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98note、PC-9801RA、PC-286LF他(月刊ASCII 1989年12月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集「最新主力機種レポート'89冬」をスクラップする。
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PC-9801N(98NOTE)
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記事の一部をスクラップする。
 PC-286NOTEの発表から4カ月半,J-3100SS「DynaBook」の発売から3カ月後の10月19日,日本電気が,本命のノート型ワープロ「PC-9801N(愛称:98NOTE)」を発表した.
 最大の特徴は,98のアーキテクチャをA4ファイルサイズ(316×253×44mm)に凝縮し,かつ24万8000円という価格を実現したことである。
 製品の位置付けとしては,PC-9801LV21の下位機種で,3.5インチFDD1台と,FDDと同様に扱えるRAMディスクを内蔵FDD2台装備と同じ使い勝手を実現している。もちろん,98シリーズ用のアプリケーションをそのまま利用できる.CPUには,クロック周波数10MHzのV30(μPD70116)を採用,メモリアクセスはノーウェイトである.
 メインメモリは640Kbytesを搭載しており,それとは別に「RAMドライブ」という名称で,1.25Mbytes分のRAMディスクを内蔵している.これは,名前のとおりRAMディスクの専用メモリで,後述の内蔵ソフトによって,アプリケーションのディスクをそのままコピーして,あたかも2HDのディスクと同様に扱うことができる.バッテリバックアップで約5日間は保存される。逆にいうと,I/Oバンク方式やEMS方式の拡張メモリとして利用することはできない.
 VRAMは,テキスト用12Kbytes,グラフィック用256Kbytesと,98シリーズの標準量を搭載しており,アプリケーションを支障なく利用できる.
 ROMは128Kbytesを搭載し,BIOSとN88-BASIC(86)を内蔵。さらにこの中には,98NOTEメニューというユーティリティも入っており,RAMドライブのメンテナンスを行なうことができる.
 表示部は,ELバックライト付きの8階調表示の液晶を採用.LV21と同様の構成だが,液晶サイズは191×119mmと,面積で約70%小さくなっている。解像度は640×400ドットとLVと同様で,日本語なら40桁×25行の表示が可能。8階調表示なので,モノクロモードのないアプリケーションも利用しやすくなっている。コントラストと明るさの調節ボリュームは,液晶の右横に付属している.
(中略)
 バッテリパックは本体上面の後ろ側に付いており,ロックスイッチによって取り外しが可能である。付属のACアダプタによって,本体の電源がOFFの場合は約1.5時間,ONの場合は約6時間でフル充電できる。使用時間のほうは,標準構成でFDD使用率が10%の場合,約1.5時間の使用が可能だ。


ノート型ラップトップマシンの主な仕様(一部抜粋)
機種 PC-9801N PC-286NOTE J-3100SS
CPU V30(10MHz) V30(10MHz) 80C86(10MHz)
RAMディスク 1.25Mbytes
RAMドライブ
512Kbytes
I/Oバンク
896Kbytes
(EMS可)
RAM合計
(最大)
1.9Mbytes
(3.9Mbytes)
1.1Mbytes
(1.6Mbytes)
1.5Mbytes
(3.5Mbytes)
外部記憶装置 3.5"FDD×1 ICカード
(128/640Kbytes)
3.5"FDD×1
表示部 640×400ドット
8階調
ELバックライト
640×400ドット
8階調
反射型
640×480ドット
2階調
ELバックライト
バッテリ保持 1.5時間 3時間
(5MHz時)
2.5時間
充電
(利用時)
1.5時間
(6時間)
10時間 4時間
(8時間)
サイズ(WDH) 316×253×44mm 315×235×35mm 310×254×44mm
重量 2.9kg 2.2kg 2.7kg
価格 24万8000円 45万8000円 19万8000円
「本命」と書かれている。98好きのユーザは待ち望んでいたのだろう。知人がそうだった。嬉しそうだった。私はアンチ日電派だったが、8bit機の頃からずっと他機種の悪口は言わないを信条としていた。悪口をいうときはその機械を買ったときだ。自分の買った機械の悪口を言って何が悪いという気持ちだった。例えばPC-9801VX2だ。じゃなぜそれを買ったのかと言われたら、自分は日和った負け犬だから買った。
 まあダイナブックより5万円も高い値付けだが、98互換にはその価値があると思っていたのだろう。レジューム機能がついていないがそれでもいいのだろう。
 この機械が出たとき全く悔しくなかった。98noteを使っている人に対し上から目線で見ていた。98以外のパソコンを知らないとは世界が狭い奴だと思っていた。

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 RAシリーズはRA2/5からRA21/51となった。変更点は,CPUクロック,最大内蔵メモリ量の増加,内蔵HDDインターフェイスなどである.
 CPUは,クロック周波数が16MHzから20MHzの80386となった。これに伴い,旧RAでは付属していなかったクロック切り替えスイッチがリセットスイッチの横に付属し,386のクロックについて,20MHzと16MHzの切り替えが可能となっている。8MHzのV30も旧RAと同様に搭載している.メモリの標準実装量は1.6Mbytesと変わりがないが,メモリ専用スロットを使って増設できるメモリ量が,3Mbytesから10Mbytesへと増加した。それに伴い,内蔵できる最大メモリ量は14.6Mbytesと なっている.

PC-9801RA21は49万8000円
よろしいのではないか。RAについては否定的な思いはなかった。

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 今回新しく加わったRSシリーズは,5インチモデルとしては初めて386SXをCPUに採用した機種である.RXとRAの中間機種となる.
 CPUはクロック周波数16MHzの386SXと,8MHzのV30を搭載している。メモリは640Kbytes搭載と,386SXを使った3.5インチモデルのESより1Mbytes少なくなっている.
 価格はFDDモデルのRS21が39万8000円,40MbytesHDD内蔵のRS51が56万8000円となっている.

なぜメモリを減らしたのか?価格を安くするためか?

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 RX2/4の後継機種は,RX21/51である.CPUは旧RXと同様,クロック周波数12MHzの80286を採用。そのほかのスペックはサイズ,重量,消費電力にいたるまで変更なしで,HDD内蔵モデルの容量と,ロゴのデザインが変更となったくらいである.
 価格は,RX2の39万8000円が,RX21で33万8000円と,6万円の値下げとなった.HDDモデルは20Mbytes内蔵のRX4からRX51と,40Mbytes内蔵になり,価格は5万8000円下がって,50万8000円となった.

まあ値下げになったので旧機種のユーザはガッカリしたかもしれない。しかし、この当時はもう新機種の値下げが当たり前になっていたので仕方ないと思っただろう。

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 98NOTEと並んで,今回の目玉といえるのが,このH98model70である.Hは「Hyper」の意味ということだ。
 基本的には,98シリーズのノーマルモードとハイレゾモードの2つのモードを持つ,33MHzの80386マシンである。ただし,単なるRLの上位機種ではなく,NESA(New Extended Standard Architecture)」という新開発の32ビットバスを採用しているのが大きな特徴だ。この,NESA(ネサ)は,バスのデータ転送幅を16ビットから32ビットに拡張しただけではなく,速度の向上やアービトレーション機能などを実現した,新しいバスアーキテクチャである。1つのスロットが2段構造になっており,従来の拡張スロット用ボードも利用できる設計になっている.
 CPUにクロック周波数33MHzの80386を搭載しており,かつ,64Kbytesのキャッシュメモリを搭載している.また,既存の286・386搭載機とは異なり,V30は搭載していない.

「目玉」なんだろうか。互換性を堅守してPC-9801が売れてきたので、そのPC-9801と互換性がなく99万5000円と高い機械はユーザは少なかったはずだ。

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 セイコーエプソンは,PC-9801シリーズ互換のラップトップマシンとして,1987年11月にPC-286Lを発表,以来ラップトップに力を入れてきた.
(中略)
 PC-286Lシリーズは,PC-286/386LSシリーズとPC-286NOTE executiveの中間に位置するマシンといえるだろう.バックライト付き液晶ディスプレイ搭載/ハードディスク内蔵可能と,デスクトップマシンの代替として十分使用に耐えうるスペックを持ちながら,バッテリ駆動も可能となっているなど,可搬型の中量級ラップトップの位置を確立している
 ただ、名称が“PC-286L"であるにもかかわらず,実際に搭載しているCPUはV30(クロック周波数10MHz)で,処理速度が遅いことが弱点となっていた。昨年秋にPC-286Lを機能強化したPC-286LEが発表されたが,CPUはV30のまま。80286を搭載したPC-286Lシリーズを望む声が高まっていた.
 PC-286LFは,外観は従来機のPC-286LEとまったく同一だ.エンブレムがなければ,外観だけで両者を見分けることは不可能であろう.
 PC-286LEとの相違は,心臓部のCPU.クロック周波数10MHz,ノーウェイトの80C286(CMOS仕様の80286)にCPUが変更され,PC-286LEの約2倍の処理速度を実現している.クロック周波数は,スイッチにより6MHzへ切り替えることも可能になっている.
 80286はV30よりも消費電力が大きく,内蔵バッテリで動作させようとする際に,この点がネックとなるが,PC-286LFでは80286のCMOS版の80C286を使うことで極力消費電力を抑えている.その結果,フロッピーモデルで約70分(PC-286LEは約90分),ハードディスクモデルでも約40分(同45分)のバッテリ駆動を実現している.

