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MCA vs. EISA(月刊ASCII 1989年5月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の特集記事はバスアーキテクチャのMCAとEISAについての解説があった。
MSAについては過去にスクラップした記事にある。
米国ハイテク産業・その他(月刊ASCII 1988年10月号4)
米国ハイテク産業の動向
■PS/2か?ATか?
 現在,全米で1000万台以上のIBM PCが稼動していると言われている.実際に,IBM PCが導入されていないオフィスを探すのは容易でない.どこにいっても,秘書たちの付け爪とIBM PCのキーボードが発するカチャカチャという音を耳にする.設置されているIBM PCは,その80%以上がワープロや表計算に使われている.こうした状況は,別の見方をすれば,IBM PCは世界でもっとも普及した共通バスであると考えることができる.つまり,世間一般に標準バスといわれるMultiBusやVMEバスなどを,数でははるかに上回るような共通のバス仕様を持つシャーシが,そこらじゅうに転がっているのである.数多くのクローンマシン開発や,旧マシン対応のソフト/ハードの開発が現在でも行われているのは,こうした現実による.したがって,IBM PCのソフト/ハードの資産はますます巨大になり,多くの企業では、IBM社が旧PC(XT,AT)の製造を中止した後も,クローンマシンを購入するといった状況が続くわけだ.
 International Data社の調査は,600万台のIBM PCとクローンマシンが今年度中に販売されると予測しているが,このうちMCA(Micro Channel Architecture)を採用したPS/2システムは,その約4分の1にあたる150万台にすぎない.今年度のPS/2の売上台数は,昨年度のATのそれを下回ることが確実になってきている.最近,一部マスコミが「IBM社はATの生産を再開するのではないか」という観測を流したが,IBM社のスポークスマンは、そうした“憶測”を強く否定した.こうした噂は,ユーザーの根強いAT支持と,現在のPS/2ラインへの不支持を裏付けるものであろう。
 IBM PCクローンの開発・通信販売で急成長を続けるDell Computer社は,MCA対応のPS/2クローンをもっとも早く発表した(今年4月)が,製品出荷は来年に延ばすことにした.MCAマシンとOS/2に対する需要が今一歩盛り上がっていないことから,製品の出荷を先へ見送るという判断が働いたようだ。同社によると,「端的に言ってマイクロチャネルへの需要はない」という.Tandy社は,MCA対応のTandy 5000MCの販売を開始しているが,出荷台数は非常に少ない.同社によると「5000MCのほとんどが一部のシステム開発企業か競争相手に流れており,エンドユーザーへの浸透はこれから」と,伸び悩みを認めている.やはり,MCA製品の伸び率が,当初の予想を下回っていることは間違いないようだ。
 OS/2に対しても,大規模なメモリを必要とするマルチタスクのアプリケーションが,現時点でどれほど需要があるのか疑問視する意見が多い.ワープロや表計算のようなアプリケーションなら,MS-DOS Ver.4.0にWINDOWS386を付加した形で十分,というわけだ。「膨大なメモリを必要とするアプリケーションは、XENIXで対応すればよい」というのは,先頃,マリーナ・デル・レイで開かれたオフィス用システム開発者コンファレンスに出席した技術者の意見だ.Microsoft社もOS/2の普及には3~5年かかると見ているらしいが,OS/2の伸び悩みが,むしろXENIXを見直す風潮を生みつつあることは興味深い.

以下略

米国ハイテク産業・その他のハード・ソフト等(月刊ASCII 1988年11月号3)
米国ハイテク産業の動向
■米国主要メーカーが,IBMに対抗して新規格を発表
 先月号でIBM PS/2とMCA(Micro Channel Architecture:マイクロチャネル・アーキテクチャ)クローンが,当初の思惑どおりに売れていないと報告したが,その後,MCAをめぐって新しい動きが出てきた.Compaq社をはじめとする有力クローンメーーカーが連合して,拡張ATバス仕様を決定し,IBM社のMCAに対して真っ向から対決する姿勢を明らかにしたのだ.
 新しいバス仕様は,もちろん80386対応の32bitバスで,EISA(Extended Industry Standard Architecture)と呼ばれる.EISAは,IBMXT(8bit)やATのバス(16bit)もサポートし,アクセス速度はダイレクトアクセスモードで8Mbytes/s,バーストモードで33Mbytes/sを実現する.これは、MCAの約2倍の速度に相当しており,メモリ空間は16Mbytes以上をサポートする.
 EISAの最大の特徴は,仕様自体がパブリックドメインであることだ.MCAを用いたシステムを開発・販売すると,1ユニットあたり最大5%というロイヤリティをIBM社に支払わなければいけない.さらにIBM社は,MCAの使用契約に先立ち,古い機種のロイヤリティ(IBMXT/ATクローンに対する)の支払いも要求しているといわれる.こうした高いロイヤリティが,サードパーティにMCAの使用を躊躇させる一因になっている.クローンメーカーにとって,EISAがロイヤリティ・フリーという点は大きな魅力になるだろう.別の観点から見ると,EISA仕様の決定によって,IBM社がロイヤリティ戦略を少しでも緩和してくれるのでは,と期待している向きもある.
 この連合は,まとめ役のCompaq社をはじめ,AST Research社,EPSON America社,Hewlett-Packard社,NEC Information Systems社,Olivetti社,Tandy社,Wyse Technologys社,Zenith Data Systems社の9社が中心になっている.これに加えて,ワークステーション・メーカーではDEC社,AT&T社,Unisys社,Sun Microsystems社,チップメーカーではIntel社,Chips&Technology社,ソフトメーカーではMicrosoft社,Lotustt,Borland Internationalit,Phoenix Technology社.など,超有力企業が名前を連ねている.
 現在,Intel社が,バスコントローラの設計を手がけており,Phoenix社がROM-BIOSの開発に着手している.Compaq社によると,早ければ来年にもEISA仕様の80386マシンを発表する予定だという

