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失敗しないハードディスク選び’88編集部から(月刊ASCII 1988年6月号9) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ハードディスクの記事のFAT等の解説と編集部からをスクラップする。

 MS-DOSのファイル管理は「ディレクトリテーブル」部分と「FAT」部分の2つから成り立っています。それぞれのブロックは、ディスクの種類ごとに異なり,スタート位置から連続して取られています.したがって,ディスクの種類が決まれば,ファイルを直接のぞくことができます.図5は、ハードディスクにおけるディレクトリテーブルの状態を表しています。

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 最初の11バイトでファイル名を,それ以降はファイルの属性などを表すパラメータが所狭しと並んでいます.ファイルの状態を見るのに関連しているのは,最初から27バイト目からの2バイトであり,そのファイルがディスク上に存在している最初のクラスタ番号が入っています.ディレクトリテーブル部分で最初のクラスタ番号がわかれば、今度はFAT部分を追って行くことでファイルのつながりがわかります。
 ただし,MS-DOSのバージョン,あるいはディスクの容量によりFATの位置,大きさが異なります.というのも,Ver.2までは最大クラスタ数が4096までとなっていたため,ハードディスクなどでの容量の問題が表面化し,Ver.3以降で65536までクラスタ数が扱えるように変更されました。俗に言う12ビットFAT,16ビットFATの問題です.MS-DOS自身が自動的にメディアごとに判別するため利用者は意識することなく利用できますが,ファイルを直接のぞくようなことをする場合にはこれらのことを知る必要があります.
 利用しているディスクのFATの種類を知るには,FATブロックの最初の4バイトを見ます.12ビットFATの場合には2,3バイト目がFFHとなっています。16ビットFATの場合には2,3,4バイト目がFFHとなっています.FATのつながりは,次のFATの番号が書かれているのですぐにわかります.そしてファイルが終わるクラスタを示すFAT位置には,12ビットFATの場合はFF8~FFFHが,16ビットFATの場合にはFFF8~FFFFHが書き込まれています.利用されていないクラスタのFATには,どちらの場合も「0」が書き込まれています。
 これらの手順が理解できていれば,ファイルの状態を「SYMDEB」などのツールでのぞくことができます。図5はSYMDEBを利用して,実際にディレクトリテーブル,FATを見ている状態を示しています。
 よほどのことがない限り,ファイルが壊れることはありませんが,もしも壊れた場合にはあきらめる前に一度SYMDEBに挑戦してみてはいかがでしょうか,図6にハードディスク,2HDドライブのディレクトリテーブル,FAT位置を示しておきます.

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ハードディスクは信用できないとPC-9801VM4のときから骨身に染みて分かっていたから病的にまでバックアップを取っていた。基準は、今日壊れたとしてデータを入れ直しても我慢できるのならバックアップしないであった。だから、さすがに1週間の仕事を失ったら辛すぎるので週1のバックアップを続けていった。
(中略)
結局ハードディスク

ハードディスク導入にあたっては種々の注意を必要とし,こだわりを持っている方も多いのが現状です。よく聞く声に「壊れたらどうする?」というのがあります.コンピュータシステムの中でもハードディスクは最も壊れやすい機器の1つに数えられます.しかし,ハードディスクはもう身近な周辺機器の1つに定着しています。ハードディスクはそれなりのリスクがある代わりにそれなりのメリットももたらしてくれる魔法の箱なのです。筆者の最近の口癖は「ハードディスクがなければコンピュータではない」です.
「壊れたらどうする?」だから、壊れることを前提にして使うんだ。容量が大きくなるに従って大切なのは入力したデータなのだから仕事が終わったらフロッピーにバックアップすることが習慣になっていた。それが私たちの常識だった。「ハードディスクがなければそれはゲーム用のパソコンだ」と思っていた。

ハードディスク用の便利なソフトの一覧があった。スクラップする。
ASCII1988(06)d17HDD_コラム表_W520.jpg
エクスカリバーとはなんとも凄い名前のソフトもあったものだ。
知人が使っていたのが FILEVISOR
私は MS-DOS SOFTWARE TOOLS
職場ではオーシャノグラフィーでバックアップしたような記憶がある。

最後に編集部からの記事をスクラップする。
ASCII1988(06)h01編集室から_W520.jpg
ハードディスクとのつき合い方

 読者の方にアプリケーションソフトをうまく紹介するのは、かなりむずかしい仕事である.そのため当誌では、毎月のように,国友正彦氏に原稿をお願いしている.国友さんの事務所は渋谷にあるので,原稿はそちらで執筆される.そして,画面写真を撮影する頃に,事務所で作成したデータを持って,編集部に登場していただくのだ撮影の合間に,その月に紹介したソフトについて,あーだこーだと語り合うのが,今では習慣となっている.
 こうした日常の中で,最近ちょっとした変化が起きている。それまでデータをフロッピーに入れて登場していた国友さんが,4月号のPRESBOX以来,ハードディスクを抱えてやって来られるのだ最近では、ハードディスクを使用することで有効に利用できるソフトが増えてきているのだが,インストールには時間がかかる.どうせならシステムごとハードディスクに入れて持ってきてしまえ,というわけなのである.
 ハードディスクの特集は昨年の6月号以来2度目であるが,この間の変化は随分と大きかった。1年前は、ただひたすらハードディスクの便利さを伝えたいと思って特集を組んだ.しかし,今年は購入後の運用のノウハウまで意識せざるを得なかったのである.
 補助記憶容量の量的な差が,利用する側に,より高度なノウハウを求めていると言ってもよいだろう.ファイルの整理方法や,バックアップ,複数のアプリケーションを利用するときのCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATの設定など、知っておきたいノウハウが沢山あるのだ。そして,ノウハウを身につけることは,ある意味で,とても面倒でもある.
 今回の特集では,光学式の大容量補助記憶装置についても扱った.この中には,追記型のものもあるし、何度でも読み書きが可能なタイプもある.価格的には,まだ何十万,何百万円もするが,こうしたメディアが広がれば、簡単にハードディスクのバックアップもできるし、持ち運ぶ必要もなくなるだろう.
 ハードディスクを利用する上で面倒なことは多いかもしれない.しかし,それにもまして,魅力は大きい、面倒なことの多くは,さらに新しい装置の普及によっていずれ解決されると,楽観的に考えたい.現時点では,ノウハウを身につけることを楽しみ,必要ならばハードディスクを持ち運び,この便利な装置とつき合っていくのも一興と思うのだが,いかがだろうか.
(土田米一)

私もしょっちゅハードディスクを運んだ。ハードディスクを買ったときの箱を残してあったから、それに入れて運んで例会会場で動かしていた。
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