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PC-286LST,Dynabook,光磁気ディスク他(月刊ASCII 1989年10月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

PRODUCTS SHOWCASE をスクラップする。
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 PC-286LSTは,以前から発売されているPC-286LSにティントモードによる疑似カラー表示が可能な液晶ディスプレイを搭載したモデルである.そのため,ディスプレイ以外の仕様は,PC-286LSと同じであり,CPUもクロック周波数12MHzの80C286である.
 ティントモードとは,色調により淡い緑,淡い赤,淡い黄色の3色の表示ができるものである(画面1).見た感じでは,あまりはっきりとした色を表示できないようだ。それでも色によって確定,未確定を表現するような日本語入力フロントプロセッサでは,白黒の8階調モードよりは少しは分かりやすい.
 しかし、通常は白黒の8階調モードにしたほうが見やすいだろう.ただし,PC-286LSと比較した場合、同じ白黒8階調表示であっても,PC-286LSのほうが明るさにむらがなく見やすい.
 発売はSTDモデルのみで,2000台の限定である。価格は,51万8000円で,PC-286LSからは4万円のアップである.購入する場合には、実際の画面を見比べてから決めてほしい.
PC-286LSTは,カラーラップトップ時代の先鞭的商品ではあるが,色があまりはっきりとせず,あまり見やすいとはいえないのが残念である。今後出るはずのカラーモデルに期待したい.


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なんとも中途半端なPC-286LST。値段も高いし、「2000台の限定」とは、どうしてこういうものを販売したのか理解に苦しむ。
 PC-386LSは,デスクトップの代わりとしても十分に使える性能を持っている.LSシリーズは,ラップトップマシンには珍しく,拡張スロットもデスクトップマシンと同じサイズであり,拡張性にとんでいる.しかし,9kg前後の重さというのは,持ち運びにはかなりつらい。
今回のエプソンのマシンは魅力の無いマシンばかりだった。

私が愛用したDynaBookの記事をスクラップする。
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J-3100の機能はそのままに小さく
 J-3100SS(以下SSと略す)は,A4ブックサイズの本体にJ-3100シリーズ(SL)の機能を詰め込み,しかも19万8000円という低価格を実現した意欲的な製品である。重量もノートワープロ程度で,バッテリ駆動が可能だ。これだけ小型化されたにもかかわらず,ソフトウェア,メディアともに上位機との互換性が保たれており,蓄積されたJ-3100シリーズの資産をそのまま活用できる.
 重量は約2.7kgと,重めのノートワープロ並み.厚さは44mmで,既存のラップトップマシン(80~110mm程度)とは一線を画する。この匡体に,ELバックライトの液晶ディスプレイと3.5インチFDDを内蔵する.バッテリは,約4時間の充電で2.5時間の駆動が可能だ。
 CPUはクロック周波数9.54MHzの80C86を採用,メインRAMは標準で1.5Mbytes,拡張RAMカードの利用で最大3.5Mbytesまで増設できる.入出力関係は,外部モニタ端子が省略されたことを除いて上位機と同じで,拡張FDD兼プリンタ端子(ソフトで切り替える),RS-232C,拡張コネクタ(これは独自のもので,上位機との互換性はない)がある.このほか,拡張RAMカードのためのスロットと,内蔵モデム用のスペースがある.

ハードRAMを使えばHDD並みの環境
 SSは,J-3100SLゆずりのレジューム機能を搭載している。これは,メインメモリをバッテリバックアップすることで,再起動したときに電源OFF直前の環境を再現する機能だ。文書を編集中に駅に着いてしまったらそのまま電源を落とし,喫茶店で電源を入れれば作業の続きができる.
 メインメモリ以外のメモリは,EMSメモリまたはハードRAMとして利用できる。ハードRAMというのは,基本的にはRAMディスクだが,バッテリバックアップされているためブートのたびごとにシステムなどを転送する必要がない.超高速のハードディスクに見立てることができる.
 実際,付属のMS-DOS Ver.3.1をブートしてATOK7を組み込むまでに,FDDベースでは24秒を要するが,RAMから立ち上げればわずか8秒となる.レジューム機能と組み合わせれば,ディスクアクセスに起因する待ち時間は無視できるものになる.
 ただし,DRAMの大きなメモリを常にバックアップしているため,バッテリが消耗した状態で約半日放置すると,ハードRAMの内容が消えてしまう。付属のツールなどでこまめなバックアップを心がけたい.

ATOK7の辞書をROMに搭載
 ソフトウェアでは,MS-DOS Ver.3.1のほかに日本語入力FPのATOK7が標準添付される.ATOK7の辞書はROM化され,これだけでDドライブを構成している.変換速度はFDDとは比べものにならない速さだが,高速にタイプすると表示がついてこなくなることがある.ユーザ単語登録や優先順位などの学習内容は別ファイルに保存されるので,辞書がROMだからといって心配する必要はない.なおこの辞書は,容量/内容ともに,PC-9801版の標準サイズの辞書に相当するもののようだ。せっかくのROMならラージ辞書が欲しいところである.
 現在J-3100用に販売されている一太郎はVer.3であるが,これがATOK5を要求するために,システム標準のATOK7は使えない.どうしても使いたければ,ATOK5のシステムと辞書を使うことになる(辞書はRAMに転送するのが現実的だ).ATOK5対応のアプリケーションのために「7TO5」というコマンドも用意されており,ATOK7のインターフェイスをATOK5のAPIに合わせることができるようになっているが,一太郎Ver.3はこれでも動作しない(動作するとした先月号の記述は誤り)。辞書ROMを有効に使うには,発売予定の一太郎Ver.4を待つ形となる.