V30を積んでいたのに286の型番を付けた初代PC-286Lは酷いのではないか。「80286を搭載したPC-286Lシリーズを望む声が高まっていた」当たり前のことだ。エプソンに苦情は来なかったのか。PC-286NOTE executiveといいこの頃のエプソンはどうしたのだろうか。

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 PC-286UXの外観は,PC-286USとまったく同じである.CPUも80286で同じだが,クロック周波数は10MHzから12MHzにアップされている。この結果,処理速度はPC-286USに比べて約20%向上した。クロック周波数は,スイッチで10/6MHzにも切り替えが可能である。
(中略)
 価格は,フロッピーディスクモデル,H2Oモデルとも,PC-286USのものが据え置かれた。新たに設定されたH40モデルは,45万3000円とH20モデルより6万円高となっている.これは,80286搭載の PC-286/PC-9801シリーズとしては,最低価格のマシンとなる。
 セイコーエプソンの3.5インチ搭載のデスクトップマシンは,現在このPC-286UXしかないPC-9801シリーズには,V30搭載のUV11,80286搭載のEX,386SX搭載のESと,3.5インチファミリーのラインナップがそろっていることを考えると、少し寂しい気がする.今後,PC-286Uシリーズも上下へのバリエーション展開を期待したいところだ。

「期待したいところだ」で終わっているマシンは期待に応えていないのは過去のマシンの示すとおりだ。

PC-386Vは基板の写真だけだった。
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Apple Comptuer社がMacIIciとともに発表したMac Portable.ノート型マシンが台頭するMS-DOS陣営から見ると,そのサイズは387(W)×365(D)×103(H)mmという一昔前の大きさだ。同社が,ラップトップとあえて命名しなかったところにも,サイズに対する劣等感みたいなものが見え隠れしている.デスクトップに置いてみると,MacSEと比べても占有感は倍増する.重量は40MbytesHDD内蔵で7.2kg.“膝乗せ”コンピュータというにはちょっと重い。もともとがコンパクト思想のMacファミリーに,さらに小さいモデルを投入することの難しさが,このボディから発散している.
 しかし,そうしたハンディを相殺してお釣りがくるようなスペックを,このマシンは持っている
 CPUは,クロック周波数15.67MHzの68000を搭載した。もちろん,低消費電力のCMOSタイプ。MacPlusやMacSEいったエントリーモデルに比べ,約2倍のクロック周波数を持つ。ベンチマークでは,MacSEに比べて約40%強の速さを実現している.
 メインメモリにはアクセス時間が100ナノ秒のSRAMを採用し,1Mbytesをメイン基板に直付けしている。さらに基板には,50ピンのメモリ拡張スロットを装備しており,ここに1Mbytesを搭載することで最大2Mbytesまで内蔵可能だ。また,4MbitRAMが製品化された時点で,最大9Mbytesまで拡張できる.
(中略)
 画面表示は,サイズが約9.5インチで,視認性が非常に高いアクティブマトリックス液晶を採用している(写真1).標準的な液晶に比べ,アクティブマトリックス液晶は約5倍のコントラストを持つ。また、応答性にも優れているため,高速移動するマウスポインタなどの残像がないリアルタイム表示が可能だ。解像度は640×400ドット.このほかに,ビデオ出カポート×1個を装備しており,オプションのアダプタをこれに接続すれば,外部モニタが利用できる。アダプタは,同社の13インチモノクロモニタや,NTSC/PAL/SECAMの各モニタに対応している。もちろん,液晶とモニタポートの同時使用が可能だ。ちなみに画面は,バックライトなどの補助光源を装備していない。従来にない視認性を誇るとはいえ,暗闇での使用は不可能に近い。
 電源は,鉛蓄電池タイプのバッテリを1個内蔵している。動作時間は,フル充電時で6~12時間という長寿命を実現した。充電用のバッテリアダプタは、70~270V,40~70Hzに対応しており,ほぼ世界中で使用できる。充電時間は約8時間.オプションで予備バッテリとリチャ-ジャがサポートされる。驚異的な動作時間を実現できたのは,パワーマネージャ用プロセッサとして三菱製の50753を搭載したため.50753は,次の3つのモードを供給する.
(中略)
 MacPortableのハイライトは,アクティブマトリックス液晶の高い視認性と驚異的な動作時間だ。液晶表示といえば,視認角度や輝度などの点でCRTより劣るため毛嫌いする人も多かった.しかし,このマシンは一見に値する表示を実現している.バックライトなどの逃げ道を作らなくても、液晶は十分に使えるということを再認識させられるだろう.ひょっとすると,カラー液晶などよりもインパクトは強いかもしれない.
 また,40MbytesHDDを内蔵して6時間以上のバッテリ駆動を実現した点も評価できる。どんなに本体サイズを小さくしても,1.5~3時間という使用時間では実用的とは言い難い。ポータブル型マシンの弱点と言われていた2つの壁を見事にブレークしたMacPortableは,1年以上も待った甲斐があるマシンだ。しかし,価格には不満が残る。前述の2つの壁が価格に及ぼす影響は測り知れないものがあるにせよ,フロッピーモデルで99万8000円を手頃な価格だと思う人はどのくらいいるだろうか?

だめだろうこのマシン。何が「視認性が非常に高い」だ。バックライトのない液晶のマシンなんて使えるか。バックライトがなければバッテリ駆動時間が長いのは当たりまえだ。それに重すぎるし、値段が高すぎる。こんなMacが欲しいユーザはどうかしている。

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まとめの部分をスクラップする。
 本体価格は,最上位機種のFMTOWNSモデル2Hが54万8000円.モデル1Hが45万8000円。モデル2Fが37万8000円である.エントリモデルのFMTOWNSモデル1Fは31万8000円で,従来機種にSCSIカードを組み合わせた価格より5万円安くなり,コストパフォーマンスが向上した.
つまりは、値下げをしただけの後継機種だということ。

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ハードその他、データショウ他(月刊ASCII 1989年12月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

書き換え/追記の両方使える光ディスドライブが開発
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これはDVD-R,DVD-RWのことか?CD-R,CD-RWも一般ユーザには届いていない段階でここまで開発が進んでいた。当時の一般ユーザからみると次々世代のものの開発が目に見えていた。だから、未来予測が簡単だった。今はどうだろうか、次々世代のパソコン、スマホの技術とはなんだろうか、予測できるだろうか。

エプソンが容量80MbytesのHDDを発売
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HDD-80Fの価格が26万8000円。

緑電子,着脱式HDDのPOKEDYに40Mbytesを追加
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セット価格が14万9000円。
前号「パソコン広告(月刊ASCII 1989年11月号1)」に広告がある。
裸族のお立ち台(クレードルタイプ)
裸族のお立ち台の原型といえるもの。
写真等は「MacIIcx,リムーバブルHDD,AtariSTACY他(月刊ASCII 1989年9月号4)
にある。

ダイワボウ情報システムが大容量記憶装置3種を発売
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320MbytesのHDDタイプのPATH320が68万円。
ダイワボウ情報システムは知らない会社だが大きな会社のようだ。

AJ,Macintoshのハードディスクを無償修理
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この当時、HDDのデータは度々飛んだ。だからバックアップは大切だった。いつ頃からだろうか、信頼性が増してバックアップを取らないユーザが増え、データを失い泣いていたのは。それを雑誌に書いていたライターがいた。馬鹿じゃねぇのとそのライターを小ばかにしていた。この後少したってからコンピュータを信用して、パソコンはエラーを起こさないものだと信用して使っている人が増えだしたと思う。

ロジテック,ストリーマ付きHDDを発売
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40Mbytes HDD + 45Mbytesストリーマの LHS-40V の価格は29万8000円。
個人の一般ユーザはバックアップは必要だと思ってもこれは買えなかった。FDにバックアップをしていた。

日電HE,PCEngineの上位互換機を発売
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PCEngine SuperGrafxが3万9800円

日電HE,PCEngine CD-ROM2用アンプを発売
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何かと思ったら家庭用カラオケ用か。

I・Oデータがラップトップマシン用RAMボードを発売
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PIO-PC34SL-2M が 7万2000円。メモリを増設して使いたいが高くて手が出なかった。

日電,16KbitECL RAMを発売
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ECL RAMは知らなかった。良く分からない。

日電,RISCチップを発売
ASCII1989(12)b08日電RISCチップ発売_W497.jpg

東芝,68000を核にした1チップマイコンを発売
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TMP68301F-12のサンプル価格は4000円。何かの間違いかと思ったが、売れ切れているが樫木産業のホームページがあった。単価は850円だった。

CSV,15台接続が可能なプリンタ切替器を発売
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コンピュータスーパバイザという会社は知らなかった。職場にプリンタ切替器は必須であったが15台接続は流石にいらない。そんなにパソコンは無かった。印刷するたびに他の部屋に行き、印字が終わるのを待っていた。

キヤノン,多機能パーソナル電子辞典を発売
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ワードタンク ID-7100 の本体価格は2万5000円。

立石電機がMNP4を搭載した2400bpsポケットモデムを発売
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MD24FP4は電池、AC電源で動くモデム。価格は3万9800円。ノートパソコンにモデムが内蔵されているものもあったが、バッテリの持ちが悪くなるのでポケットモデムは有用だった。

アイワがV.42準拠の9600bpsモデムなどを発表
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データショウ'89をスクラップする。
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当時の最先端機器を写真で見る。

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沖電気のAXラップトップ
富士通のTHE POQET PC
リコーのノート型マイツール
日本IBMの5499オンライン・ノート

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Macintosh Portableのスケルトンモデル
シャープ14インチTFTカラー液晶
教育用コンピュータ
京セラ 486AX

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NTTデータのTAO
日本IBMの80486-25MHzアップグレードキット
ソニーの NWS-3800
ソニーのFDDIネットワークボード

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三洋電機のMBC-18SJH

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日本鋼管のPIAX
立石電機 LUNAシリーズ
浜松ホトニクス OOPS

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ブラザー HL-8PS
ミノルタ SP101
神鋼電機 CHC-443

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アスキー AGA-10
恒和情報技研 HyperVision30/8

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ジャストシステム JS-HC001
日本ビクター JD-E2825P
日本テクサ Carry House
日本テクサ CHS-400M

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アスキー OS/2
サンヨー 電子辞書 アンサーマン
日立製作所 OSF/Motif


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日本電気の電子手帳

エレクトロニクスショー'89
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写真をスクラップする。
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松下電器の16型フラットディスプレイ
ソニーの超小型ビデオカメラ CCD-G100
船井電機のPC/AT互換ラップトップ
日本電気のパソコン対応ビデオ PV-S98

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富士写真フイルムのデジタルスチルカメラシステム。
アルプス電気のポインティングディバイス
日本モトローラの9600bpsモデム
シャープのFM多重受信システム

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パソコン、ワープロ、ソフト(月刊ASCII 1989年12月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

日本電気がCD-ROMドライブ搭載のPC-8801などを発売
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PC-8801MC価格16万9000円の記事。

IBMがA4ノート型ラップトップを発売
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価格は19万8000円から。これは安いのではないか。ダイナブック(J-3100SS)と同じ価格だ。ダイナブックがその後のノートパソコンの価格に影響を与えたのか。

富士ゼロックス,A4サイズのラップトップを発売
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富士ゼロックスがダイナブックをOEM販売していたとは。

