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特集CD MEDIA 第3回 その2(月刊ASCII 1988年5月号10) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集CD MEDIA 第3回 にあったコラム記事をスクラップする。
このコラム記事は全く知らないことばかりだ。化石のような記事の気がするが、一応スクラップする。

CD-RTOSとInVision
CDIのOSとユーザーインターフェイス
データフロー・インターナショナル(株)-James A. Parker

CD-RTOS
 CD-RTOSとは、CDIのいわばOSであり,80286マシンのMS-DOSのようなものだ。パーソナルコンピュータで使われているOSのうちでこれに最も近いのは、0S-9,OS-9/68000である.
 CDIはモトローラの68000系のCPUを採用しており,内部構成はパーソナルコンピュータそのものであり,実際OS-9/68000用のソフトは、画面関係の手直しだけで,CD-RTOS上で走らせることができる.
 CD-RTOSの構成は図1に示すようなものである.アプリケーションプログラムは,各種ライブラリを通してカーネルをアクセスする.I/Oのアクセスはマネージャと呼ばれるシステムを通して行われ,CD-RTOSには「CDRF」,「NVRFM」,「PFM」,「UCM」などが用意されており,これらの下に各種デバイスを制御するドライバが存在する.この他にシステムの基本情報を提供したり、タスク管理のために4つのモジュール(Init,Sysgo,CSD,Clock)がある。

ASCII1988(05)f11CD_図1_W506.jpg
 カーネルはCD-RTOSの心臓部分であり,さまざまなシステム内の動作の制御や,メモリ管理などを行う.そのほか割り込みやI/O入出力の管理も行われる.
 以下に主要なものの解説を行うことにする。

CSD
 CSDとは「コンフィギュレーション・ステータス・ディスクリプタ」の略でCDIシステムに関する基本的な構成情報を保持している.たとえば,どのようなデバイスがあるか,または各デバイスはどのような能力を持っているかといった情報はここで管理されている.
CDFM
 CDFM――コンパクトディスク・ファイル・マネージャー――は,CD-ROMドライブから読みとられたデータをチェックし,そのタイプ――リアルタイム音声,画像,プログラム,通常音声を判別し,それぞれの処理ルーチンへデータを渡す働きを持つ。最初の3つのデータ形式の場合は,内部に設定されたバッファに格納され,通常音声は直接,音声処理部へ送られる。
UCM
 UCM(ユーザー・コミュニケーション・マネージャ)は,主にユーザーとの対話(インタラクション)に用いられる4つのデバイス(映像,音声,キーボード,ポインティングデバイス)を管理するCD-RTOSのファイルマネージャである。
 テキスト出力は,コード指定によるほかビットマップとして出力する方式もあり,国際性を考慮し,さまざまなフォントを管理できるようになっている.グラフィックには,点,線,円といった図形描画のほかに,表示色や描画線の太さ,塗りつぶしパターンの設定などの描画機能,そして領域コピーなどの機能がある.
 画面表示は,実際にはDCP(ディスプレイ・コントロール・プログラム)により制御され,ワイプ,フェード,スクロール,画面分割といった特殊効果が可能なほか,透過画面や優先順位,背景色,マスク色などを指定することができる.
NVREM
 CDIシステムには,8Kbytesの不揮発性メモリ(NVRAM)が装備されており、アプリケーションで使用することができる.これを管理するのがNVRFM(不揮発性RAMファイル・マネージャ)である.これは,OS-9でいうRBFM(ランダムブロック・ファイル・マネージャ)を簡略化したものだが,サブディレクトリはサポートされていない。
InVision
 InVisionは,CDIのユーザーインターフェイスだけではなく,マルチメディア・アプリケーションを制作するプログラマ向けのツールでもある。
 InVisionは,ディスプレイ・マネージャ,プレゼンテーション・サポート・ライブラリ,および,ビジュアル・シェルの3つのモジュールから構成されている.ディスプレイ・マネージャは、CD-RTOSのUCM用のサブルーチン・ライブラリで,これにより画像,音声,ポインティングデバイス,キーボードの各ドライバヘアクセスできる.また,画面上で複数のアプリケーションを走らせたり,動作領域を管理して入力を簡素化するなどの機能もある.
 プレゼンテーション・サポート・ライブラリは、ディスプレイの操作やユーザーからの入力のためのサブルーチン集合である.この中には各国語間の表現の違いを吸収するような仕組みが含まれている.
 ビジュアル・シェルは、CDIプレーヤーの制御画面であり,ユーザーが実際に目にするのはこの部分である.メーカーによりこの部分は完全にカスタム化できる.このシェルを通して,ユーザーはCDIマシンを制御することになる。
 CD-RTOSについて簡単ながら解説を行ったが,これからもわかるようにCDIプレーヤーは強力なコンピュータでもある.消費者には単なる高級CDシステムとして提供されても,この事実には変わりがない。高度な処理能力を持つCDIでは,事実上,アプリケーションは無限の可能性を持つといってよい.小型化して持ち運べるようにしたり,自動車に組み込む,さらにはカーナビゲーションに応用する,あるいは家庭で娯楽に加え,ホームオートメーション,ホームセキュリティなど,さまざまな可能性が考えられる.
スクラップしたが、役に立つのかどうか。このスクラップ作業の先に「ああ、そういえば、あのときこんな記事があったな」となれば幸い。とにかく今は将来記事をまとめるためのデータ収集作業と考えよう。

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