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パソコン新機種緊急レポートPC-9801VX2他(月刊ASCII 1986年12月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号のASCII EXPRESS は新機種緊急レポートがあった。
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まずはPC-9801VX2
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これを買ってしまった。直ぐに新機種が出て泣いた。「くたばれBasic!」「8086は許せない」「98の漢字処理が速い?そんなのTEXT VRAMを使ているからだろう」「マシン語で作ればBasicの100倍速いプログラムが作れる。だから98はいらない」等々のやせ我慢をしてPC-9801VM2を買わずにいたためVMの次の機種が出たら買おうかと日和りかけていたがなかなか新機種が出ない。PC-9801VM2が大成功を収めたため新機種が見送られたに違いないと後から考えていた。
じらしにじらされ待たされたためPC-9801VX2という外れマシンを買ってしまった。
記事によれば「80286は8MHz固定だが、これと10MHzのV30を比べて、発表資料によると1.7倍程度高速になるとしている。」とあったが知人の作ったプログラムを実行してみて愕然とした。VM2より遅かった。
 そもそも8086には64Kのセグメントの壁があり、このセグメント境界に起因するバグでアセンブラを使ってプログラムを作っているプログラマ(アマチュア(趣味)であっても)悩まされた。そこでデータを16bytesとか32bytesとかにパックして使っていた。後にいう構造体のような感じ。当然データを圧縮するためビットスライスを常用した。データのアクセスにはセグメントレジスタを変化させ、オフセットを0に固定して使いセグメント境界に起因するバグを回避していた。
 はてさて、知人はソフトのオープニングでグラフィックを使った上下に動く格好いいアニメーションを作った。G-VRAMはR,G,B各48Kbytesでありこのオープニングアニメーションはセグメントレジスタを変化させて使った。
 このプログラムをPC-9801VX2で動かすと隣のPC-9801VM2より遅い!
 結局インテルの腐れCPUである80286はセグメントを扱う命令のクロックが増えていたのだ。
 ここで私の心はすっかりヤサグレモードとなり、陰湿なプログラムばかリ作っていた。すなわちCPUを判別しPC-9801VX2でなければ動かないプログラムで対外的には「EGCを使っているのでEGCの無い機械では動作しないのです。」と言っていた。
 知人のアニメーションに負けた悔しさのあまり、グラフィックがVM2より遅いのは悲しすぎるのでEGCの使い方を勉強してアニメーションを作り「どうだ速いだろう」と言っていた。
 長くなったがPC-9801に転向してロクなことがなかったパソコン遍歴であった。

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ハイリゾモード(1120×750)を持っている80286マシンだがPC-9801VX2より14万円も高い。一体どの位売れたのだろうか。

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旧機種のPC-9801VM2はPC-9801VM21となり本体価格が41万5000円から39万円と若干お安くなっていた。

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