シャープがカラー液晶搭載の32bitAT互換機と80286採用の廉価版AXマシンを発売
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AX286D-Fが27万8000円。

オリベッティがEISAバス採用の486マシンを発売
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流石486マシンは高い。289万円から。

YHPが低価格RISCマシンを発売
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RISCマシンは高い。389万1000円から。最大処理能力14MIPSで今この記事を作っているマシンのCPU Core i5-10400が大体60000MIPS台だということだ。なんという資源の無駄遣いをしているのだろうか。

ソニーが3種類のソフトを添付したMSX2+を発売
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HB-F1XVの価格6万9800円。8bit機なら安い。

松下電器がワープロソフトを搭載したMSX2+を発売
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FS-A1WSXの価格が6万9800円。8bit機でもワープロはできる。

ジャストシステム,一太郎をVer.4.3にバージョンアップ
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バグ騒ぎがあった一太郎だからなのかもうVer.4.3になった。

ジャストシステムがJ-3100SS用の一太郎を発売
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J-3100SS用に作成したもの。当時、MS-DOSマシンでもこうしてマシンごとに開発しなければならなかった。MS-DOSがOSを名乗るのはおこがましいと思ってた。MS-PLとプログラムローダーを名乗れと思っていた。

管理工学研究所,PC-9801N専用の新松を発売
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PC-9801シリーズは互換性がなければPC-98XAなどのソフトウエアに除くと書かれたマシン名にすべきだった。PC-98801nは互換性があったにも関わらず専用のソフトを書かねばならなかったのは性能に難のある8086系CPUを使っていたにほかならない。

管理工学研究所,桐のバージョンアップを発表
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当時、データベースソフトでは桐が人気だった。

マイクロソフトがMultiplanなどをバージョンアップ
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PC-9801が出た初期からのユーザはMultiplanを使い続けていた人が結構いた。初期に開発したワークシートで業務ができているのだからわざわざ他のソフトに乗りかえること必然性はなかった。

富士通,APIに準拠したOS/2の供給を開始
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残念だったOS/2の価格は6万2000円。

松下電器が日本語ワープロU1シリーズに4機種を追加
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FW-P303AIが14万8000円。

日本電気が文豪miniにA4サイズなど3機種を追加
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文豪mini5CARRYWORDEXが11万5000円。

日立製作所がA4サイズの日本語ワープロを発売
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価格は17万8000円。

カシオ,はがきフィーダ装備の日本語ワープロを発売
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HW-630の本体価格は4万9800円

パソコンプリンタよりよりもワープロの方が印字品位が良かったので高品位のプリンタ並みの値段のワープロの存在意義があった。
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パソコン広告(月刊ASCII 1989年12月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

もう一度読み返し、スクラップする。

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裏表紙はFM TOWNSだった。宮沢りえを起用した。カケフ君より何百倍、何千倍も良いと思う。

表紙見返しの広告はこの年もNECが独占した。
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NESAの紹介だった。そういえば、こんなのあったな。よく覚えていないけど。

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PC-9801n(98note)が出た。知人の98好きは、これを買った。嬉しそうに触っていた。心中は分からないが、ダイナブックが出て私が嬉しそうに触っていたのが悔しかったのかもしれない。日電はやるときはやるんだ。他社のマシンが出ると、そんなマシンうちでも作ろうと思えば作れる。あんたのとこより数多く売ってみせるという会社だったと思う。マイナーマシンを買って悦にいっている私は反日電派だった。だから、PC-9801VX2を買ったとき、日和ってしまったと、マシンを触っても嬉しくなかった。こういう自分だからPC-9801VX2が出た8か月後に新製品のPC-9801VX21が出たとき、日和って報いを受けたと情けなかった。

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PC-8801mcはCD-ROM搭載機だった。TOWNSを意識したと思われる。日電はなんでも出す会社だった。88のゲームもできるマシンとしてはPC-98DOもあった。88は寿命が長い名機だったとおもう。私は8bit機ではX1を長く使っていた。くたばれBasic派だったから、RAMディスクボードを使ってCP/Mが快適に使えて面白かった。
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88のイメージキャラクターの斉藤由貴の写真が右頁に小さく載っていた。この号では、日電はイメージキャラクターを前面には押し出していなかった。

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X68000は前号の使いまわし。

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X68000の周辺機器の広告は前号の使いまわし。

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左頁が「EXE会員の集い」シャープのX68000ユーザ向けのイベント告知。
右頁がPancomM LAPTOPの広告で前号の使いまわし。

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左頁がJ-3100の広告で前号の使いまわし。

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サンヨーのジェラン(Gerant)とかいう電話付きのAXパソコン。全く記憶にない。これを進化させるとスマホになるのかと思えば感慨深い。

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シャープのAXマシン(AX286L,AS386S,AS386)はパーソナルコンピュータではなくパーソナルワークステーションだった。


以下この号ではTOWNSの広告ラッシュが凄かった。
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宮沢りえを前面に押し出していた。
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左右頁とも宮沢りえだった。
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ここも宮沢りえ。
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左頁がTOWNSと宮沢りえ。
右頁がFM77AV40SX。

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電脳遊園地にも宮沢りえ。
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他にクワマン、マーシー、山瀬まみ、UNICORN、タイムファイブ、B21スペシャル、マリーンの写真もあった。


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やっと普通のパソコン広告。FMRシリーズ。OS/2対応がセールスポイント。

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左頁がPC-2863 NOTE executive。458,000円が目立つ。
右頁がPC-386V

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エプソンラップトップPC-386LS他の広告。

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エプソンデスクトップPC-386V他の広告。

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右頁がエプソンのWORD Bank note2の広告。

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左頁がエプソンのタッチ&ハートフェアの広告。このときは各社がパソコンフェアを開いていた。
右頁がカシオの電子手帳DK-5000の広告。

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NeXTはキヤノンが売っていた。前号の使いまわし。

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キヤノンのNAVI。前号の使いまわし。

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マイクロソフト(株)代表取締役社長の古川亨氏が出ていたキヤノンのAXパソコンの広告は前号の使いまわし。

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アップルとキヤノンの共同によるMacの広告は前号の使いまわし。

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キヤノンのレーザーショットはほぼ前号の使いまわし。

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キヤノンのバブルジェットプリンタは前号の使いまわし。

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キヤノンソフトウェアではSE、セールス、CEの募集をしていた。
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ソニーのQuaterL「ネットワークマシン、クォーターエル。」と自ら言っているということは買うたれと呼ばれることを狙ってるだろう。

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このNEWS他は前号の使いまわし。

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こっちのNEWSは新しい広告。

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これもNEWS。ソニーも沢山広告を出稿している。

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写嬢(シャガール)には大変お世話になった。

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一太郎dashは前号の使いまわし。

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花子の広告。

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管理工学研究所のデータベースソフト桐の広告。人気があった。

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これも桐。

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n松はPC-9801n用のワープロ。松というワープロは人気があった。松を使っている人は性能が劣る一太郎が売れている、使っている人が多いが松の方が性能がよいのにと不満があった。
しかしPC-9801n(98ノート)用にソフトを出さねばならないとはPC-9801互換なのに何事だ。MS-DOSがOSの癖にMS-DOSで動くアプリケーションを各機種用に開発しなければならないOSの風上にも置けないものと同様に98ノート用にアプリケーションが必要になるなんてどうなってんだ。CPUを8086互換という極悪思想にとらわれたからこういうことを引き起こしたんだ。互換性は早めに捨てるべきだった。結局しわ寄せは購入者にきた。

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マルチプランとエクセルの広告。
エクセルは広告だけは一人前だった。まだまだ使えるレベルには達していなかった。
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ロータス1-2-3の広告。MS-DOSの表計算ソフトではこれが定番だった。なお、16bit機初期時代から表計算を始めていた人はマルチプランを使い続けていた。まあ当たり前のことだ。今までのノウハウを捨ててまで新しいソフトに移行するなんて仕事で使っている人はしない。時間の無駄だ。趣味人以外はそんなことしない。

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ロータスのFreelance。

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ノートンユーティリティ。左には開発者のピーター・ノートン氏の写真がある。

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左頁がオーシャノグラフィーの広告。漫画部分をスクラップする。
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ツクモ電機の広告。パソコンショップでASCIIのカラーページに広告を掲載しているのはツクモだけだった。

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右頁が高島屋の広告。デパートがASCIIに広告を出しているのが珍しいためスクラップする。

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裏表紙裏はFUJI FILMの広告。前号の使いまわし。

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PC-286NOTE executive、MS-DOSユーザズ・ワークベンチ 他(月刊ASCII 1989年11月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

PRODUCTS SHOWCASE から PC-286NOTE executive の記事をスクラップする。
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表1 スペック
PC-286NOTE executive
CPU V30 (クロック周波数10MHz)
キーボード操作により8/5MHzに切り替え可能
ROM BIOS その他 128Kbytes
RAM ユーザーズメモリ 640Kbytes
RAMディスク 512Kbytes バッテリバックアップ
(オプションの拡張RAMDISKを装着することにより最 大1.1Mbytes まで増設可能)
VRAM テキスト用VRAM 12Kbytes
グラフィック用VRAM 256Kbytes
ROM
バンドルソフト
2Mbytes
日本語MS-DOS (Ver.2.11)
統合ソフト「MEMO」
ディスプレイ 反射型 FTN液晶ディスプレイ 640×400ドット
8階調 (2階調に切り替え可)
ICカード 2スロット RAMカード 128/640Kbytes
インターフェイス マウス, プリンタ RS-232C, モジュラージャック
拡張バス (ビデオ信号含む)
電源 ACアダプタまたは内蔵Nicd電池
内蔵 Nicd電池使用時, 最大3時間使用可能
外形寸法 315(W)×235(D)×35(H)mm
重量 2.2kg
消費電力 約7W (ACアダプタ使用時)
価格 45万8000円

特筆すべきはその価格で45万8000円は高すぎる。これでは手が出ない。
以下写真をスクラップする。
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以下、まとめ部分をスクラップする。
 さて,気になる価格は45万8000円である。先に発売されたJ-3100SSの19万8000円に比べると高く感じるが実際はどうなのか,検証してみよう
 まず,CPUの性能を考えると同社の286LEと同等だ.LEのSTDの価格は36万8000円である。これに,512Kbytesの増設RAMとモデムの価格を加える必要がある.増設RAMは,比較する製品がないため価格を決定するのが難しいが2万円とし,モデムも2万円とする.以上でハードの合計が40万8000円となり,LEとの差額は5万円となる.これが付属のMS-DOSとMEMOの価格と考えると,高いマシンではないように感じる。とはいえ,FDDは付いていないので,その価格を引かなければならないが,ブックサイズというメリットにはあまりある値段である.
 ここまで考えると,286NOTEは高価なマシンであるという評価は当たっているとは思えない.しかし,気軽に買える価格でないことも確かである.
 今後,NOTEのラインナップが充実して,低価格の普及機が登場することにも期待したい。

