米国ハイテク産業・その他(月刊ASCII 1988年10月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]
ASCII EXPRESS から米国ハイテク産業・その他の記事をスクラップする。
PS/2どうなったんだったけ?もう忘れてしまった。
OS/2にしても売れていない。まあ、思想はいいけどユーザがそれほど必要としていないし、金はかかるし、速度は遅いしで広まらなかったのだろう。
IBMの凋落はこのとき既に始まったのか。ビッグブルーと言われていた栄華はもはやなくなっていた。
OSF,日本支部を設立へ
「開放的なソフトウェア環境の開発と提供を目指す」良く分からない。
富士通,オープンネットワークアーキテクチャを確立
パソコンから大型まで何をサポートしているのか分からない。
米ソ,合弁でコンピュータプログラム開発会社を設立
これは記録しておく価値がある。34年前米ソがこうして協力することもあったのだ。
PS/2どうなったんだったけ?もう忘れてしまった。
米国ハイテク産業の動向そうかIBMが旧PCの製造を中止しても、クローンメーカーが作る旧PCが売れ続けていたのか。これではIBMも困ってしまう。ユーザにPS/2に早く移行してもらおうと思ってしたことが自分の首を絞めることになっていた。
■PS/2か?ATか?
現在,全米で1000万台以上のIBM PCが稼動していると言われている.実際に,IBM PCが導入されていないオフィスを探すのは容易でない.どこにいっても,秘書たちの付け爪とIBM PCのキーボードが発するカチャカチャという音を耳にする.設置されているIBM PCは,その80%以上がワープロや表計算に使われている.こうした状況は,別の見方をすれば,IBM PCは世界でもっとも普及した共通バスであると考えることができる.つまり,世間一般に標準バスといわれるMultiBusやVMEバスなどを,数でははるかに上回るような共通のバス仕様を持つシャーシが,そこらじゅうに転がっているのである.数多くのクローンマシン開発や,旧マシン対応のソフト/ハードの開発が現在でも行われているのは,こうした現実による.したがって,IBM PCのソフト/ハードの資産はますます巨大になり,多くの企業では、IBM社が旧PC(XT,AT)の製造を中止した後も,クローンマシンを購入するといった状況が続くわけだ.
International Data社の調査は,600万台のIBM PCとクローンマシンが今年度中に販売されると予測しているが,このうちMCA(Micro Channel Architecture)を採用したPS/2システムは,その約4分の1にあたる150万台にすぎない.今年度のPS/2の売上台数は,昨年度のATのそれを下回ることが確実になってきている.最近,一部マスコミが「IBM社はATの生産を再開するのではないか」という観測を流したが,IBM社のスポークスマンは、そうした“憶測”を強く否定した.こうした噂は,ユーザーの根強いAT支持と,現在のPS/2ラインへの不支持を裏付けるものであろう。
IBM PCクローンの開発・通信販売で急成長を続けるDell Computer社は,MCA対応のPS/2クローンをもっとも早く発表した(今年4月)が,製品出荷は来年に延ばすことにした.MCAマシンとOS/2に対する需要が今一歩盛り上がっていないことから,製品の出荷を先へ見送るという判断が働いたようだ。同社によると,「端的に言ってマイクロチャネルへの需要はない」という.Tandy社は,MCA対応のTandy 5000MCの販売を開始しているが,出荷台数は非常に少ない.同社によると「5000MCのほとんどが一部のシステム開発企業か競争相手に流れており,エンドユーザーへの浸透はこれから」と,伸び悩みを認めている.やはり,MCA製品の伸び率が,当初の予想を下回っていることは間違いないようだ。
OS/2に対しても,大規模なメモリを必要とするマルチタスクのアプリケーションが,現時点でどれほど需要があるのか疑問視する意見が多い.ワープロや表計算のようなアプリケーションなら,MS-DOS Ver.4.0にWINDOWS386を付加した形で十分,というわけだ。「膨大なメモリを必要とするアプリケーションは、XENIXで対応すればよい」というのは,先頃,マリーナ・デル・レイで開かれたオフィス用システム開発者コンファレンスに出席した技術者の意見だ.Microsoft社もOS/2の普及には3~5年かかると見ているらしいが,OS/2の伸び悩みが,むしろXENIXを見直す風潮を生みつつあることは興味深い.
■Zenith社,高性能ワークステーションを開発か?
Zenith Data Systems社は,高速ワークステーションに適用できる80386ベースのマルチプロセッサ・デュアルバス技術を開発した.この技術は,Glenview社とCorollary社が共同開発したもので,最大6個までの80386を接続してマルチプロセッサ構成がとれる.同社の先端技術開発部長であるMichael Smithによると,処理速度は10MIPSを超えるものになるという.10MIPSといえば,RISCチップを搭載したSun4とほぼ同じで,Sun386iの約2倍の速度である.
Zenith社は,今年4月から,この技術を使用したマルチユーザー・ワークステーション試作機の開発テストを米空軍用に進めており,1年以内に開発を完了すると見られている。
これと同時に同社は,一般用システムも開発中で,来年早々には発表する見込みだ。こちらのマシンの詳細な仕様は現段階では不明だが,ATクローンに80386マルチプロセッサを組み込んだデュアルバス仕様(ATバスとマルチプロセッサ専用バス)になる公算が大きい.また,オペレーティング・システムには,マルチプロセッサ構成に最適化されたSCO(Santa Cruz Operation)社のXENIX System/Vが予定されている.そのためにCorollary社は,SCO社と共同でXENIXのポーティング作業を並行して進めている.
■IntelとDCAが新たな通信規格を発表
Intel社とDCA社(Digital Communication Associates)ld,共同開発した通信規格「CAS(Communications Applications Specification)」を発表した.CAS仕様のアプリケーションは、パーソナルコンピュータ同士の通信や,ファクスなど他のデバイスとパーソナルコンピュータ間のファイル転送などの処理を大幅に簡素化できるという.CASは,電子メール,ファクシミリ,高速モデム,X.25,X.400,3270ゲートウェイなどをサポートしており,通信にかかわるすべての処理が統一的にモジュール化されている.これと同時にIntel社では,CAS仕様に準拠したコ・プロセッサボード「The Connection Co Processor」を発表した.このボードは、すべてのCAS仕様の通信タスクを処理するため,パーソナルコンピュータ側のCPUの負荷を大幅に軽減できる.価格は995ドルだ.また,Borland International社,Microsoft社,Symantec社,Wordtech社,Lotus社などが,CAS仕様に対応したソフトを開発する予定だ.CAS対応製品の登場が期待される.
(ザイロンコーポレーション 代表 脇山 弘敏)
OS/2にしても売れていない。まあ、思想はいいけどユーザがそれほど必要としていないし、金はかかるし、速度は遅いしで広まらなかったのだろう。
IBMの凋落はこのとき既に始まったのか。ビッグブルーと言われていた栄華はもはやなくなっていた。
OSF,日本支部を設立へ
「開放的なソフトウェア環境の開発と提供を目指す」良く分からない。
富士通,オープンネットワークアーキテクチャを確立
パソコンから大型まで何をサポートしているのか分からない。
米ソ,合弁でコンピュータプログラム開発会社を設立
これは記録しておく価値がある。34年前米ソがこうして協力することもあったのだ。