01PC88MA_1_W520.jpg
ASCII1988(03)a01PC88MA_2_W381.jpg
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ASCII1988(03)a01PC88MA_6_W347.jpg
ASCII1988(03)a01PC88MA_7_W520.jpg

ASCII1988(03)a02MZ-2861_W520.jpg
シャープのMZ-2861は前号の使いまわし。

ASCII1988(03)a03X68000_W520.jpg
シャープのX68000は背景が変わったもののほぼ前号の使いまわし。

ASCII1988(03)a04X1turboZII_W520.jpg
シャープのX1turboZIIは前号の使いまわし。

ASCII1988(03)a05FM77AV40EX_W520.jpg
富士通のFM77AV40は前号の使いまわし。

ASCII1988(03)a06FMR_W520.jpg
ASCII1988(03)a06FMR南野陽子_W520.jpg
南野陽子は富士通のFMRシリーズにも起用された。

ASCII1988(03)a07J-3100_W520.jpg
右頁が東芝のJ-3100シリーズ。

ASCII1988(03)a08HP64000-PC_W520.jpg
横河ヒューレットパッカードのHP64000-PC。これはパソコンではなく他のパソコンにつなげるエミュレータだった。

ASCII1988(03)a09MacII_W520.jpg
アップルコンピュータジャパンのMacIIの広告。デザインがスタイリッシュで国産パソコンの事務機器スタイルとは全然違う。高かったので(2台目パソコンとしては)買えなかった。

ASCII1988(03)a10NAVI_W520.jpg
ASCII1988(03)a11NAVI_W520.jpg
キヤノンのNAVI。事務機器パソコンとは一線を画したデザインだが、私の目には触れなかった。

ASCII1988(03)a12Mac_W520.jpg
キヤノン販売のMacの広告

ASCII1988(03)a13PC-286_W520.jpg
エプソンの98互換機PC-286。

ASCII1988(03)a14WORDBankNote_エプソンHDD_W520.jpg左頁がエプソンのWORD Bank-Note、右頁がエプソンのHDDの広告。
HDDの価格は HDD-20E(20Mbytes、ケーブル付属)が158,000円
HDD-20S(20Mbytes、インターフェースボードとケーブル付属)が198,000円

ASCII1988(03)a15ロジテック_Seagate_W520.jpg
左頁がロジテックのHDD
LHD-32N(20MB,インターフェース、ケーブル付)158,000円
LHD-32H(20MB高速,インターフェース、ケーブル付き)228,000円
LHD-34H(40MB高速,インターフェース、ケーブル付き)328,000円
LHD-34S(40MB超高速、インターフェース、ケーブル付き)398,000円
右頁がシーゲイトのST225NC価格不明

ASCII1988(03)a16緑電子_OS/2_W520.jpg
左頁が緑電子のハードディスク
Little-B(20MB,本体)が94.000円
インターフェースが29,8000円
ケーブルが4,700円
他社製品と比べかなり安かった。
右頁がOS/2の広告。

ASCII1988(03)a17Castレイトレーシング_W520.jpg
34年前右頁のレイトレーシングソフトウェア(株式会社キャスト)の画像に目を奪われた。
C-TRACE 98が98,000円で水面の処理が凄いと思った。

ASCII1988(03)a18Lotus1-2-3_W520.jpg
左頁がロータス1-2-3の広告。

ASCII1988(03)a19一太郎_W520.jpg
毎号おしゃれな一太郎の広告。

ASCII1988(03)a20花子_W520.jpg
毎号おしゃれな花子の広告。

ASCII1988(03)a21TURBO-C_W520.jpg
右頁がTURBO Cの広告。
TURBO Cには飛びつくようにして買った。
ソフトウェアのマニュアルを捨てる
書籍を捨てる(TURBO PASCAL
ソフトウェアを捨てる(TurboC他)
TURBO PASCALを使っていたのだが、行儀のよすぎるプログラミングよりCのように行儀の悪いちょっと誤ればすぐ暴走するアセンブラよりのコーディングができるのが好みだった。一番好きだったのはアセンブラなのでTURBO PASCALでもインラインアセンブラを使ったほどだった。アセンブラのコーディングは緊張するので楽しかった。