何を言っているのか分からない。PC-286NOTEexecutiveを弁護するためなのか支離滅裂になってしまっている。ダイナブック(J-3100SS)と比べ高いのははっきりしている。だからか、比較対象をPC-286LEにした。これは比較対象で筆者が困ったのではないか。ともあれ、このマシンは売れなかったに違いない。

MS-DOSユーザズ・ワークベンチをスクラップする。
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冒頭に私の愛機だったダイナブックのことが書かれていた部分をスクラップする。
ウォーキングPC DynaBook
 騒いでいるのは業界だけという話もあるし,ぼく自身も大騒ぎしている張本人であったりするのだが,東芝からノートサイズの16bitパソコン,J-3100SS,いわゆるDynaBookが発売された。いま,この原稿を書いている時点で,書店に並んでいるパソコン雑誌(9月号)は,こぞってこのマシンを大々的に取り上げ,蜂の巣をつっついたような騒ぎになっている.
 今年はウォークマンが発売されてから,ちょうど10年目にあたり,その累計出荷台数は5000万台を超えたそうだが,DynaBook登場のインパクトは,なんとなく初代ウォークマンが登場したときのそれに似ている.
 ウォークマンは初代から現行最小モデルまで,体積にして45%,重さにして38%まで軽薄短小化されているが,DynaBookも,これから10年をかけて、同じような道をたどるのだろうかと考えると、なにやらワクワクしてしまうから不思議だ。
 先日も,マイクロソフトの古川社長,ロータスの菊池社長という業界の巨頭的存在のお二人のインタビューに,この小さなパソコンを抱えてでかけ,話の内容をメモしたが,十分に実用になると実感できた.応接室のソファに腰をおろし、まさに膝の上にパソコンを置いてキーを叩く……ラップトップパソコンを本当にラップトップで使って苦にならない日が,こんなに早くやってくるとは思わなかった.
 なにしろ,1時間のインタビューが終わったその瞬間、原稿に使える約10Kbytesのテキストファイルができ上がっているのだから,効率的なことこのうえない.10Kbytesというと,ちょうどこの原稿ほどの長さがある.といえば,その量が分かるだろう.
 ぼくは,DynaBookを使うにあたり,エディタとしてMIFESを常用するようになった。慣れないソフトを使うというのは実にじれったいもので,いつものワープロならサクサクと書ける原稿も,やっぱり生産性が低くなってしまう.MIFESは,キーのアサインを自分で自由に定義できるので,一太郎と同じにしてしまえばいいのだが,それもめんどうくさいので,結局はデフォルトのままで使い始めてしまった。
 新しいエディタを使い始めるときには,行頭,行末,ファイルの先頭,ファイルの末尾に最短キーストロークでカーソルを移動させる方法,ファイルを最短手順でセーブする方法,後方スクロール,前方スクロールの方法,これだけを最初にチェックする。ほとんどのエディタは,ダイヤモンドキーをサポートしているので,1文字単位のカーソル移動は新たに覚える必要はない.そして,これに加えて,移動,削除,複写の方法を覚えれば,何とか使いこなせるようになる。もしかしたら,一太郎より普及しているのではないかと錯覚してしまうほど、誰の家に行ってもMIFESがあるのに,ぼくはそれをうまく使いこなすことができなかった.そんなわけで,他人のマシンのautoexec.batやconfig.sysなどの内容を書き換えさせられたりするときに不自由していたのだが,これでもう大丈夫と,おかしな自信をつけたりした次第である.

実際、私の周囲でダイナブックを買ったのは私を含め2人だけだった。こんなにいい機械なのにと思ったが、持ち運んでまでパソコンを使いたいという趣味のユーザが少なかったためだろう。私が入っていたECC(Enjoy Computer Club)はコンピュータを仕事にしている人が少ない趣味のクラブであったことも原因かもしれない。
以下、すらそうじ氏の漫画をスクラップする。
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sedも使ったけれど、その後にASCIIに載ったjgawkの方をよく使った。

この号の特集は「日本語ワープロ再発見・再入門」だった。
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冒頭の「日本語ワープロ再発見の旅に出る」をスクラップする。
 '64年にIBMが発売したMT/STが,最初のワードプロセッシングだという.まだ,ワードプロセッサという言葉はなく,磁気テープタイプライタと呼ばれた.日本語のワードプロセッサは,ご存じのようにこれよりも10年以上を経過して登場することになる.東芝がJW-10を発売したのが'78年,ほぼ同時期に開発をすすめていたシャープ,富士通,キヤノン,沖,松下通信などからも相次いで商品化され、OAブームの立て役者となったのは記憶に新しい.
 最初の日本語ワープロ専用機が発売されたこの時期は,ちょうどWordMasterやWordStarといったパソコン上のワープロソフトが海外で話題となり始めた時期でもある。日本語ワープロソフトは,これ,よりも少し遅れて登場したが,本格的にビジネス分野で使われ始めるのは,PC-9801など日本語機能を重視した16bitマシンが登場してからである.'83年の松(管理工学研究所)'85年以降は,今日までベストセラーを続ける一太郎(ジャストシステム)ほか多数の日本語ワープロが発売される.海外では,WordStarの16bit版の最初のバージョンなどは,8bit版のソースコードをコンバートして作られたともいわれるが,当然のことながらパワーアップされ,ワープロ専用機を完全に駆逐するまでにいたっている.
 '85年頃は,10万円を切る低価格のパーソナルワープロが,話題を提供した時期でもある.パーソナルワープロや,その後のパーソナルファクシミリなどは,現在では,「新家電」などと呼ばれる.この間に日本語ワープロという概念そのものが,すっかり定着したわけだ。
 ひとりの人間が通常使用する字種は,600~800だという.JIS規格では第1,第2水準合わせて6349におよぶ漢字をコード化している.
 パソコン上の他のアプリケーションが,いずれも海外のアプリケーションの明らかな影響下,もしくはその日本語化バージョンであるのに対して,日本語ワープロソフトは,日本語を使うということのために,日本独特の文化を持って育ってきた。
 ワープロ専用機から受け継がれた日本語入力方式,カナ漢字変換方式の高度化や、文字の装飾,禁則などのテキスト処理,図形の文書への貼り込みなど,日本独特の進化を遂げてきたのである.日本語の入力機能そのものは,VJEやATOKといった日本語入力フロントプロセッサという形で切り離され,表計算やデータベースなど,他のアプリケーションでも日本語ワープロと同様の日本語環境が提供されるようになった.
 しかしながら,日本語ワードプロセッサは,パソコンのアプリケーションとしては,なお特別の存在である.他のアプリケーションがなくても,これさえ効率的に使うことができれば,それだけで十分パソコンを使っている意味があるのが,日本語ワードプロセッサのあるべき姿なのだ。
 なぜなら、日本語ワードプロセッサは,何も書いてない紙のようなメディアである.人間が,紙に文字や式や絵を書いたり,読んだりすることを,もっぱら知的活動の場としてきたことを考えれば,明らかだろう.
 ものを考え,それを表現するためのツールとして,われわれは好ましい日本語ワープロを持っているだろうか?効果的な使い方について十分注意を払っているだろうか?日本語ワープロのファンダメンタルについて考える.

日本語ワープロの歴史が書かれているので資料としてスクラップした。

NeXTはソフトウェアの記事だったのでスクラップを省略する。
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TBNのDMA(Direct Mail Area)に面白い記事があったのでスクラップする。
 9月号の「ATOK7vs.VJE-βVer.2.1」を読むまで,「ATOK」を「あとっく」,「VJE」を「ぶじぇー」と読んでいました.ところで,この「ATOK」とか「VJE」って、一体何の略なんですか.
 変わった読み方をする英語(特に商品名)には,ふりがなをうっていただけないでしょうか.それというのも、最近まで私は「ATOK」を「あと一<」と発音していたからです.こんな間違いをするのは、私だけでしょうか……

 こういった横文字の読み間違いというのは,コンピュータの分野に限らずありがちで、口に出してしまってから他人に指摘されると,とても恥ずかしい思いをしたりします。編集部の関係者でも,“vi"(UNIXで主に使われているエディタで“ぶいあい”と読む)を“うぃー”と読んで笑われた人,“IEEE”(“あいとりぷるいー”と読むのが正しいらしい)を,咽を詰まらせながら“あいいーいーいー”と読んだ人などがいたりして,決して他人事ではありません.
 読み方が決まっていない略語もたくさんあります.たとえば,“TeX”は,“てっくす”,“てっく",“てぶ”など、人によって読み方が違っているようです.
 この他、最近よく見る“GNU(ぐにゅー)”,“Wnn(うんぬ)”,“Mach(まーく,まっは,まっくetc……)”など,特にUNIX関係には難読な略語が多いようです。
 略語の作り方には決まった規則はなく,単語の頭文字をそのまま並べる方法から,先にかっこいい略語を考えておいて、後からフルスペルをこじつけるといった乱暴な方法(1989年8月号DMAで紹介した某ブランドの家具など)まで,さまざまです.読み方も後者の場合なら、すぐに分かるのですが,前者の場合,アルファベットを1つ1つ読むべきか,適当に続けて発音するべきかは,英語のセンスの有無にかかわらず,判断に困るところです.
 結局,分からなければ、その道の通に聞くのが一番ということになります.ただし,その人が過度に業界にかぶれていると,“○たく”の人にしか通じない読み方を教わってしまう危険もあるので要注意でしょう.
 さて,VJE(ぶいじぇいいー)は,“Vacs Japanese Entry system"の略で,これは単純明解です.ATOK(えいとっく)は,ASCII文字を漢字に変換するシステムという意味で“Ascii TO Kanji",または,ジャストシステムの本社がある阿波徳島にちなんで"AwaTOKushima"の略であるなどといわれていますが、実は"Automatic Transfer Of Kanakanji"の略です.しかし,個人的には“Ascii TO Kanji"のほうが,C言語で文字や数値の変換を行なう関数“atoi(ascii to integer)",“ftoi(floating-point to integer)"みたいで、好みに合いますね。
 “~TO~”系の略語で傑作なのは,MS-DOS付属のユーティリティである“EXE2BIN(exe to bin:えぐぜつうびん)”です.これは,MS-DOSのEXE形式ファイルを,ただのバイナリファイルに変換するというものです.“2(TWO)”を“TO”に引っかけるあたりが,合理的というか,遊びが過ぎているというか,さりげなく馬鹿にされているような,自虐的快感をもたらしてくれます(注:“2”が“TO”のままでも,ファイル名は8文字以内なので支障はないのですが).
 雑誌は活字中心のメディアであるという性質上,本誌でも文字の読み方にまでは神経がいきとどきにくい面があります.しかし,人と人とが面と向かってコミュニケーションする時には,文字づらだけでなくその発音がどうしても伴ってくるわけですから,難読な略語などには、できるかぎり読み方を明記するべきかもしれませんね。
(IEEEで咽が詰まったのは私です zen-t)

