SSブログ

新世代への鍵、編集部より(月刊ASCII 1987年1月号10) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の連載の新世代への鍵はデータ駆動型計算機(リダクション・マシン)は
ASCII1987(01)f01_新世代への鍵_W520.jpg
何のことか理解できなかったので、最後のコラムをスクラップする。
ASCII1987(01)f04_新世代への鍵_W520.jpg
独白:
 この連載のFile.8(10月号)の記事について,横浜市の齊藤さんよりいくつかの指摘を受けましたのでお答えしたいと思います。
 齊藤さんの指摘の第1点は,「VAXの複合命令は,必ずしもFORTRANのDOループの高速化のために作られたとは言えないのではないか?」というものでした。つまり,複合命令はC言語のforループなどにも利用できるではないかということです。
 御指摘のとおり,例えばUNIXのCコンパイラではforループに同じ複合命令を利用しています.しかし,ここで注意していただきたいのは,設計の目的とその結果から起きる副次的な効果とは違うということです.つまり,VAXの複合命令がC言語のforループにも利用できたとしても,あくまでもVAXの設計の目的はFORTRANの高速化にあったということです。
 もう1つ付け加えるならば,FORTRANのDOループが終了条件の判定をループの終わりで行っているのに対して,Cのforループでは終了条件の判定はループの最初に行われるという違いがあります。そのためUNIXのコンパイラで比較すると,Cではループに5命令を費やしているのに対し,FORTRANでは3命令ですんでしまっています.
 もう1つの御指摘は,「RISC-IがVAXの2倍の処理速度になったというが,VAXにはいろいろな種類があるので,どのVAXの2倍なのか」ということでした.これは,全く私の不注意でした。比較に利用したのはVAX-||780です.我々の会話では、普通VAXと比較するというと暗黙のうちに780を指していたため,このようなことになってしまいました(最近は8600になりつつありますが).
 ただ,齊藤さんも指摘されているように,モトローラとインテルがそれぞれMC68000とi80286を相手より速いと言っているのを見てもわかるように,ベンチマークというものは非常に難しいものです.したがって,このRISC-Iの報告にも賛否両論があることをここに付け加えておきます.
 大型計算機が研究室等で使われていたころFORTRANのDOループを高速化するために、その命令に特化したベクトル演算を装置化したりしていたので解説に納得した。それと「モトローラとインテルがそれぞれMC68000とi80286を相手より速いと言っている」という記事は読んでいなかったので知らなかった。そうだったのか。

最後の「FROM THE EDITORIAL OFFICE」が面白かったので、スクラップしておく。
ASCII1987(01)h01編集室から_W520.jpg
ワードプロセッサの普及
 友人の勤める会社に,「社内での論文は万年筆で書かなくてはいけない」という決まりがあると聞いて,少し驚いている.その会社はいわゆるメーカーで,彼はそこで,測定機に組み込むプログラムを開発している.自宅にはパソコンがあり,ワープロソフトも利用している.そんな彼が,レポート用紙十数枚にもわたる論文を鉛筆で下書きし,日曜日一日かかって万年筆で清書したのだという.
 なぜワープロではいけないのか?日頃からワープロで原稿を書いている自分としては,当然の疑問である.その結果分かったのだが,彼の職場には10人に1台程度の割合でしかワープロが設置されていない.パソコンもあるのだが,プログラム開発にしか利用していない。そのうえ社内のワープロはルーチンワークで使用しているので,論文書きに利用するわけにはいかないとのことであった.ここで驚いたのは、ワープロの普及率が僕自身の感覚と比べてずっと低いということである.そういえば,ビジネスショー来場者へのアンケートでも,ワープロの所有率は30パーセントに満たないという結果が出たそうだ。
 長い間手書きでドキュメントを作成してきた人にとって,ワープロへの移行がかなり面倒なのは理解できる.しかし、慣れてしまえばメリットは大きいはずだ単に効率が上がるだけでなく,ドキュメントの品質も確実にアップする。
 パーソナルコンピュータの最大の魅力は,さまざまな可能性を秘めている点にある.そのなかで,ワープロは一つの可能性でしかない.とはいえワープロが市民権を獲得することは、パソコンユーザーへも直接、間接にメリットをもたらすものと確信している.ワープロのさらなる普及に期待したい. 土田米一
 これも良く分かる。34年前はワープロで印刷した報告書を否定的に言う人が結構いた。曰く「ワープロは作成に時間がかかるので手書きで早くよこせ」ということだった。私は手書きだと誤記等の書き損じがあり、まともな報告書を作るのに時間がかかった。ワープロソフトで作成する方が早かった。文節を移動したり、単語を変えたり、推敲したものを提出しなければ報告書と言えるものにならなかった。だから、ワープロで印刷したものをみてボールペンで罫紙に書き写したものを提出したこともあった。
 ワープロソフトで作成する利点は毎年同じ時期に必要となる文書の場合顕著であった。前年の文書に上書きして提出するのだ。手直してするのが趣味の上司に修正を指示されてもワープロソフトでならラクチンだった。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。