以下略


’89年のパーソナルコンピュータ市場(月刊ASCII 1989年1月号4)
IBMのシェアは低下の傾向?
 米国IBM社のPS/2シリーズのジリ貧傾向は'89年も続くのだろうか.全米最大のコンピュータディーラーであるComputerland社では、PS/2関連で年間4億ドル以上を販売しているが,Compaq社やApple社の健闘が目立つという.Solomon Brothers社のアナリストによると,IBM社は2年前に40%のシェアを確保していたが,ここにきて10ポイント以上も落ちているという.
 IBM社のエントリーシステムズ事業部のウィリアム・ロウ社長は,「MCA(マイクロ・チャネル・アーキテクチャ)を使っていないモデル30の需要が供給に追い付いていない」と述べて,MCAベースのPS/2の不振を暗に示唆している。
 一方では、MCAに対して新たな業界標準を打ち出したCompaq社やIntel社,ASTResearch社など主要メーカー9社が推進するATバスの32bit拡張仕様「EISA」に基づいたマシンが登場してくる.Del社やTandy社が,MCA互換機路線を一部修正するなど,PC/AT見直し機運も根強い。'89年の米国パーソナルコンピュータ市場は波乱含みで推移しそうだ。


前にバスの歴史についてASCIIの「ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情」を読んで予習しておく。
ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第105回 IBM PC BusからPCI Expressまで PC用拡張バスの歴史
上記から抜粋して流れをみると
(1) 1981年
  IBM PCで採用されたのが、通称「IBM PC Bus」
(2) 1983年
  「IBM PC/XT」
(3) 1984年
  XT Busを拡張する形で登場したのが、「IBM PC/AT」で登場した「ISA Bus」
  IBM PC/ATが登場した当時は、このバスは「AT Bus」と呼ばれていた
  これがISA Busという名称になったのは、後述する「EISA Bus」の登場点
(4) 1987年
  ISA Busの限界を見越してIBMが投入したのが「MicroChannel」(MCAバス)
  規格がオープンではなく、利用にはIBMにロイヤリティーを支払う必要があるという点が反感を買い、結局ほとんど普及することはなかった。
(5) 1988年
  ISAをベースに拡張した「EISA Bus」
  性能そのものはISAの2倍と、あまり性能改善には役立っていなかった
(6) 1992年
  「VESA Local Bus」(VL Bus)
  「Intel 486」のバスをそのまま引っ張り出して接続する
(7) 1993年
  「PCI Bus」
  PCI Bus 2.0がリリースされて、やっと普及が始まるようになった。
  1994年あたりには、VL BusやEISA Busは市場から姿を消している
  ISA Busは低速デバイス向けとして引き続き市場で使われていた
(8) 1997年
  「AGP」(Accelerated Graphics Port)
(9) 2000年
  サーバー向けの規格として、PCIをさらに性能を強化したのが「PCI-X」
(10)2004年
  「PCI Express」

使っていて名前を覚えたものは ISAとPCI だけだった。他は記憶はあるが、使ったことはなかったはずだ。ということは PCI が出てくる 1993年までは ISA で間に合わせていたということか。ISAは2000年以降もあって覚えていないが私も使っていたはずだ。

以下、この号の記事をスクラップする。
ASCII1989(05)f01MCA_EISA_W520.jpg
記事には「1990年代後半のバス・アーキテクチャの本命はどちらなのだろうか?」とあるが、どちらでもなかった。PCIだった。そして低性能なISAが生き残っていた。

「MicroChannelとEISAバスの対立」
米国IBM社がPS/2シリーズに採用したマイクロチャネル・アーキテクチャ(Micro Channel Architecture:MCA)と,これに挑戦するクローンメーカーのEnhanced Industrial Standard Architecture(EISA)が,1990年代後半のパーソナルコンピュータの主導権を握るべく,激しい戦いを開始しようとしている.果たしてどちらが本命として生き残るのだろうか?本稿では、今年後半に予想されるEISAマシンの登場を前に,そのバス・アーキテクチャをめぐる米国の業界動向をPC Computing誌Paul Bonner氏の取材を中心に探る.
編集部

