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ISDNその他(月刊ASCII 1988年6月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESS からISDNとその他の記事をスクラップする。
21世紀の通信環境「ISDN」サービスがスタート
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21世紀の通信環境「ISDN」サービスがスタート
5年後の利用者,30万人を見込む
 日本電信電話会社(NTT)は,21世紀の基幹通信網である「ISDN:Integrated Services Digital Network」(総合デジタル通信網)に基づいたサービス「INSネット64」を,4月19日から世界に先駆けて東京,名古屋,大阪間で開始した。開始時の利用者は東海銀行,凸版印刷,富士ゼロックスなど29の企業で、回線数は114.同社では、5年後にサービス網を全国に拡大して,30万人の利用者を見込んでいる.同社は,同日午前,東京,名古屋,大阪の3会場で開始セレモニーを行い,東京・霞が関のNTTコミュニケーションセンターには,真藤恒NTT社長,白川勝彦郵政省事務次官らが出席した.
 INSネット64は,利用者相互間の情報通信をデジタル信号でやりとりするもので,音声1回線分に相当する通信速度64kbpsの情報回線(Bチャネル)を2本分と,通信速度16kbpsの制御信号(Dチャネル)を1本の回線に統合したもの.専用端末を使うことで,カラー画像と音声を同時に送ったり,通話中にファクシミリで画像データを送ったりする複合情報サービスを実現する.ISDNは,CCITT(国際電信電話諮問委員会)を中心にして各種通信機器のインターフェイス規格が決められている.
 国際的に標準化されているのは「Iインターフェイス」で,これは回線容量によってさらに2つの系列に分かれている.内訳は,1Bチャネル(64kbps)×2本とDチャネル(16kbps)×1本の合計144kbpsの通信チャネルをユーザーに提供する基本インターフェイス「2B+D」,2Bチャネル×23本とDチャネル(64kbps)×1本の合計1536kbpsの通信チャネルをユーザーに提供する1次群速度インターフェイス「23B+D」.INSネット64は2B+Dの基本インターフェイスを使っている.2B+Dのうち,Bチャネルは回線交換サービスやパケット通信サービス('89年春から開始)に,Dチャネルは信号の授受とパケット通信サービス(同)に使用される.データ・チャネルとシグナル・チャネルが分離しているため,通信中でも信号のやりとりが自由に行えるという特徴を持っている.
 INSネット64の基本サービス料金は,事務所用が月額5400円,家庭用が4600円.通信料は,現在の電話料金と同じで当初の計画よりも低く抑えられているが,緊急電話サービスやパケット交換サービスなどが始まる来春には,この料金体系も見直されることになりそうだ、NTTは,採算ベースに見合うような値上げを早くも検討中だが,郵政省は普及を考慮して現行の電話料金並みに下げるよう求めることにしている.ただ,INSネット64用のアダプタ機器などが現行の電話機に比べてかなり割高になっているため,電話料金並みにサービス料金を設定しても,一般家庭に普及するのは数年先になりそうだ.
 当初のサービス地域は東京,名古屋,大阪だが,今年度中に札幌,仙台,神戸など25都市に拡大する.その後もサービス地域を拡大し,5年後には全国の市政施行都市のほとんどで利用できるようにする予定だ.この時点で利用者は30万人に達するとNTTでは見ている.そして,西暦2000年には,家庭で10%以上,事業所で70%以上(事業所・世帯数で合計1000万)の普及率を見込んでいる.
 同社では,2B+Dの基本インターフェイスを拡張した「INSネット1500」も準備中だ.'89年春に開始を予定しているINSネット1500は,「23B+D」の1次群速度インターフェイスに基づいている.23B+Dでは,通信速度1.5Mbpsのパイプの中を,23個のBチャネルと1個のDチャネル(64kbps)に分けて使用したり,m個のBチャネルとn個の384kbpsのデータ・チャネルに分けて使用するようなユーザー選択型のサービス形態が可能になっている.
 INSネット64がスタートした19日,各社はさっそくサービスの利用を開始した.このうち東海銀行は,支店のCD(現金自動支払機)と照合センター間をネットで接続して,CDの無人運用システムを稼動させたほか,凸版印刷が印刷工場と営業部門間をネットで接続して,高精細静止画の伝送システムを使った校正作業を始めた.
 また,端末アダプタの適合認定を助電気通信端末機器審査協会に申請していた電気メーカー各社は,サービス開始直前に適合認定を取得,ISDNの本格商戦も火蓋を切って落とされた.今回のサービス開始で,本格的なデジタル通信時代が到来したことになる。
 ISDNを引いた時には良い時代が来たと思った。その後ADSL,光となったが、こんなに早くISDNの時代が終わるとは思わなかった。21世紀の通信環境が21世紀になるやいやな無くなるとはなんという皮肉か。
ところで、白川勝彦郵政省事務次官は職質を受けて憤慨した人物だった。国家公安委員長まで務めておきながら困ったものだ。「規定の手順通りにしか出来ないマニュアル警官ではなく、臨機応変な対応が出来る『はぐれ刑事純情派』の安浦吉之助(藤田まこと)のような警察官を育て大事にしなければならない」と言ったそうだが、規則を守らず自己流に解釈して業務執行されると怖い。警察権力は人権を制限することができるものだから、規則でがんじがらめにして市民に無茶なことをできないようにすべきだ。白川氏だけではなく、著名人には戦前の警察権力というか国家権力がやってきたことを肯定するかのような発言をする人がいるのが不安だ。

コミュニケーションTOKYO'88が開催 ISDNの商用開始で盛況
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結局写真のようなTV電話は広まらなかった。インターネット端末に駆逐された。というか駆逐されるまでもなく消えた。

静止画テレビ電話の規格統一基準が決定
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36年前は静止画を送信するのも大変だった。

富士通,戸籍管理システムを開発
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36年前はこういったことがニュースになった。


三洋電機,米国ICメーカーと業務提携
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36年前日本のメーカーはとっても元気だった。今の有様を当時は想像できなかった。

小惑星「ASCII」が誕生
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「会社名がつけられたのは今回が初めて」と書いてあるが、会社名だと分かる人がどのくらいいるのか。
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