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PC-9801VX01/21/41緊急レポート(月刊ASCII 1987年8月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

「PC-9801VX01/21/41緊急レポート」をスクラップする

ASCII1987(08)c01緊レポPC-9801VX_W520.jpg
以下写真と表をスクラップする
ASCII1987(08)c01緊レポPC-9801VX_写真1_W520.jpg
ASCII1987(08)c02緊レポPC-9801VX_写真2_W520.jpg
ASCII1987(08)c02緊レポPC-9801VX_写真3_W520.jpg
ASCII1987(08)c04緊レポPC-9801VX_表2_W472.jpg

記事の最後の部分を引用する。
新VXシリーズの持つ意味
 今回のマイナーチェンジは,80286の10MHzを使うためのものといえるだろう.この変化の持つ意味を考える時に、やはり頭に浮かぶのは,エプソンの互換マシンPC-286である.今回のマイナーチェンジで,その処理速度に関しては同等以上になり,通常のアプリケーション使用においては,確実に速いマシンになったといえる.
 しかし、購入時に一番気になる価格を比べてみるならば,今回発表されたVXと,PC-286にオプションを付け同等にしたものとを比較すると約7万円程度VXの方が高い.実売価格ではこの差が多少縮まることもあろうが,同一価格となることはほとんどないだろう.VXシリーズとPC-286は,ユーザーが購入を考える場合に,価格的にみてまったく同等とはいえないのである。

このPC-9801VX21とPC-286 MODEL 0との価格差なのだが、同じ号のASCII EXPRESSでは
ASCII1987(08)b01日電77万台_W520.jpg
「セイコーエプソンのPC-286 MODEL 0は,(中略)③実売価格がPC-9801VX2などよりも高い」
と書いてある。これは旧機種のPC-9801VX2との比較なのだろうか。スクラップするとこういう齟齬を発見することができるので楽しい。
 では,日電はどういった方針で互換機に対抗するのだろうか?今回,80286の10MHzのBIOSが変更されたが,今後はこの日電オリジナルのEGCを使った高速なBIOSが主流になると考えられる.これに対して互換機メーカーは,EGCを使用することができないので,明らかに「純正」マシンと差別されることになる.つまり,互換機を作りにくくするというのが日電の互換機対応策なのではないだろうか.
 こうした独自のハードウェアとファームウェアによる互換機対策は,IBMの大型機やPS/2などでも行われていることであり,当然の対策といえる.たしかに,低価格な製品同士をぶつけるという方針は企業としては,非常に苦しい闘いを強いられることにもなる.そこでこういった対策となったわけだが,逆にその効果がでるまでかなり長い間待たねばならないだろう.そういった意味で今後エプソンがどのようなものを出してくるかが非常に気になるところだ.
 互換機対策以外のVXの持つ意味とはなんだろうか.それは,IBMのPS/2などで採用されたOS/2などのプロテクトモードで動く基本ソフトウェアへの対応である.そのためには,80286を搭載した機種に移行する必要があり,そのためのマシンがVXシリーズなのである.現状ではV30CPUを使ったVMシリーズもかなり出荷しているようだが,80286を使った互換機の登場で,80286マシンの普及に拍車がかかった感がある.今回の製品によって80286マシンが主流となれば,以後の製品戦略は,世界的な動向に乗った形で進めることが可能になるのである.
 今回のマイナーチェンジは,VXシリーズの登場をその第1歩とすると,この路線を強化するための第2歩であるといえる.つまり,V60,70といった独自CPU路線ではなく,80286/80386路線強化といった意味あいのマイナーチェンジといった見方ができるであろう.
 いままでの日電の製品発表のペースからいうと異例ともいうべきこの時期に新製品が発表された裏には,やはり互換機の存在があると考えられる.たしかに,ユーザーにとってみれば,新製品を買ったすぐ後にマイナーチェンジされたのではたまったものではない.しかし,逆に互換機の登場によって,日電も今までのように自分のペースで事を運ぶことが難しくなったのも事実である.
互換機対策のために,高性能な製品がより早く市場に登場するようになるならば,ユーザーにとって最終的には益することになるのではないだろうか.
「ユーザーにとってみれば,新製品を買ったすぐ後にマイナーチェンジされたのではたまったものではない」
まさにそのとおり。たった8カ月しかもたなかった新製品のPC-9801VX2を発売直後に買った私がNECを逆恨みに思うのも無理はないかと。新製品としての使用期間を少しでも長くしたかったので出てすぐ買ったのにこれはない。
>パソコン新機種緊急レポートPC-9801VX2他(月刊ASCII 1986年12月号4)
https://cooecc2.blog.ss-blog.jp/2021-07-15
VX2の価格はVX21と同じ43万3000円だった。

「プロテクトモードで動く基本ソフトウェアへの対応」
とあるがそんなものはなかった。正確に言えば一般ユーザに80286で動く基本ソフトを使う機会は訪れなかった。とにかく80286は過渡期のCPUだった。私はIntel憎しと思いつつパソコンを使っていた。パソコン業界は私がこうなったら嫌だなという方向に進展していった。

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