MS-DOSのファイル名の制限のためtoを2,forを4にするのはよく使った。

なんでも相談室をスクラップする。
Q:米国のパソコン通信サービスにPDSとしてアップロードされているものに,拡張子が“.GIF"となっているものがありました.これはいったいどういうファイルなのでしようか.グラフィックデータだとは聞きましたが……
A:GIFとはGraphics Interchange Formatの略で,グラフィックデータの標準ファイルフォーマットの一種です。米国のパソコン通信サービス“CompuServe”で考案されたもので,GIFの名称はCompuServeの登録商標になっています.ちなみにGIFは,ジフ(jif)と発音するそうです.
 GIFは,異機種間でグラフィックイメージを共有することを目的として考え出されたものです。現在では,IBM PC(同PS/2),Macintosh,AtariST,AmigaなどでGIFファイルを作成・表示するためのユーティリティ(encoder,decoder)が用意されています.また,国産機種向けのGIFユーティリティも,NIFTY-Serveをはじめとして大手のパソコン通信ホストなどにいくつかアップロードされています。
 そうしたGIFユーティリティは,GIFファイルを読み込んで単にグラフィックイメージを表示するだけのものから本格的なペイントソフトの形態をとるものまで,さまざまなものがあります.また,米国製の商用のグラフイックツールでは,GIFファイルを直接読み書きできるものも見られます。
 GIFは異機種間でグラフィックイメージを共有することを目的としていますが,実際にGIFファイルからデータを読み込んでイメージを表示する場合にはそれぞれのハードウェアによってディスプレイの解像度や色数も当然異なります。機種やユーティリティによって、イメージの再現方法がまったく異なる場合もあります(図1)これを逆に見れば,データの形式さえ分かっていればそれぞれハードウェアの能力に合わせてイメージを取り出すことができるわけです.つまり,あくまでGIFはファイルのフォーマットレベルでの標準化であって,まったく同じイメージを異なる機種で再現することを目的とした標準化ではないということです.
 GIFファイルのフォーマットは図2のような形式になっていて,グラフィックイメージはLZW(Lempel-Ziv and Welch)法で圧縮したラスタ型のデータとして保持されます。ラスタ型のデータとは,CRTの走査線のように,画面の左上端から右下端に向かって,左から右へ,上から下へとスキャンした形で収められるデータのことです(図3).取り扱えるイメージの大きさには,特に制限がありません。カラーは,RGBの各色に対して最大256階調を利用することができますが,ひとつのGIFファイルの中で使用する色数は2,4,8,16,32,64,128,256のうちから選択しなければならないという制限があります。もちろんグレースケールも,カラーと同様に取り扱うことができます.
 GIFについての詳しいドキュメントは,前出のCompuServeの“CompuServeGraphics"で入手することができます。またGIFフォーマットのグラフィックデータも、多種多様なものが非常に数多くアップロードされています。  (樋田)


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ASCII1989(11)g03TBN_GIF図2_W520.jpg
ASCII1989(11)g03TBN_GIF図3_W367.jpg
GIFでアニメが作れるのが面白かった。PC-9801時代、パソコン通信の時代は16色でことたりるのでGIFは便利だった。

液晶ディスプレイの解説記事をスクラップする。
Q:コンピュータ用の液晶ディスプレイは,なんであんなに遅いのでしょうか.同じ液晶ディスプレイでもテレビ用やゲーム用のほうが速度が速いのは納得できないのですが.
A:ディスプレイ等の表示デバイスに求められる性能には,高解像であること,高コントラストであること,応答速度が速いことなどがあります。しかし、現在のコンピュータ用液晶ディスプレイは高解像,高コントラストは達成していますが,応答速度はとても満足できる状態ではありません。コンピュータに使用されているSTN液晶ディスプレイの応答速度はさまざまな改良により100~150ms程になっていますが,動画表示が無理なくできるには応答速度50msが必要といわれています。
 STN液晶ディスプレイの応答速度がなぜ遅いのかの前に,まず液晶素材の特性について少し説明しましょう.

液晶の特性入門

 大半の物質は,一定の温度で固体から液体に変化します.しかし,中には固体と液体の間にゼリー状になる温度帯を持つた物質もあります。液晶はこの固体と液体の中間の状態の一形態です。そのため固体と液体の両方の特徴を持っています。液晶は液体と同じく流動性を持ちながらも,固体(結晶)と同じように分子配列に一定の方向性を持っています。液晶に電圧や磁力をかけると、電場や磁場の影響で分子配列の方向が容易に変化します.液晶ディスプレイはこの分子配列の変化を利用し,光をさえぎることによって画面表示をしています(詳しいことは8月号の液晶ディスプレイレポートを参照してください).
 以後ここで液晶といったときは,特に指定がない限りは電圧によって分子配列が変化するタイプの,コンピュータ用に使われているネマティック液晶を指すこととします。液晶に電圧をかけたときの分子配列の変化は、液晶にかかる電圧がある一定の大きさになると始まります.また,液晶の分子配列変化が始まってから完全に分子配列が変化しきるまでには,多少の電位差があります.分子配列の変化が始まる電圧と終わる電圧との中間の電圧を液晶にかけた時は,分子配列変化が中途半端のままになります(図5)。
 液晶は液体のように流動性があるといっても、液体よりも粘性が高くどろりとしています。液晶はこの粘性のために分子配列を一定に保つことができるのです.しかしその一方で,この粘性が電圧をかけたときの分子配列の変化を妨げています。液晶ディスプレイの応答速度,つまり分子配列が変化するのに要する時間は液晶の粘性と液晶パネルの厚さに比例し,液晶にかける電圧に反比例します。また電圧を落とした時に分子配列が元に戻るには,分子配列が変化する時の1.5~2倍の時間がかかります。
 以上のことから液晶ディスプレイの応答速度を速くするには、より粘性の低い液晶を使う、液晶パネルを薄くする,液晶にかける電圧を高くする,という方法が考えられます。しかしパネルを薄くするには技術的な限界がありますし,ラップトップコンピュータやポータブルテレビ等で使用するには低電力駆動が前提になります.そのため,応答速度を上げるには液晶を低粘性にすることが一番効果的な方法といえるでしょう。

わけなく遅いわけじゃなし

 さて、ご質問のコンピュータ用STN液晶ディスプレイが他の液晶ディスプレイよりも応答速度が遅い理由ですが,これは液晶の粘性の違いによるものです.コンピュータディスプレイに使用される液晶は他のディスプレイに使用される液晶よりも粘性が高いのです.わざわざ高粘性の液晶を使用するのはディスプレイに求められる能力に起因します。
 コンピュータディスプレイに必要な能力としては第1に高解像であることがあげられます。機種によっても異なりますが,コンピュータディスプレイとしては640×400ピクセル程度の解像度を必要とします.それだけの高解像度を液晶ディスプレイに持たせるためには,液晶が高粘性になってしまうのが不可避なのです.
 液晶ディスプレイに限らずフラットパネルディスプレイはマトリクス構造をしています。これはご存じのとおり電極を格子状に配列して1枚の画面を構成しています(図6).この構造は,走査電極数を増やせば増やすほど解像度を高くできます.しかし,走査電極数が増えると液晶にかけられる電圧に大きな制約が生じます.1枚の画面を表示するのにかかる時間を一定にしながら走査線を増やすと,電極にかけられる電圧の余裕が少なくなるのです。この電圧の余裕度は図7の計算式で求められます。この式より,計算上は走査線数が50本の時は電極にかけられる電圧の余裕はもともと電極にかかっている電圧の約15%まであります.しかし,走査線数が400本台にな ると電圧の余裕度は約5%までに下がってしまいます。
 つまり,走査線の多いディスプレイには,分子配列変化が起きる電圧の幅がなるべく狭い液晶が不可欠です.
 液晶の分子配列変化が起きる電圧の幅を狭くするには,液晶の弾性率を上げる必要があります。弾性率とは、その名のとおり液晶の弾力を数値に置き換えたものです.弾性率が高いほど,少ない電位差で液晶の分子配列変化が起きます.
 コンピュータディスプレイに使われている液晶は,液晶のねじれ角を大きくとることによって弾性率を上げています.電卓に使われている7セグメント表示のディスプレイの液晶はねじれ角が90度ですが,コンピュータ用の液晶ではねじれ角を200~270度にとっています。こうすることによって,走査線数が数百本という高解像のディスプレイを実現しているわけです.
 しかし,液晶のねじれ角を上げると液晶の粘性も上がってしまいます。これは液晶のねじれ角が大きくなるために分子配列が変化するときに分子が移動する距離が大きくなるためです。まったく同じ液晶でも,ねじれ角が異なると電圧をかけたときに分子が移動する距離が違ってしまい,結果的に分子配列変化にかかる粘性が変わってくるのです.
 コンピュータ用のSTN液晶ディスプレイは走査線数400本台が必要なため,ねじれ角を大きくとることが必要です.したがって,液晶の粘性がどうしても強くなってしまいます。
 一方,テレビ用TN液晶ディスプレイでは走査線数を100本程度にすることによって,ねじれ角が狭い粘性の弱い液晶を使って動画表示を可能としています.  (加藤)