結果が分かっているから当時どんな考えで予想がはずれたのかを知るのが楽しい。

ROUND1
MCAに悲観的な意見を吐露するのと同じ状況が1984年にもあった
 1984年8月,米国IBM社がPC/AT(写真1)を発表したとき,同社の代表たちは,このニューマシンがシングルユーザー用コンピュータとしてはあまりにパワフルだと発言して,主にターミナルをサポートするようなマルチユーザーシステムの中核として使われることになるだろうと断言した.
 そして,著名な専門家や評論家がこの主張を裏書きした。彼らの意見は,「PC/ATのうちの何台かは,ステータスシンボルとしてユーザーのデスクに置かれるだろうが,そんなに大きいコンピューティングパワーを必要とする個人など1人もいないだろう」というものだった.
 しかし、彼らの予想に反して,状況はまったく違うものになってしまった。クロック周波数6MHzの80286CPUと,512Kbytesのメインメモリを搭載したPC/ATは、急速にシングルユーザー用パーソナルコンピュータとして受け入れられていった。そして今,発表から5年もたたないうちに,PC/ATはその寿命を終えようとしている.「十分に使いこなせるユーザーなど1人もいない」と太鼓判を押されたマシンパワーが,もう次世代のOSやソフトウェアを満足に走らせることすらできなくなってしまったのだ。
 これから始まろうとしている32bitマシンのバス・アーキテクチャ戦争について考える際に,こうした過去の経緯を心にとめておいたほうがいいだろう.IBM社の新しいバス・アーキテクチャであるマイクロチャネルと,その対抗馬であるEISAは,主にネットワークとコンピュータ通信のサービス会社によって使われることになるはずで,個人ユーザーのデスクトップコンピュータにはもったいないというようなことが,米国では盛んに言われている。これはPC/ATが発表されたときの数々の発言と似ていないだろうか?全業界規模で繰り広げられる新たなバス・アーキテクチャ戦争において,その行方を占う最大のポイントは,互換性がこの先どうなっていくかという点だろう.


ASCII1989(05)f01MCA_EISA写真1_W410.jpg
私が80286(8MHz)のPC-9801VX2を買ったとき「あまりにパワフルだ」とは全く思わなかった。V30とたいして変わりはなかった。TEXT VRAMを持っているPC-9801だから使えた程度のCPUだ。その後もバンクメモリ、EMSメモリと拡張してやっと使える機械だった。米国のパソコンの使われ方は一体どんなものだったのか。レベルが低すぎる。日本語を使うということは相当マシンに負荷がかかるのだろう。ああ、だから8086のような8bitに毛が生えたようなCPUでも米国では使えたわけか。それにつけても著名な専門家や評論家は本当にろくでもない。金を稼いでいる立場でこのはずれ発言だ。私たち一般ユーザ、素人ユーザの意見の方が当たっている。
ROUND2
MCAを評価するポイントは3つあるが,問題はPC/AT用拡張カードと互換性がないことだ
 1987年4月,IBM社がMCA(写真2)を発表したとき,バス・ウォーズは火蓋を切って落とされた.MCAでは,主要なコンポーネント(プロセッサ,メモリ,I/0チャネルなど)の連動の仕方がまったく新しくデザインされている.
 テクノロジーのためのテクノロジーを愛するような人々は,こぞってMCAに高い評価を与えた。彼らの評価点は,
(1) バス・マスターをサポートしていること.バスマスターは,IBM PCのバスをシェアリングするような複合的なプロセッサで,コンポーネント間をつなぐデータ・パスを管理する.
(2) 高速のデータ転送を実現していること.バーストモード,非割り込みモードで最大19Mbytes/秒の転送速度を実現する.
(3) セルフ・コンフィギュレーション機能を装備した拡張アダプタを採用していること。つまり,ディップスイッチなしで拡張ボードのアドレスがセットできる.
という部分に集中していた(詳細は囲み記事を参照)。
 一方,互換性や既存の規格にこだわる人々は,MCAにはPC/AT用の拡張カードと互換性がないことや,サードパーティのサポートが欠けていることなどを指摘していた.
 IBM社のエントリーシステム部門でMCAのチーフエンジニアを務めるChet Heathは,こうした賛否両論の意見を受けて,「MCAのバス・アーキテクチャは,ますます複雑化していくであろう32bitのマシン環境に完全に対応している」と話す。彼は,「80386のような高速でパワフルなマイクロプロセッサが実現するマルチタスキング環境や,ハイエンド通信,バスに負担をかける周辺機器への対応は,PC/ATのアーキテクチャでは十分に処理できなかった」と語る.
 MCAには,PC/ATバスに対応する周辺機器との互換性が欠けているが,この点について彼は,「MCAの性能と信頼性を高めるために,あえて犠牲にせざるをえなかった」と語っている.また,彼は, 「PC/ATについて最初に考えたことは,数多くのI/Oや周辺機器で構成されるマルチプロセッシング環境をPC/ATのバスで実現するのは厳しいが,なんとか解決できるだろうという希望的観測だった.しかし,システムの保証機構がどうにもならなかった.そこで我々は,トラブルをたくさんかかえているPC/ATのアーキテクチャに見切りをつけることにした」と語ってMCA誕生の背景を説明する.