ASCII1988(03)a41FUJIFILM_W260.jpg
裏表紙裏のFUJI FILMのフロッピーディスクの広告は前号の使いまわし。

ASCII1988(03)a45ログイン通信_W520.jpg
ログインの広告

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新しいCPUはなぜ速い?TBN他(月刊ASCII 1988年2月号12) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号のTBNはCPUのクロックの記事があった。それをスクラップする。
ASCII1988(02)g01CPUクロック_W520.jpg
新しいCPUはなぜ速い?
Q:最近のi80286やMC68020などにはクロック周波数20MHzといったものがあるのに,なぜZ80や6809などの周波数は4MHzや8MHzどまりなのでしょうか.
A:まず始めに,CPUのクロックについて説明しておきましょう.
 CPUは,ある単位時間(クロック)を基準にして動作する仕組みになっています.CPUの内部では,この単位時間ごとに,ある時点ではAという状態,次にはB,Cという状態へと変化してゆきます.そして,このようなCPUの動作を内部的に正しく行うために必要な時間が,CPUのクロック周波数です.
 ただ,ここでひとつ気をつけなければならないのは,クロックの周波数イコールCPUの速さではないということです.つまり,CPUは必ずしもクロックの1サイクルごとに命令を1つ実行するのではなく,一定のクロック数をまとめたものを単位として(これをマシンサイクルといいます),それを基準に命令を実行するのです.さらに,命令の種類によっては,実行に必要なマシンサイクル数も異なります.また,周辺装置の設計によっては,1マシンサイクルごとにnクロックサイクルのウエイトを入れている場合もあります.
 たとえば,Z80の場合は,1命令の実行に4~20クロックサイクルが必要です.一方,同じ8ビットCPUの6809の場合,1命令の実行には2~15クロックサイクルが必要になっています.
 それでは次に,実際にCPUのクロック周-波数を決定する要因を考えてみましょう.
 基本的に,CPUのクロックはそのきざみ幅をどこまで短くできるか,つまりスピード的にも一番すぐれたものを目指して作られます。
 速度を上げることで考慮しなければならないのは、CPUもその内部はある物理的な回路になっているということです.このため,内部の設計の都合によって,また,電気の流れる速度には上限があること(光速度以上にはなれない)などから,内部の状態が変わるためには、ある時間がかかります.つまり,CPUのクロックはCPU自体の複雑さ,内部の物理的距離,デバイスの種類(C-MOS,_N-MOSなど)による影響を受けます.
 図1はN-MOSトランジスタの素子構造です.ゲートとは、電圧をかけることによって半導体結晶の薄い表面層の伝導率を制御するもので,Lはその長さ,Wは幅です.このトランジスタの寸法を1/xに縮小すれば,HighレベルとLowレベルの間の遷移時間は1/×2になります。
ASCII1988(02)g01CPUクロック_図1_W356.jpg
   このため,デバイスの寸法を縮小することは集積度を向上させ,また,CPUの高速化に対して大きな役割を果たします.10年ほど前の8ビットCPUの最小トランジスタのゲート長Lは5~6μmだったのに比べて,最近の32ビットCPU(i80386やMC68020)などでは1.5~2μmと,かなり小さくなっています。
 この他,CPUのクロック周波数は設計の段階で回路の複雑さや何に使うかによって,またその時点での各メーカーの製造プロセス,ノウハウなどによって、だいたいこれが上限であるという数値が決まってきます.そうなるとあとは,この目標に基づいて作ってゆくことになります。
 そして,実際に作って,それを評価してみて,たとえばある信号経路が目指す動作速度を達成できていなければ,そこを改良するなど,様々なことをして完成させるわけです.さて,ここまではCPUのクロックを速くすることについて考えてみましたが,一方,CPUは単純にただ速ければ速いほどよいというものでもありません.CPUのクロック周波数をやたらに上げてしまうと、今度は周辺の回路がそれについてゆけないことになるからです.また,速いCPUを使うならば,メモリなどにもそれだけ速いものを選ばなければならず,部品のコストもかかってしまいます.CPUのクロック周波数を決める際には,こういったことも考慮されなければなりません。
 最終的には、まず実際にそのCPUの性能からみてどういった使われ方をするかによります,極端な例ですが、炊飯器や洗濯機に32ビットCPUを組み込んだり,スーパーコンピュータに8ビットのCPUを採用しても意味がありません.それぞれのCPUには適したアプリケーションのエリアがあり,その中で最も汎用性が高く,速さが必要十分であると判断されたクロック数が決められるわけです.
 またその他にも,半導体市場の状況も影響します.たとえば,以前は高価だった高速なスタティックメモリが安くなって多く使われるようになったというようなことも,クロック周波数を決める要因となっています.
 もし仮に今の技術で以前のCPUと同じ機能を持ったCPUを作れば,クロックの周波数は何倍にもあげることが可能です.現にZ80などでも、最初発表された時のクロック周波数は2MHzでしたが,現在では8MHzのものまで商品化されています.これらは機能的にはまったく同じものなのですが,前にも言ったように,物理的な面積などはまったく異なっているわけです.ちなみに,現在の技術では8MHzがZ80で実現できる最高の速さなのかをザイログ社に問い合わせてみたところ,「技術的にはまだまだ上げることはできるが,現時点ではその必要がない」ということでした.これは,こういったCPUはあくまでも“汎用品”ですから,できるだけ多くの人が使うということを念頭において作られるということです.つまり,Z80においては今のところ一番速く,また,ある程度数の見込める上限が8MHz版であるという判断がなされているわけです.
(Micha)