最速の8086環境を携帯できる
 ところで,ブックコンピュータと言われると、本当にそんなに軽いのかと思ってしまうが,2.7kgという重量は本誌の約3冊分これを持ってしまうとほかに本だの書類だのを持つには少々辛い。長旅となれば2.5時間では足りないので,ACアダプタも携帯しなければならないが,従来のラップトップに比べればかなり小さめとはいえ結構かさばる.ちなみに,航空機内での利用は航空会社の申し入れにより禁じられていると,マニュアルに記載されている.
 恒例のベンチマークテストも行なってみた.CPUが80C86であるために,V30マシンと比べてかけ算が多少遅いほかはほぼ同クロックのV30マシン並みであった。スクロール速度もそこそこだが,J-3100シリーズは漢字VRAMを持たないためか、文字出力は遅めに出ている.しかし,複雑な計算を頻繁に行なうような場合を除き,ソフトウェア使用時のボトルネックとなるのは外部記憶の速度である。その点SSはハードディスクより数段速いハードRAMを搭載することで,FDDへのアクセスを大幅に減らしている.8086マシンとしては究極に近い動作速度が得られるはずだ.
 286,386ベースのデスクトップマシン,特に漢字VRAMによる高速スクロールを見慣れていると,RAMベースでもまだ遅いと思うこともあろう.しかし,パソコンならではのデータ処理機能を持ち歩ける,いつでもMS-DOSテキストとしての日本語を入力できるという利点には抗し難い魅力がある.


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 ハードRAMの注意として「バッテリが消耗した状態で約半日放置すると,ハードRAMの内容が消えてしまう」では困ったことがない。データはFDに保存するし、MS-DOSの起動ディスクにはツール、ユーティリティソフトを入れてあり、autoexec.batでハードRAMにコピーしていた。後は、レジューム機能をフル活用した。
「ATOK7の辞書をROMに搭載」とあるが、すっかり忘れていた。だから、MS-DOSの起動ディスク1枚で事足りたのか。ワープロとかオフィスソフトは使わなかったので全然困らなかった。
 「ところで,ブックコンピュータと言われると」なんて書いてあるが、PC-9801なんてノートコンピュータだった。Dynabookでそんなことを書くなら、98NOTEのときは噴飯ものだと書くべきだ。
 「ちなみに,航空機内での利用は航空会社の申し入れにより禁じられていると,マニュアルに記載されている.」そうだったかな。手荷物検査で電源を入れてくれと言われたことはあったが、持ち込めていたはずだ。

マイクロシステムズのThe Book。価格は25万円。
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TBNの光磁気ディスクに関する解説記事をスクラップする。
光ディスク三つ巴
Q:CD-ROMやMO-DISKなどの光ディスクが話題になっていますが,スピードや記憶容量等でどんな違いがあるのでしょうか?
A:光ディスクにはCD-ROM以外にもハードディスクのように書き込み/消去が自由にできるMO-DISK(Magnet-Optical:光磁気ディスク),1回のみ書き込み可能な追記型光ディスクなどが実用化されています。これらはデータを半導体レーザーで磁気ヘッドより小さな領域に対して読み書きするため、通常のフロッピーディスクなどとくらべ大変に容量が大きいのが特徴です。
 構造的なことでは,CD-ROMが螺旋状のピットの列をトレースしているのに対して,残りの2つはトレースするための螺旋状の溝が付いています(図1).これは溝のない平らなディスクでは,ちょうどフロッピーディスクがフォーマットをしないと使えないように,データを書き込むためのガイドが付けてあるのです.


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 トラック間隔はどれも1.5ミクロン程ですが,レーザービームをより絞り,トラック間隔を狭くして半径方向の記録密度を上げる研究も行なわれています。
 記憶容量については,CD-ROMは5.25インチで片面540Mbytes,追記型光ディスクは5.25インチで片面最大600Mbytes,30cmで片面最大1.3Gbytes,MO-DISKは5.25インチで片面300~400Mbytesです.
 また回転速度は,CD-ROMはCDと同じ規格で線速度一定(CLV:Constant Linear Velocity)になるように200~530rpmで変化します.これはディスクの内周と外周では外周のほうがトラックが長いので,回転数を落とすことで同じ記録周波数でディスクの外側により多くのデータを記録するものです。これにより,ある長さ当たりの記録容量はディスクのどこでも一定になります(図2).これに対し追記型光ディスクとMO-DISKには統一された規格がないため、回転数は各社ばらばらです。一般に2400rpm程度で一定速(CAV:Constant Angular Velocity)になっているものが多いようです(図3).CAVはFDDやHDDと同じように1周当たりの記録容量は内周も外周も同じですが,ランダムアクセスに強いという特徴があります.