ASCII1989(05)f02MCA_EISA写真2_W402.jpg
MCAは80286のときに次世代の80386を見据えたバスだったと言いたかったようだが早い話IBMはパソコンで金を稼ぎたかっただけだ。今のままではクローンメーカーに利益を奪われる。だから、クローンメーカーから金を取りたかった。それがMCAだと思っている。それ以外の理由は建前だ。
ROUND3
MCAに対するクローンメーカーの反応は冷たいが、否定的な意見ばかりではない
 クローンメーカーの大半は,MCAが32bit環境に不可欠なアーキテクチャであるとは考えていない.たとえば,Compaq社の代表取締役社長Rod Canionは,MCAを新しいコカコーラと同様に「ひねくれた,誤ったマーケティングの産物」と決めつけている.
 IBM社では,他のメーカーがしかるべき契約に基づいた使用料金を払わずにクローンマシンを作ったら,決して容赦しないといった主旨の発言を繰り返しているため,MCAに対するクローンメーカーの反感は一層強まっている.
 もっとも,ヒステリックな反感が大半だというわけではない.PC/ATのアーキテクチャに執着するクローンメーカーを非難するメーカーもある。PC/ATバスの限界は急に現れてきたものではないからだますますポピュラーになってきた80386CPUの機能を十分に発揮するためには,32bitのアドレス幅でメモリと周辺機器をアクセスする必要がある.PC/ATバスは,16bitのアドレス幅をサポートするだけだから,各メーカーではそれぞれに拡張仕様を開発しなければならない.そして,これらの拡張仕様は,どれも広く普及していないため,業界のスタンダードとは到底言えないものだ。
 1988年9月,パーソナルコンピュータメーカー9社(AST Research社,Com-paq社,Epson America社,Hewlett-Packardt,NEC Information Sys-tems社,Olivetti社,Tandy社,Wyse Technology,Zenith Data Systems社)と,関連業界から参加したメーカー5社(Intel社,Microsoft社,Digital Communications Associates社,Nov-ell社,3Com社)による協同事業体がEISAのスペックを発表した。これは,PC/ATバスを拡張した32bit仕様の標準規格としては,最も新しいバス・アーキテクチャである.
 これと同じようなPC/ATバスの拡張仕様が少なくとも3つは先行していたが、それらが次々に消滅してしまった状況を受けてEISAは発表された。先行していた3つの規格は,Phoenix Technologies社,AST Research社,Zenith Data Systems社がそれぞれ音頭を取っていた.自然消滅に近かったこれらの拡張仕様とEISAの根本的な相違は,Microsoft社とIntel社が参加企業として名前を連ねていなかったという点だ。
 EISAグループ誕生の背景を,「ニーズがあることは何年も前から分かっていた.ただ,市場からの反応がなければ仕事にかかるわけにいかなかった」とCompaq社の販売・マーケティング担当副社長Mike Swavelyは言う。「1987年4月にIBM社が行動を起こしたとき,当然やるべきこと(PC/ATバスを32bitのアドレス幅に拡張すること)がなおざりにされ,まったく新しいバス・アーキテクチャ開発の方向へ行ってしまった。これが大変な混乱を巻き起こした。問題は,市場がこの新しいバス・アーキテクチャに追随するのかどうかだった。そして1年半たった今,MCAがそのままでは完璧な解決策にならないだろうということが分かってきた」と,彼はMCAを分析する.
 EISAが発表されるまで,MCAは完璧なバス・アーキテクチャ以外の何物でもないとされていた.マーケット・リサーチのInfoCorp社によれば,1987年末の時点で,PC/ATとそのクローンマシン(写真3)のインストールベースは全世界で約400万台に上っていたのに対して,MCAのインストールベースは約75万台と,約19%のシェアを確保している.さらに,MCAマシンは,80386マシンの世界市場で約20%のシェアを握っていた。この数値を高いと見るか,低いと見るかは意見の分かれるところだが,1988年末までに,MCAマシンの販売台数は急速に上昇して現在は200万台に達しようとしている.
 発表以来,IBM社はMCAマシンの販売で2つの問題をかかえてきた.1つは,拡張ボードメーカーの対応が遅れたこと.そのため,MCAマシン用の拡張ボードは価格が高く,しかもなかなか手に入らない状況が続いた。拡張ボードの不足は,MCAマシンの普及に足カセとなった.MCAマシンは,XT/ATクラスのマシンをすでに導入している企業に,最優先で導入される方向で販売が進んでいたか らだ。
 おまけに,MCAマシンの信頼性と性能は,証明するのがなかなか容易ではなかった。この新しいバス・アーキテクチャは,規格書のレベルでは極めてすばらしく見えるのだが,実際にアプリケーションを使ってその理論上の優秀性を試してみようとすると,そのうちのごくわずかな部分しか達成できないといったケースが出てきた.