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トラブル・シューティングの記事をスクラップする。
Q ATOK7はたいへんよくできた日本語入力FPだと思いますが,EMSと併用するとMS-DOS上での画面の表示速度がかなり低下してしまいます.また,エコーモードで使用すると,文字入力中はMS-DOS本来のカーソルとATOK7のカーソルが表示され,画面が見づらくなります。このあたりを改善する方法は何かないでしょうか.メガソフトのMEMORY-PRO386を使った場合も,同様に画面表示速度が低下してしまうのでしょうか.
A 一太郎のVer.4は,バグ騒ぎがあったり,ハードディスクとEMSがないと使い物にならないとかで,まだまだ問題があるようですが,ATOK7は確かにこれまでのATOK6に比べてだいぶ改良されました.辞書がどのディレクトリにも置けるようになりましたし,品詞分類も他の日本語入力FP並みに増え,変換効率もだいぶ上がったようです.
 さて、ご質問についてですが,安藤さんは,PC-9801VM2を使われているようですね。そうすると,VM2にメルコあるいはIOデータ,ジャストシステムのハードウェアEMSボードを挿入してEMS環境を実現しているのでしょうか。あるいは従来の増設RAMボードにEMSドライバを併用してEMS環境にしているのでしょうか。
 いずれにしても,EMS上に日本語入力FPを置いた場合,画面表示速度が遅くなってしまうのはよくあることです。というのは,EMSはメモリ上の「窓」を通じてページを切り替え,実質的なユーザーメモリ領域を増やそうというものなのですから,その分時間がかかるようになります(図3)。
 また,拡張スロットにある増設メモリでEMSを設定しているというのも、画面表示速度が遅くなる原因の1つであるかもしれません。というのは,拡張スロットにいく信号にはウェイトが入っているため、どうしても本体ボード上で直接CPUやメモリと信号をやりとりする時に比べて,時間がかかってしまうのです.
 これは,PC-9801RA/ESのような,32bitCPUを使ったマシンで見ると,はっきりと分かります。起動時のメモリチェックが,32bit幅のバスでつながっている本体ボード上のメモリを調べ終わってから,16bit幅しかない拡張ボード上のメモリチェックに入ると,いきなり速度が落ちてしまいます。
 このような問題を解決するために,32bit幅の拡張スロットが考えられています。具体的にはIBM PS/2のMCA(マイクロ・チャネル・アーキテクチャ)やCompaq社などが提唱しているEISA規格です.日本電気も米国ではEISA陣営に入っているのですが、はたして今後PC-9800シリーズをどうしていくつもりなのでしょうか.私の手元にあるパーソナルコンピュータで日本語入力FPをいくつかテストしてみましたが,それほど極端に画面表示速度が遅くなることはありませんでした。
(中略)
 結果は,やはりわずかですがEMSを使ったほうが遅くなっています(図5)。しかし,VMでは目立った差が出ていませんし,ESでも最大で12パーセント程度遅くなるだけです.これでは,普通にワードプロセッサなどを使っていて気になる差とは思えません。


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業界、その他のハード(月刊ASCII 1989年11月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。
「米国ハイテク産業の動向」から一部をスクラップする
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■Apple社とMicrosoft社がアウトラインフォントで提携
 DTP業界ではちょっとした騒ぎが起きている.Apple社がついにAdobe社と縁を切り,アウトラインフォントの独自開発に踏み切ったのだ。このため,今回のコンファレンスに先立ってApple社はAdobe社の持ち株を売却、さらにMacOS System7.0を発表した.System7.0では,自社開発のアウトラインフォントを全面的に採用する予定である.
 そしてさらに今回のコンファレンスでは,Apple社はMicrosoft社との技術提携に合意したと正式に発表した.合意の内容は,Apple社内でRoyalというコードネームで呼ばれているアウトラインフォント技術をMicrosoft社に供与するかわりに,Apple社はMicrosoft社が開発するPostScriptクローン技術を受けるというもの。この提携で,Apple社のAdobe社離れは決定的なものとなり,今までどちらかといえば冷たい関係にあったMicrosoft社との関係を逆に深める結果となった.Apple社のJohn Sculley会長は,「(今回の提携は)誰もが得をするもの.Adobe社もAppleのフォントをサポートしてほしい」と強気だ。
 今回の提携は,Apple社よりもむしろMicrosoft社のほうに大きな意味があるかもしれない.Microsoft社はIBM PCにOS/2を提供しているが,今回の技術提携は将来OS/2のPresentation ManagerにApple社のRoyalが搭載されることを意味する。Microsoft社のBill Gates会長は「(Adobe社による独占的な)ゼロオープンから少なくとも2つのオープンフォーマットになる」と提携のメリットを強調した.10社以上のフォントベンダーが、すでにRoyalのサポートを打ち出している.こうしたベンダーにとっては,MacintoshとOS/2の両方を同一製品でサポートできるためその恩恵は大きい.
 Apple-Microsoft Adobe社のJohn Warnockt長は,ショックを隠しきれない。今回の提携を「今までに聞いたことのないようなガラクタの寄せ集めで,たわごとにすぎない」と怒りをあらわにしている.Adobe社にとって,売り上げの約25%を占めるApple社との決別は相当の痛手だ。今回の発表の直後,Adobe社の株価は30%以上下落,そのためAdobe社は1500万ドルにのぼる株の買い支えを行なうと緊急に発表したほどだ。
 Adobe社にとってApple-Microsoft提携が与えた影響は計りしれないが,少なくとも現時点でのDTPの主流がPostScriptであることは間違いない。同社では,1990年の第1四半期にはType1フォーマットを含めたPostScript言語の完全版仕様を発表するとして,あくまで業界のリーダーシップを維持する意気込みだ.ままた、8月に発表された「Adobe Type Manager(ATM)」を会場でデモし,10月から正式に販売を開始すると発表した.ATMは,Macintosh(System6.0以上)で動作し,PostScriptイメージを画面やNon-PostScriptプリンタに出力することができる.そのほか,32bitカラーイラストレーションプログラム「PhotoShop」も近々発表の予定であるなど,戦力の強化を図っている.
 また,Adobe社に対する新しい援助者も出てきている.NeXT社のSteven Jobsだ.NeXTのマシンは,ディスプレイからプリンタまですべてPostScriptで固められた,いわばPostScriptマシン。今回のコンファレンスにNeXT社は100台近くのマシンを投入DTP部門に本格的に参入してきている。Jobsのいう教育マーケットを目指したマシンというのはもはや表向きの話で,最終目標がApple社の持つマーケットであることは疑う余地もない.「Apple社のRoyalは,現在ある(PostScript)環境を捨てる理由にはならない.それは今,右ハンドルの車に移行するようなものだ」とJobsはいう.Apple-Microsoft-IBM-NeXT-AdobeとDTPの先行きには,予断を許さないものがある。
(ザイロンコーポレーション代 表脇山 弘敏)


こんなこともあったのかという印象だ。Apple社とMicrosoft社との技術提携がその後の製品にどう影響したのかスクラップが楽しみだ

日電と米Zilog社との訴訟問題が解決
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日電のV30などはIntelだけではなくZilogとも特許権侵害訴訟で争ってきたが、ようやっと解決したのがこのごろ。もう80386や80486の時代になろうとしている時だった。

米コンピュータ関連企業とソ連が新会社設立で合意
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Phenix がソ連に合弁会社を作ることになった。ベルリンの壁崩壊が1989年11月9日だからその直前に米国のコンピュータメーカーはソ連の信頼できると考えていたとすると慧眼であったと思う。

インテルジャパンが組み込み用32bitMPUをサンプル出荷
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i960CAというプロセッサ。知らなかった。この後ASCIIにこのCPUの記事が出てくるのだろうか。

日本電気が25ナノ秒の1MbitSRAMを発売
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日本電気が世界最速の4MbitマスクROMを発売
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この頃まだこうして日本の技術は世界最高を維持していた。

日立製作所がニューラルネットワークLSIを開発
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AIに必要なLSIももうして日本の企業は開発していた。

KDDと日立,重ね書き可能なMOドライブを開発
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私がMOドライブを買うのはまだまだ先のことだった。

タスクテクノロジージャパンがSCSI対応HDDを発売
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タスクテクノロジーという会社は記憶にない。

アルプス電気,3.5インチ薄型HDDを開発
ASCII1989(11)b14アルプス35インチHDD_W507.jpg
猫も杓子もパソコン周辺機器を作っていた。

ソニー・テク,60インチビデオプロジェクタを発売
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なんと価格は650万円。

富士通,16色カラー液晶モジュールを発売
ASCII1989(11)b10富士通16色カラー液晶モジュール_W505.jpg
10インチで35万円。

島津製作所が熱転写フルカラープリンタを発売
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価格は39万8000円。猫も杓子もだ。

日本電気HEがPCEngine用プリントツールを発売
ASCII1989(11)b11日電HEがPCEngine用プリントツール_W520.jpg
ゲーム機としての用途で十分だと思うが、こうしてなんにでも使えるとアピールしていた。
日電HEはPCEnigine以後のゲーム機は作っていなかったように記憶するが、あっていたかどうかスクラップを続けて確かめる。

16bitコンピュータなどをココム規制対象から除外
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16bitパソコンはもはやたいした機械ではなくなったということ。

米コンピュータ業界の役員平均年収は82万1000ドル
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高額なのかどうか分からない。

フロンガスによるオゾン層破壊説に疑問
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こういった逆張りオタクは昔からいたということ。シミュレーションをしたからおかしいとはお前のシミュレーションがおかしいのではないか。パラメータは必要十分だったのか。計算式は正しかったのか。普通、計算と現象が合わなかったら、計算を疑うのではないか。まあ、疑問点が出てきただけだから否定はしてないという言い訳は立つ。

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パソコン、ワープロ、ソフト(月刊ASCII 1989年11月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESSをスクラップする。

AppleがMacintoshに新機種を投入
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なんかMacらしさが無くなった普通のデザインの機械だった。どうなんだろうか。売れたのだろうか。
以下写真をスクラップする。
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DRDが液晶ディスプレイを搭載したAXマシンを発売
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データ リソース デザインという会社記憶にない。

エプソンが80386を搭載したデスクトップ型32bitマシンを発売
ASCII1989(11)b09エプソン80386デスクトップ_W520.jpg
FDDモデルのPC-386V-STDが49万8000円。

松下が液晶ディスプレイを搭載したラップトップ型286マシンを発売
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FDDモデルのPanacomM500L CV-M500LFDが34万5000円。