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 記録方式としてはこの他に回転数一定で外側ほど記録周波数を上げて線記録密度を一定にする方式(M-CAVModified-CAV)があります。これは外周の容量を増すためCLVが回転数を変えたのに対し,記録周波数を可変にするものです。これにより記録パターンはCLVと同じになります.
 さて使用に際して最も気になるスピードですが,これには大きく分けて2つの要素があります。1つはシークタイムと回転待ち時間です.シークタイムはヘッドが目標トラックに到達するまでの時間で,一般には全トラックの3分の1を移動する時間をいいます。回転待ち時間はヘッドが目標トラックに到達してから実際にデータを読み始めるまでの時間で,一般にはディスクが半周する時間をいいます。アクセスタイムはこのシークタイムと回転待ち時間を合わせたものです.
 もう1つの要素は転送速度です.これはディスクからデータを読み出すスピードですが,実際のスピードはインターフェイスの能力にも左右されるので目安程度に見てください。さてそれぞれの光ディスクのアクセスタイムですが,CD-ROMは500ms,追記型光ディスクとMO-DISKはほとんど同じで100msが標準的です.速いものではアクセスタイムが50msのものがありますが,HDDにはまだまだヘッドの重さなどの関係で及びません.また転送速度はCD-ROMが1.2Mbit/秒,追記型光ディスクとMO-DISKは5Mbit/秒程度から,20Mbit/秒まであります。
 参考までにMO-DISKの例として,ソニーのNEWSとNeXT ComputerのNeXT Computer Systemに採用されているMO-DISKの性能を記しておきましょう.NEWSのものは容量は297Mbytes(片面),回転速度は2400rpm,転送速度は7.4Mbit/秒(ただしSCSIインターフェイス使用時は620Kbytes/秒).NeXTのものはキヤノン製で容量は256Mbytes(片面),3000rpm,転送速度は6.6Mbit/秒というものです.
 以上の平均的な性能をまとめると表1のようになります。これを見るとMO-DISKはアクセスタイムはFDとほとんど同じですが,回転速度が速いため転送速度が10倍程になっていること,またCD-ROMがFDと較べてもあまり速くないことなどが分かります.
(田川)



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NeXTの解説から図をスクラップする。
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こんなことを図で説明しなければならなかったのが34年前のパソコン環境だった。

「現地レポート MACWORLD Expo/Boston」から一部をスクラップする。

Adobe社との蜜月が終わった
Apple社はどこに行くのか

 System Ver.7.0が市場に与えたインパクトは,予想以上に大きい.コンファレンスの2日目に行なわれたVer.7.0をめぐるスペシャルセッションでは,4人のパネリストと聴講者の間で白熱の議論が展開された。特に、既存のMacOSとの互換性や、独自規格のアウトラインフォントとPostScriptとの整合性については,パネリスト同士の見解の相違が明らかになり,ユーザーの不安感は助長されたようだ。翌日には,Ver.7.0の簡単なデモも公開されたが,その詳細については未だに全貌が明らかになっていないだけに、当分は混乱が続きそうだ。
 Adobe社は,会場にNeXTマシンを持ち込んでDisplay Post Scriptのデモを繰り広げていたが,すでに何回となく目にしてきた来場者の関心を引くことはできなかった.Apple社が,画面表示では独自のアウトラインフォントを採用すると発表して以来,Display Post Scriptに対する関心は急速に低下している.一時の興奮状態と比べると隔世の感がある.それとは逆に,出力系の対応はLinotronicやVarityper,Agfaなどを筆頭に,PostScriptプリンタの全盛を迎えている.前述のグラフィックソフトは,ペイント系でさえベジェ曲線を採用するほど,PostScript主導になっている.SystemVer.7.0は,こうした市場の動向に真っ向から対立する基幹路線として発表されたわけで,Macのシステム体系からPostScriptの占める比重を軽減しようという狙いは明らかだ。「Jean-Louis Gassee(Apple社の開発担当副社長)は,SteveJobsが敷いた路線を全面的に否定しなければ気がすまない人間だ」という関係者の見方は,Ver.7.0の発表時からささやかれていた.現在のMacファミリーは,すべてJobsが決めた基本路線に沿って製品化してきたものだ。PostScriptは,その最大の基本路線といっても過言ではない.
 しかし、別の関係者は,「PostScriptの依存体質から脱却しても、結局はQuickDrawというJobsの遺産で勝負せざるを得ない」と見る.本当にJobsの影と決別するにはQuickDrawを捨てなければならないことは確かだ。しかし,それはRISCプロセッサを搭載したMacの発表まで待たなければならない.Macファミリーは,昨年の米国市場でパーソナルコンピュータ販売実績のトップに踊り出た.Macがこの世の春を謳歌している裏で,QuickDrawとPostScriptの確執は着実に進んでいる。





前号のASCII EXPRESSのスクラップを再掲する。
業界の動向,パソコン,ワープロ他(月刊ASCII 1989年9月号2)
米Apple社と米Adobe社の関係が決裂か?
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