自分は賢くないから「技術的にはまだまだ上げることはできるが,現時点ではその必要がない」という点、つまり市場が、ユーザがそれを要求していないというところを理解していなかった。個人的には高速なZ80があればそれを使ってみたいという趣味ユーザーというかごく少数派のオタクだった。オタクの価値観は一般人とは違うものだ。

この号の編集部からも納得のいくものだった。
ASCII1988(02)h01編集室から_W520.jpg
128号を意識して
 今月の編集作業も半ばを過ぎた頃,ふと,今月号が創刊128号だということに気付いた.多くの読者の方もご存知だろうが,コンピュータと付き合い始めると,8,16,32といった2の乗数に親しみを感じるようになる.たとえば,パーソナルコンピュータ用のCPUは,8ビット,16ビットと進み,現在では,32ビットのパーソナルコンピュータが注目されている.僕自身の経験では,友人たちと初めて作った8ビットのマイクロコンピュータシステムのメモリ容量が128バイトであったと記憶している.一方,現在の16ビットパソコンのメモリ容量は,640Kバイト程度である.いまさら10年以上前と比較しても意味がないとはいえ,それでも,急激な技術進歩に改めて驚かずはいられない.先日,ある週刊誌を読んでいたら,最近では,多くの人が「以前のものより,よりいいもの」を追い求め,それを「カッコイイ」と思うことにバカバカしさを感じているのだという.しかし,パーソナルコンピュータの世界では,まだまだ追い求めざるを得ない側面がある.64ビットのマイクロプロセッサの話がすでに存在しているし,それがパーソナルコンピュータに搭載される日も,それほど遠くはないかもしれないのだ.
 64ビットの次は128ビットだ,などと話を進めるつもりはない。が,今月号のProducts Showcaseで扱った32ビットマシンと新連載のOS/2の組合せは,現在,最先端であることに間違いはない。そしてそれらも,3年以内にかなり普及するものと僕は考えている.
 一方,一般的なユーザーとしては、そろそろ個人レベルでのデータ処理の道具としてパーソナルコンピュータを活用しようと考える人が増えるのではないかと思う.カード型データベースの特集は、そういう人にこそ読んいただきたい.あまり突っ込んだ解説ではないが,それでも参考になる話を散りばめることが出来たのではないかと思っている.
 さて,128号だというのに特別な企画が一つもないのは淋しいということで,最後にちょっとした遊び心で,'87年の本誌総索引をディスクサービスにした.これには,今月掲載した内容のままのテキストファイルの他に,カード型データベースなどでも容易に利用できるように,SYLKとCSVの両形式のファイルも入れておいた.データ処理の練習程度にでも利用していただければ幸いである.
(土田米一)
OS/2は普及しなかったが、確かにハードディスクが普及してからは個人がパソコンでデータベースを利用することが増えていった。34年前、パソコンの未来を考えることは楽しかった。
このブログ制作作業をしているマシンのCPUは64bitだし、RAMは32GBだ。趣味のパソコンはメモリの増加が著しい、最初にパソコンを買ったとき選択の最重点項目はメモリだった。フリーエリアが32KBと大きいMZ-80Cで固定小数点でデータを整形し少しでも多いデータを扱いたかった。この記事のころパソコンのメモリ容量を表現する単位はKBからEMSメモリとかを使ってやっとMBになった。メインメモリがMB単位になったパソコンを買ったのはいつだったか。スクラップ作業で確かめる。
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よいバグがあるとすれば・・・(月刊ASCII 1988年2月号11) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

