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日米業界(月刊ASCII 1987年3月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESS からパソコン、ワープロ、ソフト関係の記事をスクラップする。

「米国ハイテク産業の動向」をスクラップする。
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AtariとCommodoreがIBMPCクローンを発表!

 Atari社とCommodore社は,新年早々にIBMPCクローン「AtariPC」と「PC10-1/10-2」をそれぞれ発表した。両社ともに,Apple社のMacintoshと同じようなスペックを持つ68000マシンを昨年発表したが,どうも売れ行きが思わしくないため路線の一部変更を図ったものと見られる.昨年の末までは,520STやAmigaに8088ボードを付加したPCエミュレーション仕様でビジネス市場に参入してくる,というのが業界筋の観測だったのだが,蓋を開けてビックリという感じである.
 両機種ともにスペックは非常に似ている.CPUは8088で,メインメモリは512Kbytes(640Kbytesまで拡張可能),容量が360KbytesのFDDが1台,セントロニクスのパラレルポートとRS-232Cポートを各1個,EGAやCGA,MDAなどのディスプレイアダプタカードを装備など,右へ倣へとばかりにことごとく同じである.大きな相違点は,AtariPCのCPUが4.77MHzに加えて8MHzのクロック周波数でも動作することと,PC10がCGAやMIDA,Hercules,Plantronicsに対応したATIのグラフィックアダプタを装備していることくらいである.
 価格は,AtariPCがEGA対応のモノクロモニタ付きで699.99ドル,PC10-1がMS-DOS(ver3.2)やGW BASIC,Borland社のSidekickが付いて999ドル,PC10-2がPC10-1にFDD1台とメインメモリ128Kbytesを拡張して1199ドルと,発売開始と同時に超大バーゲンである.
 これだけ低価格だと売れてもよさそうなものだが,さて,どんなものか、以前から言われていたアフターケアの悪さ,両社に対して販売店が持つ“ゲームマシンメーカー"という固定観念などを考えると,安かろう悪かろうというところで敬遠されるのがオチではないだろうか、昨年の末まで,68000CPUでがんばる,と公言してはばからなかったメーカーが,一転してPCクローンを売るという構図は,さすがの米国でも簡単には理解してもらえないだろう.AtariSTやAmigaを購入したユーザーの心境も想像に難くない。
Atari社とCommodore社の迷走があった。日本は互換機の登場はPC-9801互換パソコンをエプソンが発売したが、エプソンのパソコンはぱっとしてなかったつまりユーザが大していなかったので成功した。
3000ドルでデスクトップパブリッシング?

 しかし両社は,そうしたユーザーのために後継機種や周辺機器も発表,ないしは開発中である.
 Atari社は,「Mega ST」というデスクトップパブリッシング(DTP)用の68000マシンを中核としたシステムを第2四半期に発売する予定だ。従来の520/1040STがキーボード一体型であったのに対し,Mega STはセパレート型でメインメモリは1~4Mbytesを装備している.その他のシステムの構成は,3.5インチFDD1台,モノクロモニタ,解像度300dpiのレーザープリンタ,それにDTPソフトというもの.これでシステム価格は3000ドル前後,レーザープリンタは1500ドル以下というから,超低価格システムである.ちなみに,レーザープリンタにはページ記述言語を何も採用しない(サードパーティ製のPostScriptが出るらしい).ページ記述言語=DTPという見方さえ一般的になっている米国では,ちょっと異色のシステムだ。同社は,これと同時に520ST用の20MbytesHDDを699~799ドルで発売する予定である.
 一方のCommodore社は,Amigaの上位機種「Amiga2500」を今春にも発売する.Amiga2500は,CPUに16MHzの68020を搭載するほか,68881コ・プロセッサと容量1Mbytesの3.5インチFDD1台,拡張スロット2個を装備するという拡張スロットにはMS-DOSボード(8088ボード)がオプションで供給される.価格は標準構成で2000ドル以下を考えているというから,こちらも超低価格マシンである.
 この両社,やることなすことが似通ってきた.経営が苦しいという噂が流れた去年後半から,プランニング部門やマーケティング部門が弱体化しているらしいが,今年は,両社にとって勝負の年かもしれない.
デスクトップパブリッシングなんてまだまだ先のものだった。Atari社とCommodore社はこの後どうなったのだったっけ。記憶にも残っていない。
ビッグ・ブルーが考える386PCの姿は…

 本誌が店頭に並んでいる頃にはもう分かっているだろうが,1月25日にホイッスルが吹かれる第21回スーパーボウルが業界関係者の間で話題になっている.デンバー・ブロンコスが勝つか,という話題ではない試合の模様を全米放送するCBSにコマーシャルを出すIBM社が,話題の主である.どんなCMを使うかでトトカルチョをしているわけだ.オッズによると,8086マシンのCMが5対1,80386マシンのCMが10対1,従来のPC/ATどまりのCMが2対1である.さて,どんなCMが流れるか,試合より面白いかもしれない.
 IBM社の80386マシンの噂が,ぼちぼちと流れ始めてきた.名前は「PC XL」という.80386のクロック周波数は16MHzで,メインメモリは4Mbytes(ノーウェイトRAMだという),ネットワ-ク用サーバープロセッサとして8088と512Kbytesのメモリも内蔵しているという.

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おお出た懐かしの単語「ビッグブルー」この超大企業がまさか凋落の憂き目に合うとは。まさかパソコンThinkPadを中国の企業に売ってしまうとは。平家物語の「娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」だ。ビッグブルーは大型コンピューターで利益を出していた会社で、ハードの性能は低く、ソフトウェアも何とか使える程度で、おもちゃのような価格のパソコンで利益を出せるとは思っていなかったのだろう。俺はコンピュータ屋であって、おもちゃ屋ではないと思っていたに違いない。

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日本ユニバックと日本バロースが合併へ
パソコンの話ではないが一応スクラップしておく。

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TIが富士通、シャープ両社と和解
DRAM技術特許侵害をめぐる紛争で和解したとのこと。

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米モトローラが大幅増益
86年の純利益が1億9400万ドル。ふむふむ。これはどう評価するべきなのか、今となっては分からない。日米間の半導体貿易問題が政治決着し政府間協定が結ばれたそうだ。

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円高で松下が11年ぶりの減収減益。
1986年は1ドル160円前後だった。記事で面白かったのは「カラーテレビの中国向けの輸出が不振で」とこの頃は中国市場という餌に日本というか世界が釣られていた頃だったか。

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パナファコムとユーザックが合併へ
富士通とパナファコムとユーザック電子工業が対等合併してピーエフユー(PFU)を設立するという記事。これからどうなったのか。スクラップしておくとそのうち分かるだろう。

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アイワが前記経常赤字で無配に転落
そうかこのころにアイワは思い切り不振だったんだ。

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第2KDDって結局どなったんだっけ。これもスクラップしておくとそのうち分かるだろう。

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