ASCII1989(05)f03MCA_EISA写真3_W386.jpg
そうか80386マシンでの戦いだったのか。PC-9801のCバスは8086,V30,80286,80386,i486と1992年まで続いていた。日本ではMS-DOSで走るアプリだけで使えたし、Windowsは足を引っ張るだけの存在だったから高速なバスは必要なく、互換性が一番大事だった。
ROUND4
挑戦者EISAは立ち上がったが,その詳細はマシンが登場するまで分からない
 EISAのスペックは,MCAが目指したものと同じ問題を解決するために生まれた.すなわち,
(1) より速いI/Oを実現する.
(2) 32bitアドレスのメモリアクセスを可能にする.
(3) 複数のバス・マスターを装備する.
(4) 拡張ボードの信頼性を向上してPC/AT用ボードからの転用を可能にする.
といった点である。
 しかも,「業界のスタンダード」であるPC/ATバスとの互換性を残すことが,最大のポイントになっていることは周知の事実である.
 EISAは,高速メモリのサブシステムとPC/ATバスを32bit幅に拡張して使う80386ベースのパーソナルコンピュータ・スペックで構成されている.関係者によれば,EISAのスペックに基づいて作られた32bitマシンは,MCAベースのPS/2を上回る性能を発揮するだろうという.たとえば,EISAマシンによるバースト・モードのデータ転送速度は,最大で約33Mbytes/秒に達するのに対して,MCAは約19Mbytes/秒にすぎない。
 もちろん,EISAマシンはまだ規格書レベルの存在でしかないし,今年の秋までは形のあるものは何も出てきそうにない.前出のHeathによれば,「EISAがこれをやった,MCAがあれをやったという記事はいっぱい書かれている.しかし,今のところ何かを実際にやったのはマイクロチャネルだけだ。この2つを比べてみるのであれば,1989年末か1990年初めの時点のMCAとEISAを比べなければだめだ」と、至極もっともな意見を述べている.
 しかし,EISAの性能が理論上のものでしかないにしろ,それが支持者たちの熱意に水を差すことはないようだ。たとえば,Compaq社のSwavelyによれば,「EISAを一言で表すなら,IBM社が1987年4月の時点で出すべきマシンだったということだ」と,ベタ誉めである。
 高性能のIBMPC用周辺機器メーカーArnet社の研究担当副社長Terry Neuは,「MCAとEISAは同じ問題への2つのアプローチにすぎない」という微妙な表現で静観の構えをとっている.
 彼の図式は,「古いアーキテクチャと単一のバス(それもあまりタフとはいえない)は,いろんな問題を抱えていて,もっと良いものと取り替える必要があった。やり方は2つある.1つは,新しいバス・アーキテクチャ(MCA)を作って,交換してしまうというもの。もう1つは,マルチプルバスを持つ新しいアーキテクチャ(EISA)を作り,I/Oバスのような古いATバスは残したままで,それをしかるべきスピードで走らせる」というものだ
 Neuは,どちらも「かなりよい解決法だ」という.しかし,「どちらかといえばEISAのほうが優れているような気がする.複数のバスを持つアーキテクチャは,システムに大きな力を与えるからだ」という.
 その他の業界人たちは,EISAがうまくいくかどうかについて,まだ懐疑的な態度を捨てていない.MCAベースの高速マシンを発表したばかりのAdvanced Logic Research社のマーケティング担当副社長Dave Kirkeyは,「EISAの規格発表と同時に対応マシンも発売されて、実際にそのマシンを操作できるのだったらもっとインパクトがあっただろう.来年になるかもしれないEISAマシンを,IBM社が現在販売中のMCAマシンと比べるのはあまりフェアじゃないと思う」と語る.
 一方,IBM社のHeathは「EISAがPC/ATの拡張ボードと互換性を保ちながら,MCAと同レベルの性能と信頼性を発揮できるものかどうか疑わしい」と言っている。「古いカードをサポートしようとすれば,ちょっと不細工なことをしなければならないし,進んだシステムに制限を加えることになるはずだ」と彼は言う。「こうした犠牲は,EISAのシステムの信頼性にかなりのダメージを与えることになるだろう」と彼は警告している.しかし,Compaq社のSwavelyは,この説を否定している。「こうしたケチのつけ方が,技術的な事実に基づいているという証拠はどこにもない。それは工学上の意見ではある.しかし,我々はそれが信頼の置けるものかどうか調べるのにずいぶん苦労した.なぜなら,彼らが見えるといっている問題が,我々にはまったく見つからなかったからだ」.
 「IBMのPC/ATが,そんなに信頼の置けないものだとは知らなかった」とTandy社の副社長Dr.John PattersonはIBM社の信頼性について,皮肉を込めて語っている.