日本NCRが32bitAXマシンを発売
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PC-AX32の価格が91万円

日本アポロ,低価格版ワークステーションを発売
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DN2500の価格が75万98000円から。

米ALR,80486搭載のEISA規格マシンを発売
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結局メジャーにならなかった規格のEISAバスのマシン。EISAについては「 ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第107回  バスの歴史を振り返る EISA~VL Bus編」が詳しい。

ワープロの新製品がまだ登場していた。なんってたってパソコンを買ってもワープロソフト、ゲームソフトしか使っていない層にはワープロ+ファミコンの方が良かった時代だった。
ソニーがラップトップ型の日本語ワープロを発売
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PJ-2000の価格は19万8000円

ミノルタがラップトップ型の日本語ワープロを発売
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MWP75fの価格は17万8000円。

富士通がCD-ROM対応の日本語ワープロを発売
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OASYS30AXが22万8000円。

能力開発研,速読訓練ソフトを発売
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こんなソフトもあった。


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パソコン広告(月刊ASCII 1989年11月号1) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

もう一度読み返し、スクラップする。

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裏表紙はFM TOWNSだった。やっとカケフ君を止めた。カケフ君の起用は販売促進に役立ったのだろうか。

表紙見返しの広告はこの年もNECが独占した。
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PC-98DOだった。PC-98でPC-88シリーズのゲームができるのは良かった。
斉藤由貴をスクラップする。
ASCII1989(11)a001斉藤由貴_W520.jpg

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ラップトップだけの広告だった。前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a02NEC小沢なつき_W520.jpg
小沢なつきが出ていたのでスクラップする。いつ消えるのだろうか。

ASCII1989(11)a03X68000_W520.jpg
X68000の広告。

ASCII1989(11)a04X68000周辺機器_W520.jpg
X68000の周辺装置の広告。前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a05X68000フェア_W520.jpg
X68000フェアの広告。

ASCII1989(11)a06PanacomM_J-3100_W520.jpg
左頁がPanacomM LAPTOPの広告。
右頁がJ-3000の広告。

ASCII1989(11)a07TOWNS_W520.jpg
TOWNSはほぼ前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a08TOWNS_W520.jpg
TOWNSは前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a09TOWNS電脳ソフト_W520.jpg
TOWNSのソフト募集広告は前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a10FMR_W520.jpg
富士通のFMRは前号の使いまわし。

ASCII1989(11)a11FMR_FM77AV40SX_W520.jpg
左頁がFMR。
右頁がFM77AV40SXの広告。

ASCII1989(11)a12PC-386V_W520.jpg
エプソンのPC-386Vの広告。

ASCII1989(11)a13PC-286NOTE_W520.jpg
エプソンのPC-286NOTEの広告。458,000円は高かった。

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右頁がエプソンのWORD Bank-note2の広告。

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キヤノンが販売していたNeXTの広告。

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キヤノンのレーザーショット。

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キヤノンのNAVI。

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アップルとキヤノンの共同によるMacの広告は前号の使いまわし。

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キヤノンのAXパソコンにはマイクロソフト(株)代表取締役社長の古川亨氏が出ていた。

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キヤノンのバブルジェットプリンタ。

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左頁がキヤノンのファミリーコピアの広告。キヤノンは広告を多く掲載していた。
右頁がオムロンのUNIXワークステーションLUNAシリーズの広告。

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SONYのパソコンはネットワークステーション NEWS、パーソナル・ネットワークステーション POP NEWS、パーソナルコンピュータ QuaterLと展開していた。

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サンヨーのAXパソコンは、ラップトップモデルの MBC-17LTJ、リファレンスモデルの MBC-17J、エクステンドモデルの MBC17WJH40、ハイパフォーマンスモデルの MBC-18Jと展開していた。

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左頁が緑電子のPOKEDY。
裸族のお立ち台(クレードルタイプ)
裸族のお立ち台の原型といえるもの。このようなアイデアは34年前からある。

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右頁がMAXLNK。これには大変お世話になった。当時3.5インチFDDを持っているところは数少なく、外出先でデータ交換をするのにダイナブックとともにこれを持って行った。

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右頁がVIRUS GUARDというソフト。
あおり文を読むと、オリジナルのプログラムファイルデータを記録しておき、それが変化していないかをチェックするようだ。ファイルサイズ、タイムスタンプやチェックサム、CRCチェックとかして判定していると思われる。

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Multiplanのユーザは25万人だそうだ。25万本売れたということではないのか。登録してくれた人が25万人だったのか。

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左頁がMutliplan、右頁がExcel。マルチプランのキャッチコピーが「パワフルな即戦力がほしいから、マルチプランを選びます」ということは右ページのエクセルはパワーは足りず、即戦力にもならないプロ野球のドラフト会議に例えるなら高卒の将来性に期待して指名した選手がエクセルということになる。確かに、この当時のエクセルはこんなものだった。正直な広告と言える。

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私と一緒にダイナブックを買った知人は一太郎dashを買って仕事をしていた。

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一太郎の広告

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花子の広告

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右頁がオーシャノグラフィーの広告。漫画部分をスクラップする。
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ASCII1989(11)a33オーシャノグラフィー漫画07_W440.jpg

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右頁がボーランド社の広告。スチューデントパックが登場した。

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ツクモ電機の広告。パソコンショップでASCIIのカラーページに広告を掲載しているのはツクモだけだった。

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裏表紙裏はFUJI FILMの広告。前号の使いまわし。

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ジョブズ,ウォズニアック他(月刊ASCII 1989年10月号5) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

TBNにジョブズの本が紹介されていた。
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ちょっと気になる本の話
スティーブ・ジョブズ上・下
パーソナルコンピュータを創った男
Jeffry S. Young著 日暮 雅道訳
JICC出版局 上下各1600円

 昨年1月,サンフランシスコ市内のダウンタウンを歩いていたときのこと.何気なく入った本屋で,リー・ブッチャーの書いたAccidental Millionaireのハードカバーが目に飛び込んできた.「また,ジョブズの本か……」と思いながら20ドル札を出す自分に苦笑したことを覚えている.同時期に出版されていたスカリーのOdysseyは飛ぶように売れていたが,Accidental……の評判は今一つだった.Apple関係の本は,社史のSo Farを加えると,すでに五指に余るほどの数が出版されており,そのたびに買っては軽い失望を味わうのが常だったような気がする(So Farは例外だが).Accidental……も暇を見つけてはボチボチと読んでいたが,半分も読まないうちに本書が出版され,ついでに日本語訳が出てしまった.
 本書は,ジョブズの生い立ちからNeXTマシンの開発までを描いた立志伝という体裁をとっている。ハイライトは,Macintoshの開発秘話とApple社を追われるまでの経緯に触れた部分だろう。マシンのオーナーにとっては,Macintosh誕生の百数十ページは堪えられない興奮を呼び起こすと思う.また,現在でもベールに包まれているジョブズ退任までの経緯についても詳細な記述が与えられている.Odysseyと併読すると,スカリーとジョブズのお互いに対する認識や事実関係が微妙に異なっていることが分かり,結局,真実はベールに包まれていることに思いいたるだろう.わずか数年前の出来事でさえ,当事者の認識にこれほどのズレがあるのだから,歴史の真実などは,結果としての事象にしかないのだと,妙に納得できるという効用も本書にはある.
 全編を通して脈々と流れているのは,自分勝手な1人の男に対する類まれな敬意とピリリとした侮蔑の情である。侮蔑とはいっても、それを支えているのは「仕方のない奴だなぁ」という愛着にも似た感情だ。筆者のヤングは,雑誌MacWorldの創刊時の編集者で,Macintoshの開発段階からApple社に出入りを許された数少ないアウトサイダーの1人だ。彼とジョブズの出会いは,あとがきで語られている。「ある夕方,Macのプログラマーたちが働くバンドリー3の仕事場で取材をしてると,そこへスティーブが現われた。彼は部屋に入ってくるなり,その場に棒立ちとなってまだスティーブとの面識がなかった私を上から下まで眺めまわしたあげくに,こう怒鳴ったのである。『あんた,いったい誰?』」こうした記述の総体が,本書を形成しているといっても過言ではない。彼の言動は,本書の日本語版編集者をして「ジョブズって,何てイヤな奴だろうと思った」といわせるほどに,リアリティ(?)がある.それもそのはず,ヤングは200時間におよぶジョブズへのインタビューテープを基にして本書を著しているからだ。ジョブズに怒鳴られるのを恐れたMac開発チームによって,ソニーの技術者がロッカーの中に隠されたり,エプソン本社を訪れたジョブズがまともな技術を見せろと息巻いたりと,全編を彩るエピソードには事欠かない.困るとすぐに泣くジョブズ,大人ならバカバカしくて相手にしないような権謀術数を使うジョブズ,インドが好きで風呂に入らず,側近から「身体が臭い」といわれるジョブズ,最後にはウォズニアックとスカリーが大嫌いになるジョブズ……いろいろなジョブズが矢継ぎ早に登場する.本書は,コンピュータホビイストに贈る踏絵である.読後にくだんの編集者と同じ感想を持つか,逆にジョブズが大好きになるか,反応は二つに一つしかないように思う.
 どちらにしても,読後には深い満足感が得られるだろう.本書は,1人の男の半生を描いて秀逸である。それも人生の後半ではなく,前半である点が驚異だ。知識も経験もない若者が,フォーチュン500に名を連ねる会社を興し,Macintoshというマイルストーンを創り出し,その会社を追われ,新たな会社を設立して驚くようなマシンを再度世に問うという,まさにアメリカンドリームがそこにある.大人への道を歩むジョブズが克明に記されている本書は,パーソナルコンピュータの成長を記した本でもある。
 ゲラ刷りを読んだ直後に,ジョブズへのインタビューが実現した。会見室に向かう途中,廊下の向こうから彼が歩いてきた。背広を肩にかけて「ハーイ」と手を上げている.誰かに似ていると思った.そうだ,1950年代に50台の幻の名車を作ってこの世を去ったタッカ-ではないか.インタビュー中,その思いは離れなかった.今度会ったら,ぜひ聞いてみたい。「あなたは,タッカーという男を知っていますか?」  (戸島)

ジョブズが人格的に嫌な奴だということは、私達素人も認識していた。またウォズニアックがいなければ成功しなかったくせにでかい顔しやがってという妬み嫉みもあった。決して、尊敬できなかったが、作ったパソコンは素敵だった。ろくでもないやつが書く恋愛小説が素敵なのと似ている。