スペシャルレポートが Edward H. Currie 氏の記事があったので抜粋してスクラップする。
ASCII1988(02)f01よいバグがあるとすれば_W520.jpg
編集部のあおり文に「プログラミングとは、1%のコーディングと99%のデバッグである」とあった。この%はもちろん時間のことだ。たった1個のバグに何日も悩んだことがあったので身に染みる。
 一般にソフトウェアを開発する場合,作業時間の割合は,製品の仕様書を作るのに30%,コーディングに20%,そして残りの50%はデバッグにあてられている.しかし,そのわりには、デバッグのテクニックは進歩が遅いし,新しい技術が一般に広まるスピードはもっと遅い.
 今のところ,デバッグは何かいかがわしい超能力や,神秘的な呪文や,悪魔払いといったものに支えられている魔術みたいに思われている.プログラミングに熟達することは、デバッグのテクニックにも長けていることだ,などと言う人はあまりいない.これまで,多くの人がデバッグに適した心理学的適性といったものを考えてきたが,あまり結論らしい結論には至っていない.よいプログラムが書ける心理状態というのは、デバッグのそれと必ずしも一致しないようである.
 (中略)
 おそらくCとアセンブリ言語のバグを生み出す要因でもっとも一般的なのは、スタックとポインタの扱いの不手際だろう.この2つの要因がきわめて油断ならないのは,プログラムに異常な動きをさせようとするからだ。たとえば,プログラムが普通に走っているときにバグが現れ,デバッグしてtraceコマンドを入れるとバグは消える.調べてみると,プログラムがソースコードの行の間で「爆発」して,めちゃくちゃになっているのが見つかったりする.プログラムによっては最初に呼び出されたときにはすべてうまくいっているように見えるのに,次に呼び出されると暴走してしまうのもある.最初にロードされたときはうまく動くのに,2度目には暴走してしまうというのもある.プログラムによっては,コンパイルの直後だけうまく動いて,つづいて何かやろうとすると暴走するというのもある.
 (中略)
 スタックポインタが適正なスタックの境界の外でメモリの一部に重ね書きしていないかどうか,あるいはスタック自体が重ね書きされていないかどうかを見極めるには,スタックやスタックポインタを調べるのもいい方法だ.
 (中略)
 プログラムがおかしな動きを示し,しかもそれが繰り返されない場合は,メモリロケーションのどこかが正しく初期値設定されていないか,スタックが重ね書きされているか(こうなっていると,適切なロケーションに帰ってこないか,あるいは全くリターンが行われなかったりする),ポインタの扱いが間違っているかだと考えていい.
 しかし,これは覚えておいてほしいのだが,すべてのバグが,質の悪いコードによってプログラムが異常動作する場合にのみ発生するとは限らない.バグの中には,単にプログラムのデザインがまずいために生じるものもある.よく知られているのは,かなり洗練されたアプリケ-ションが,何年間もうまく動いていたのに,急に「爆発」してしまったというような例だ。調べてみると,原因はバイナリサーチ・ルーチンであることがわかった。しかし,おかしなことに,このル-チン自体は狂っていなかった.ただこれを書いた設計者が,要素が1つしかないリストを探索するとき,どんなことが起こるかに注意を払わなかっただけなのだ!そのため,次の項目を指し示す経路が自分自身を指していたので、永久ループ状態に陥ってしまったわけだ.
 (中略)
 スタブはこれまでずっと,プログラマ、がコンパイラあるいはインタープリタを使っていろいろな言語でデバッグを行うのを助ける役目を果たしてきた.スタブはコードの一種で,プログラムのさまざまな場所に置かれ,プログラムが実行されているあいだに主要なパラメータの変数をダンプしながら,プログラマがプログラムの実行経路を追跡し,検査していくのを助けてくれるのだ.

printf('x=%",x); /**/

とか。

puts("made it to 1”);
puts("made it to 2”);