こうしたドタバタ騒ぎを見ていると日本のPC-9801一極支配というものが良かったなと考える。不自由でも楽なパソコンライフを楽しめた。米国のような自由な環境というものの不自由さというものが逆説的で面白い。
ROUND5
17ヵ月以上も先行しているMCAマシンに対して,EISAマシンがスタンダードになる可能性はあるのだろうか?
 技術的な問題はさておいて,一つ気になるのは,EISAがそのライバルより17カ月も遅れて発表されたことだ。それも,EISAマシンが実際に発売できるまでには,まだ1年近くかかるという.はたしてEISAにスタンダードの地位を勝ち取るチャンスはあるのだろうか?
 もし,新しいアーキテクチャのニーズが本当にあるのなら,EISAマシンが発売される頃には,MCAのほうはしっかり地盤を固めてしまっているのではなかろうか?一方では,別の疑問も出てくる.IBM社は,MCAマシンの発売から2年近くもたつのに,まだ市場を制圧できないのだろうか?
 それはたぶん,我々がこれほど高性能なアーキテクチャを必要とするようなシステムやアプリケーションにお目にかかるようになってからまだ日が浅いせいだろう.たとえば,80386システムでは,クロック周波数が25MHzを超えると,I/0バスの転送においてボトルネックが顕著に出てくる.現時点では,クロック周波数25MHz以上の80386マシンはわずかしかないが,近い将来,ほとんどの80386マシンがそのくらい速くなってくるだろう.
 同様に,OS/2のようなマルチタスクOSの普及によって,インテリジェントな周辺機器のニーズが高まってくる。インテリジェントでない機器から発せられる割り込みのリクエストがオーバーヘッドを増加させてしまうからだ。たとえば,OS/2では,1つの割り込みリクエストを処理するために,1500ものCPU命令が必要になる。これがMS-DOSの場合なら、200くらいですむのだ。極端な表現を使うと,同じパラレルポートにつないだ5000字/秒のレーザープリンタを制御するために,OS/2は100万ものCPU命令を消費してしまうことになりかねない.
 「PC/ATの一般的な問題は,バスを選択する余地がほんのわずかしかないために,ほとんどすべてのI/Oをプロセッサに頼っていることだ」と,IBM社のHeathは結論付けている。「我々は“通り道”を多様化して,プロセッサの負担を軽くしてやりかたったのだ」
 OS/2がもっと普及して,高速な周辺機器とCPUが今後も引き続いて増えていくとしたら,高性能なバス・アーキテクチャに対するニーズもこれにつれて高まっていくに違いない。まず,MCAなりEISAなり高速のバス・アーキテクチャを使ったマシンの能力を必要とするのは,ネットワーク・サービス,マルチユーザーのホストマシン,グラフィックス・ワークステーションなどだろう.
 「どれもバスがネックになっていたものだ.PC/XTからPC/ATへの変遷を振り返れば,8bitから16bitに移行した最初の拡張ボードはディスク・コントローラだった。次に,2~3年遅れてネットワーク・コントローラが移行した。ビデオ・コントローラが移行したのはごく最近のことだ」と,Zenith Data Systems社の製品開発マネージャSteve Valentorは言う.
 ハイエンドのMCAマシンやEISAマシンが,どの分野で最初に実用化されるかという点では,大方の業界関係者がValentorの意見に賛成のようだ。しかし,これらのマシンがはたしてハイエンド市場に食い込み、従来のデスクトップマシンに取って代われるかという点になると,意見は分かれる.
 「市場のほとんどの部分では,決して32bitマシンを必要としていない」とTandy社のPattersonは言う,そして,前出のSwavelyは,「16bit(PC/ATバス)の80386マシンはまだまだ生き残るだろう.EISAが一番真価を発揮するのは,非常に多くのユーザーがアクセスするワークグループ・アプリケーションを動作させるケースだ。EISAとこれにつないだ高性能な周辺機器の値打ちは,個人用のアプリケーションを走らせている個人ユーザーには,あと数年は分かってもらえないかもしれない」と予測している.これに対して,Valentorは別の意見を持っている.「EISAマシンは急速なテンポで個人ユーザーのデスクトップマシンとして浸透し,人工知能やエキスパートシステム,CADやドラフティング,高度なグラフィックス・アプリケーションなどに活用されるだろう」と彼は見ている.また、「PC/ATが汎用機の地位を確立できたのは,サードパーティがその余分なプロセッシングパワーを活用して,ユーザーに十分な機能を提供したことと,それによってコストが余計にかかることも正当化できたためだ。デスクトップでは,実に無数のアプリケーションがEISAマシンのために用意できるだろう」と彼は分析する.
 Quadram社の製品マーケティング部長Tim Cutlerは,EISAが伸びるかどうかは80386次第と見る。「80386を搭載したデスクトップ型マシンが一般的になれば,それにつれてEISAバスも伸びていくだろう」それと同じ事情は,MCAマシンにもある.つまり,今秋に最初のEISAマシンが出てきたとき,おもしろい戦いが見られるということだ。どちらが勝つかを論議するのはまだ早すぎるだろう.PC市場で最大の単独シェアを握るIBM社にしても,参加企業のシェア合計でIBM社を凌ぐEISA連合にしても,収穫までにはまだ時間がかかりそうだ.一方,IBM社は昨年の夏,PC/ATバスのバリエーションを使ったPS/2モデル30を発売している.そして去年の秋,EISA連合のメーカー数社が、逆にMCAベースのマシンを開発・販売する計画を発表した。つまり、今度の賭けには,両陣営ともちゃんとヘッジ策が講じられているわけなのだ。業界の大方の見方としては,IBM社のMCAは,同社のメインフレームやミニコンに大きく依存している企業のような,従来からのIBMコンシューマ層は支配できるだろうが,もっと一般的な市場ではEISAに一歩譲ることになるだろうという.「IBM派には,IBM製品ならなんでも買うという人がいる」と,前出のPatter-sonは言う。彼によれば,そのほかの市場では,つかみ取りの争奪戦が繰り広げら れることになるだろうという.
*本稿は,米国PCComputing誌のPaul Bonner氏の記事と,アスキー編集部EX-PRESSチームの取材による.

