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新世代への鍵、編集部より(月刊ASCII 1987年2月号14) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号の連載の新世代への鍵はProlog関係だったので理解できずスクラップしない。
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最後の「FROM THE EDITORIAL OFFICE」が面白かったので、スクラップしておく。
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コンピュータ技術者の幸福

 いきなり私事で恐縮だが,僕は今年31歳になる。大学を卒業して8年目,学生時代の友人達もようやくそれぞれの職場で責任ある地位につき始めている.そんな仲間と、年に2,3度ではあるが,集まり,酒など飲みながら語り合うことがある.年末・年始がそうした貴重なひとときを過ごす数少ないチャンスであるのは、誰しも同じことだろう.
 大学ではコンピュータを専攻していたので,必然的にコンピュータ技術者として活躍している友人が多い.しかし,中学・高校時代の付き合いもあり,銀行や損保勤めの親友もいる.そんな連中と昔話に花を咲かせるのだが,いずれネタも切れ,仕事の話となる.
 仕事の話で特によく出るのは,その忙しさについてである.朝8時半には出社して,家に着くのは夜の10時過ぎといった生活を毎日送っているのはざらにいる.違ってくるのは休日の出勤状態,長期休暇の有無、なかでも驚かされるのは,残業時間が150時間を越える月が年間2,3ヵ月以上ある人間がいることだ。そしてそんな話をするのは,決まってコンピュータ技術者である.
 先日,大手ソフトウェア会社に勤務している友人に電話をしたところ,ここ3ヶ月ばかり休みを取っていなかったという.たまたまその日は体調を崩して休んでいたが,年末・年始も3日間しか休めないらしい.この友人は自宅にパソコンを持っているのだが,すっかりホコリをかぶっているそうだ。
 コンピュータに限った話ではないが,どうも技術者の境遇は,サラリーマンのなかでもあまりよいとは言えないようだメーカーに勤める技術者中心の集まりでは,必ずと言っていいほど,収入への不満が話題になる.これに対して,メーカー以外に勤める友人から,この手の不満はほとんど聞かない.
 最近,日本の国が金持ちになったのに人々の生活はそれほど豊かにならないのは何故か,といった論議が盛んに行われている.その論議の延長として,技術立国でありながら技術者の待遇が悪いのは何故か,といった指摘もされ始めている.
 待遇などよりは,自分の気に入った仕事ができることの方が重要だと考える技術者は多い.しかし,「恒産なくして恒心なし」ではないが,創造的な製品は、豊かな環境からより多く生まれる.パソコンの発展のためにも,このあたりの改善が望まれるのではないか.
(土田米一)

そうです。34年前も技術者の待遇は良くなかった。これはコンピュータ関係だけではなく全体的に技術者は冷遇されていたように感じていた。休みも取れず、残業続きで頑張る技術者に対し、営業はこれも仕事だと言って夜の接待で酒を飲み女性といちゃつき、これも仕事だといってゴルフ接待。いいかげんにしろよお前らと思っていた。
その後も技術者に対する冷遇は変わっていない。有名なところでは青色LEDでノーベル賞を取った日亜化学工業の中村修二氏とかフラッシュメモリを開発した東芝の舛岡富士雄氏とか枚挙にいとわない。そのような特別優秀な人たちではない普通の技術者も待遇は良くなかった。この体質は34年経っても変わってないと思う。
 技術者に対し、お前らは好きなことをしているので当たり前だと思っている人たちがいた。まあ、否定はできないけれども、それを批判的(好きなことをしているのだから待遇が悪くても差し引きゼロだ)に使われるのは我慢ならなかった。
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