といったステートメントがソースコードの中にわざと置かれ,実行中にいろいろなパラメータの値を調べたり,プログラムが実行中に特定の地点に行き着くようにするために使われる.プログラムの中でスタブの位置を探すために空のコメントが使われ,スタブが必要なくなると,これで探し出して取り除く(プログラマによってはソースコードの1行ごとにスタブをはさむ人がいる.人間,必死になるととんでもないことを考えるものだ).
身に覚えがありすぎて笑ってしまった。良くやったよな。バグによる暴走は当たり前だった。
 これから挙げるのは、バグの対処法に一関する様々なヒントである.
☆バグがプログラムではなく,コンパイイラから出てきたように見えたとしても,可能性としてはコーディングにバグがあることが多い.まずコーディングのバグを探し,それからコンパイラのバグを考えるほうがよい.
☆デバッガもまたプログラムの一種であり,時としてそれ自体バグが持っていTるかもしれないことをお忘れなく.
☆バグに対処する場合,最も陥りやすい誤りのひとつは、バグをレポートそのものにあることを見逃してしまうというやつだ。それを避けるために,ユーザーからはできるかぎり詳細な報告をもらうこと.一番いい方法は、探し出して取りのぞく前に,自分で一度そのバグを体験してみることだ.
☆アセンブラとCのプログラムでは,ポインタと変数の初期値設定の間違いが,エラーの原因としては一番多い.
☆アセンブラとC言語のコードのバグで,二番目に多いのがスタックの扱い方の誤りである.
☆ソースのデバッグテクニックですべてのバグに対処できるわけではない.ハードウェアのデバッガやロジックアナライザといったバグ診断ツールも有効であり,時としてそれが,バグを持つプログラムに対抗する唯一の有効なソフトウェアのデバッグテクニックになることもある.最近,デバッグツールのデザイナーはバグ診断のパワーを高めるために,ハードとソフト両方のデバッギングテクノロジーを組み合わせたものを開発している.
☆Occamのかみそりの故事(注1)を思い出して、バグの原因を最初からあまり複雑に考えないことまず単純な原因を検討し,それが違うならより複雑なほうへと移っていくようにしたほうがいい.
編集部注
注1 「Occamのかみそり」,Occamは、14世紀イギリスのスコラ学者.Occamのかみそりとは,「存在(仮説)は必要以上に多くしてはいけない」という方法論を指すたとえ、この方法論を好んでもちいた彼の名前にちなんで付けられた.
☆(エラーの)動作が何度も繰り返されるものでない場合は,ポインタやスタック,変数の初期値設定が間違っていないかどうか調べるべし.
☆コンパイラのバグと,その対処法に関する報告に,常に注意を払うこと.プログラミングのやり方や、プログラム自体と何の関係もないような原因を探しているのかもしれないからだ。
☆最初の開発段階では,プログラム全体を一度に走らせないこと時間のロスが大きいし,モジュールをひとつずつテストすれば見えるバグが,見えなくなってしまうことにもなりがちだ.
☆バグの対処法を間違えると,次に新たなバグを生みだすことになりかねないので要注意.バグが出ては直すということを際限なく続けていると,いつまでたっても改訂版が出せないことにもなりかねない.
☆一度退治したバグは,その対処法を記録しておくことさもないと,過去のバグを振り返るのに,またいちいち面倒な手間をかけることになる.
☆バグは一度見付けたところにいつでもいるとは限らない.ライブラリは,バグがどこにあるかを探すのに役立つが,その中にバグがあると,人騒がせなポインタというやつにあちこち引きずり回されてひどい目にあうことになるだろう。
☆小さなデータについてのテストからは,.あくまで小さなデータに関して何が起こっているかしかわからない.多くのデータは時とともに増大するから,中程度のデータや巨大なデータのテストもすべきである.
☆必ずしもすべてのバグが取り除かれなければならないものとはかぎらない.なぜなら,バグ退治には常に新たな問題を引き起こす危険が伴うからだ。だからといって,「退治できないバグは機能のひとつと思えばいい」という格言をあてにしてはならない.一番大切なのは、バグのドキュメントを作ることで,その次が退治することだといってもいいだろう.たいていのユーザーは、次のバージョンで直される予定の公開されたバグには対処できるが,存在が知られていないバグには対処できないから,そのバグは狂暴に暴れ回りユーザーをひどい目にあわせる.
☆Illegal system callも,よく問題を起こす原因になる.マルチタスクのOSが普及するにつれて,ますますそれが甚だしくなってきている.BIOSを通さずに直接ハードウェアを操作している場合には,このことは必ず記録しておかなければならない.なぜならそれはいずれトラブルの原因になるからだ。
☆きちんと動いているプログラムにパッチをあてる場合は,同時にソースコードにもその変更点を書き込んでおくことバグ退治に何をしたか忘れてしまうのはたやすいが,次に別のバグが出たとき,やっかいなことになるだろう。
☆いつでもソースコードとアセンブリ言語のレベルの両方でデバッグを行うべきだ.b ☆ときにはバグを直すより,最初からやり直したほうが手っ取り早く,効果的なこともある.
 (中略)
バグに対処する一番いい方法は,まず最初の段階でバグが出ないように注意することだ一度プログラムに入り込んでしまうと,完全に退治することはできないし,そのバグを殺しても,別のバグがいくつもできてしまうことだってある.つまり,『死んでいるバグだけがよいバグなのである』ということなのだ。そして,最もよいバグというのは,そもそも最初から存在しないバグのことだ!
読んでみて激しく同意することや経験してきたことばかりだったのでスクラップしてしまった。

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