結局どちらが勝つかという結論は出していない。それは正解だった。どちらも勝たなかった。読み返すと悪くはない記事だった。
MCAとEISAのハードウェアスペックは?
80386/80486時代に必要なバス・アーキテクチャの模索
 CPUの性能向上などに伴い,パーソナルコンピュータは一昔前の大型コンピュータを上回る性能を持つに至った.強力なCPUをサポートするためには,新しいバスが必要となる.これに対するアプローチがMCAとEISAである.
 本稿では,MCAとEISAの基本的なアーキテクチャを解説するとともに,そのスペックを掲載する.

■MCAの基本スペック
 MCAには、3種類のコネクタ・レイアウトが存在する(図1)。その内訳は,以下の3種類である.
(1) 16bitコネクタ
 24bitアドレスと16bitデータの転送が可能なMCAの基本的なコネクタ.
(2) ビデオ出力端子付き16bitコネクタ
 PC/ATなどの従来のIBMマシンでは,EGAなどのグラフィック制御用ボードを拡張スロットに装備していたが,PS/2ではマザーボード上にVGA機能を持たせている.VGAは解像度640×480ドット,26万色中16色同時表示が可能なものであるが,たとえば256色の同時表示などを実現したい場合にこのコネクタを使用する.
(3) 32bitコネクタ
 アドレス,データともに32bitで転送が可能なコネクタ.マッチドメモリサイクルと呼ばれる通常の転送サイクルより速いスピードでメモリボードへのアクセスを行うことができる特別の転送サイクルをサポートしている.32bitコネクタは,PS/2の80386を搭載したマシンに装備されている.
 MCAでは,DMA転送制御の高速化を図るためにアービトレーション(調停)機能を採用した.アービトレーション機能とは,複数の拡張ボードから同時にインターラプトの要求があった場合に,どのボードに優先的にバスの使用権を与えるかを決定する機能だ(図2)。最大DMA転送速度は5Mbytes/秒を実現している(ATバスでは1.6Mbytes/秒).最大データ転送速度は20Mbytes/秒(同8Mbytes/秒)。このアービトレーション機能を持つバスとしては,ワークステーションが採用しているVMEbusやMacintoshIIが採用しているNuBusなどがある.
 アービトレーション機能を採用することで,拡張ボード上に各種プロセッサを搭載して,本体CPUの負荷を軽減することができるようになる.拡張ボード上のデバイスが,本体CPUやDMAコントローラとともにコンカレント処理をすることができるわけだ.このバス・アクセスに必要な信号をバスに供給するデバイスをバス・マスターと呼ぶ.
 すべてのMCA用ボードには,ID(識別番号)が割り当てられる.6万4000個(う3万2000個がサードパーティ用)のIDが用意されており,このIDを使ってボードのコンフィギュレーションを設定することができる.従来,ディップスイッチで初期設定していた各種の設定をボードに付属してくるADF(Adapter Definition File)ディスクを使用して行うもの。読み込まれたADFは,マザーボードの不揮発性RAM内に保存され,システムの立ち上げ時にボードIDとRAM内のIDとを比較,設定を完了する.
 MCA用ボードの大きさは,AT用ボードよりも一回り小さい11.5×3インチ,供給電源は,最大8ワット.
 MCA用ボードは、現在約2000種類がすでに市場に出回っており,今後も順調に増加していくものと見られている.

■EISAの基本スペック
 EISAは,ISAバスとの完全互換性を実現することと,オープンアーキテクチャであることの2つを大きな柱として開発された.
 今年1月末に,最後まで決まっていなかったEISAバスのコネクタ部分の仕様が決定したことで,最終仕様がフィックスした。当初は,現行のATバスコネクタの真横に32bit用の拡張コネクタを付け加えた2列構造にして,ATバスとの互換性を取ると言われていた。しかし最終仕様では,コネクタ部分にノッチを付けることでコネクタを2列並べることなしにAT用ボードとEISA用ボードの双方を装着できる方式を確立している(図3).
 EISAもMCAと同様,アービトレーション機能をサポートしている.従来のAT用ボードが存在していても,アービトレーション機能は有効に働く.最大データ転送速度最大DMA転送速度ともに33Mbytes/秒と,MCAを大幅に上回る数値を実現している.バスマスターもサポートしており,マルチプロセッサシステムの構築が可能。
 オートコンフィギュレーション機能も装備している.EISAでは,従来通りのディップスイッチによる設定も可能で.AT用ボードとの混在使用も可能である.MCAとの違いでは,80386の物理アドレスのすべてをサポートしている点があげられる.8/16/32bit幅のDMAチャンネルをサポートし,4Gbytesのアドレス空間にアクセスできる(MCAは16Mbytesまで).またEISAでは,キャッシュメモリをサポートしており,CPUが同一な場合でもキャッシュを搭載してMCAシステムよりも高速なマシンを開発することが可能だ。
 EISAボードのサイズは,AT用ボードと同じ13.5×4.75インチ,供給電源は最大22.5ワットと,MCAより余裕を持たせている.EISA陣営の今後の予定としては,今年6月までに米Intel社がバスマスターを含む82350チップセットを完成,サンプル出荷を開始し,今年末には各社がEISA仕様のマシンを発売するという。

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3種類のシステムバスの基本仕様表
MCA EISA ISA
アドレス幅
(bit)
32 32 24
データ幅
(bit)
32/24/16 32/16/8 16/8
最大データ転送速度
(Mbytes/秒)
20 33 8
最大DMA転送速度
(Mbytes/秒)
5 33 1.6
DMA空間
(bytes)
16M 4G 16M
アービトレーション
機能の有無
×
自動コンフィギュレーション
機能の有無
×
キャッシュメモリの
サポート
× ×
ボードのサイズ
(インチ)
11.5×3 13.5x4.75 13.5x4.75
最大供給電力
(ワット)
8 22.5

米国は大変だったのだなと思う。日本では日電、富士通、シャープが各社独自のマシンを作っていたが、米国はIBM PCというプラットホームで各社が独自に別のマシンを作れたわけか。
日本では,MCAやEISAという前に整備しなければいけない問題が山積している
マイクロソフト(株) 古川 享氏
 MCAかEISAかという論議は時期尚早だ.特に日本では,MS-DOSが全盛であるにもかかわらずVer.2.11という旧バージョン対応のアプリケーションがまだ多い.OS/2の普及段階に入りつつあるわけだから,こうした遅れ気味のユーザー環境には問題がある。ハードディスクドライブの装着率も欧米に比べるとまだ低い。装着している場合でも、アクセス時間が65msというようなドライブを使っている状況だ。メモリキャシュやディスクキャッシュの搭載率にいたっては数えるほどにしか普及していない.これでは,MCAなりEISAなりの環境を想定することもできない。早い時期に33MHzというようなクロック周波数の80386マシンも登場してくるだろうが,メモリにウェイトをかけてCPUパワーを抑えているようでは,32bitバスの性能を最大限に発揮する状況には程遠い。つまり.I/Oのスループットを向上させるような努力をしないままに,バス・アーキテクチャの規格を論議することは市場にとって混乱を生むだけで,マイナスにしかならないということだ。同じようなことがアプリケーションにも言えるだろう.
 MCAに限って言えば,80386のマルチCPUマシンや,先頃Intel社が発表した860のようなプロセッサにも対応するアーキテクチャなのだから、現在の80386マシンとOS/2という組み合わせではMCAの効用はあまり得られないのではないか。冒頭に,バス・アーキテクチャの論議は時期尚早だと言ったが,真剣に論議できるには2~3年はかかると思う.ただし,前途の周辺環境がほどほどに整備されていなければ,4~5年は遅れると見ている.

流石、古川氏は的確なコメントを寄せている。何度も書いているが33年前Windowsなんて使い物にならなかった。何が悲しくてWindowsの遅く処理が重たいアプリを使わなければならないのか。DOSのワープロ、表計算、お絵かきソフトは十分使い物になっていた。PC-9801のCバスで仕事ができた。

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