「近代プログラマの夕ゆうべ」にはウォズニアックの本が紹介されていた。
ウォズニアックの本
 今月はひさしぶりに本の紹介をしたいと思う.スティーブ・ウォズニアックの書いた“The Official Computer Freaks Joke Book"(Bantam Books刊)というペーパーバックだ。タイトルのとおり,コンピュータフリークの(ための)ジョークの本である.
 正確には、この本の著者は,ラリー・ワイルドとスティーブ・ウォズニアックの2人ということになっている。表4(裏表紙)に書かれた2人の紹介文によると,ラリー・ワイルドは,アメリカで最も売れているユーモリストであり、のべ1000万冊のジョーク本が読まれているという.いわば,ジョークのプロフェッショナルだ.一方,スティーブ・ウォズニアックのほうは,Appleの創設者の1人であるとともに,ジョークコレクターとして知られる……とある.
 ウォズニアックといえば,Apple在籍中にUNUSON Corp.なる会社を作り,ロックとカントリーの派手なフェスティバルをプロデュースしたり(最初のソビエトとの同時放送番組とか),1985年2月にジョブズよりも先にAppleを去り(それ以前にもAppleを離れていたこともある),CL9なる家庭用のリモートコントロールシステムの会社を作ったり,いつの間にかAppleに舞い戻っていたかと思うと、学校の先生をやっているという噂があったり,AppleIIGSには,本体前面に彼のサインを入れたモデルが発売されたりと,なかなかよく分からない人物ではあった.しかし,彼がジョークコレクターとして知られていたとは,本誌編集部でも少数派になりつつあるAppleIIユーザ一の私も,つゆぞ知らなんだ.
 アスキーの出版物に「実録天才発明家」(マイクロソフトプレス/ケネス・A・ブラウン著,鶴岡雄二訳)なる本があるのだが,この中に,最初の本格的なパーソナルコンピュータの発明者として,スティーブ・ウォズニアックはあげられている。カラーグラフィックス,パドル,優れた拡張性など,AppleIIのスペックは,他のマシンの数年先を行っていた.Appleにおいては,ウォズニアックが考える人,ジョブズが売る人という役割分担だったのだ。しかし,そこにも,彼がシリコンバレーきってのジョークコレクターであるなどとは書かれていない.
 本誌では,彼がAppleを去った1985年の10月号にインタビューを掲載している.彼は,スティーブ・ジョブズに猛烈な反発を示しており,昨今のNeXTに関するプロパガンタをどのように見ているのか興味深いところだ。彼がAppleを辞めようと思ったきっかけも,ジョブズとマイク・マークラによって強行に推し進められたAppleIIIのプロジェクトに対するものだったようだ。
 さて、ざっとページを開いていくことにしよう。パラパラとめくると,“What's the difference between a computer salesman and a used-car salesman?"などとある。「コンピュータのセールスマンと中古車のセールスマンの違いは?」ということになるのだが,これの答えが"The used-car salesman knows when he's lying.",つまり、「中古車のセールスマンは彼が嘘を言っているとき自覚している」というようなことになる.これは,かなり古典的なジョークのパターンではなかろうか。まあ,はっきり言って,この程度のジョークがかなりのボリュームを占めている.
 "What do they use in computers in Idaho?”なんてのもある。この答えは“Potato Chips"となる.これは単なる語呂合わせの駄洒落である.もっとひどいのは“What do you call a robot ape?"とあって,答えが“A chipanzee”なんてのもある。これは,かなり苦しい.
 "How can you tell a Macintosh user from an IBM user?”というのがあって,“The Macintosh user is smiling!"なんてのもある。「あっ、そう」としか言いようがないけれど.
 頻繁に登場するネタとしては,computer dating service"(コンピュータによる結婚相談所?),ロボットの話なんて のが,結構目立つ,そして,もちろんプログラマに関する話も少なくない.あるプログラマが,女の子を口説こうとしているのだが,"You eat nothing but junk food,your clothes are a mess,you haven't shaved or showered in a week,and all you ever think about is computers."と言われてしまう。1ジャンクフードしか食べず,2髭も剃らなければ,3シャワーも浴びない,4結局コンピュータのことしか考えていないという,確かに,この世界ならしばしば見かけられるタイプの人間のようだ。これに対するプログラマの答えが,“Well, nobody's perfect.”というのだ。この淡白な反応が,いかにもプログラマらしくていい.完全なものなんてこの世には存在しない.それは,彼が普段書いているソフトウェアや使っているハードウェアで,身に染みて体験していることとも言えないこともない。

天才はウォズニアックのイメージは他人か理解できなくても仕方がないほどの完璧で無駄のないハードウェアとソフトウエア。彼と一緒に仕事をする人は苦労しただろう。

OS/2の記事から一部をスクラップする。
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 唐突な話で恐縮だが,読者のみなさんはコンピュータの「タイプライタ・シンドローム」というのをご存じだろうか.今でも,コンピュータ関連の仕事をする人々の間ではまことしやかに語られている。今をときめくMS-DOSも,つい最近まで,その後遺症に悩まされていたという話である。
 何でも、長い間,コンピュータの入出力装置(コンソール)には,キーボードではなくタイプライタ(テレタイプ)が使用されていた時代があったというのだ。筆者も,その昔,キーをタイプすると,タイプライタの後ろ側にセットされた用紙(プリンタの連続用紙)に,パチパチと文字がエコーバック印字されていた大型コンピュータを見たことがある.そのマシンでは,アプリケーションプログラムが出力するメッセージも,やはり同じタイプライタに,パタパタと大きな音を立てて印字されていた。その文字を打つローラーの動きには,何ともいえぬ愛嬌があったことを思い出したりする.もう10年以上も前の話だ。
 そんな機械をコンソール装置とするアプリケーションの入力は,すべて1行単位の英数字のみ,カタカナの入力がやっとだった。カナ漢字変換なんて、とうてい考えられない。今日では,すっかり定着したメニュー選択方式のユーザーインターフェイスも,出力の遅いタイプライタが相手では実用的ではなかった.アプリケーションプログラムの1行の問いかけに対して,必ず1行ずつタイプして応答しなければならなかったのである.出力されるメッセージは可能な限り簡素化され,コマンドもすべて略語で可能な限り短くするのが常識だった.
 そんなアプリケーションばかりが動作するシステムだから,誰もが簡単に操作できるというわけにはいかない.出力されるメッセージは,一般の人にとっては,ほとんど理解できなかった。理解できたのは,そのアプリケーションを書いたプログラマと,専門的な学習によってそのシステムの知識を習得し、個々のアプリケーションの起動方法やコマンド文字列,省略された出力メッセージの意味などの山ほどの情報を理解したシステムオペレータという肩書きを持った人達だけだったのである。今のパソコンからは,想像もできない世界があったのだ。
 これが,タイプライタを中心に,コンピュータの操作環境が考えられていた時代のタイプライタ・シンドロームと呼ばれる現象なのである.

別にシンドロームというべきものではないと思う。上記の状態が嫌でなかった。機械を触っている感覚があって楽しかった。趣味でパソコンをしていたからそうなのだろう。

 姉妹製品として,80386の仮想8086モードを利用して,より優れた環境を実現するWindows/386という製品もある. このWindowsによって,MS-DOSユーザーも,やっと標準としてのウィンドウ環境を手にすることができたわけである。MS-DOS上のまったく新しい操作環境として登場して以来,Windowsにはさまざまな改良がほどこされ,最新版であるVer.2では,OS/2のPresentation Managerとまったく同様の操作環境が実現されている.実際,WindowsとPresentation Managerのウィンドウ画面は,一見しただけでは,まったく区別がつかないほど似通っている.そのため,ウィンドウ環境だけについていうなら,Windowsをマスターしてしまえば,将来OS/2を導入しても,改めて、その操作方法を学習し直す必要はまったくない.そこで,本連載でも,いきなりOS/2のPresentation Managerを取り上げる代わりに,今,MS-DOSユーザーにとって,最も身近なGUIであるWindowsを取り上げ,MS-DOSにおける疑似マルチタスク環境の基本操作について見てみることにしよう.
 なお,Windowsでは,マウスは必須の入力装置であり,ここではマウスを使用した操作を基本に説明する.もちろん,キーボードだけでもすべての操作は可能だが,やはりウィンドウ環境を操作するなら,マウスは欠かせない道具の1つなのだ。

Windows/386は使ったことがなかったが、Windows Ver.2は触ったことがあった。使い物にならないとおもった。さてマイクロソフトが言っていたWindows/386で慣れてもらって、OS/2に移行してもらうということが全く理解できない。Windows/386でいいのではないか。OS/2の意義はどこにある。大体OS/2は80286という腐れCPUに合わせて作ったOSではないか。ダメだろう。
 最後に笑ってしまうのは「マウスは欠かせない道具」なんてことを書かなければならないのが34年前のパソコン環境だった。

MS-DOSユーザーズ・ベンチの冒頭が34年前のワープロ、パソコン環境を表していたのでスクラップする。
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あんまりじゃない,ワープロくん
 最近のパーソナルワープロというのはずいぶんだと思う.ワープロなんていうのは名ばかりで,グラフや図形が描けて、その上に画像を取り込めたりする.あげくのはてには表計算までできたりするのだから恐れ入る。それでも飽き足らず、スケジューラがついていたり,通信機能を持っていたりするものさえある。ほとんど,パソコンに統合ソフトを搭載したような仕事をこなすことができる。それでいて,バックライトつきのディスプレイと一体型で,ただでさえ見栄えのいい48ドットとかの高品質印字プリンタを搭載するだけでは飽き足らず、印字文字からギザギザを消してしまうなんてマシンも出てきたりする(注1 東芝のRupoJW95Hなどのようにアウトラインフォントを内蔵しているものもあり,これでは文字を拡大してもギザギザが出ない.また,複数のフォントを使い分けできるものさえある. ).
 もちろん辞書やソフトはすべてROMで内蔵されているために,ソフトウェアをインストールする必要もなければ,フロッピーディスクを入れたり抜いたりしなくても,電源を入れただけですぐにワープロが立ち上がり快適に使うことができる.それでいて価格は20万円前後と,これじゃあ、各種のソフトを買って,そこそこのラインナップを揃えると定価ベースで100万円近い買物になってしまうパソコンなんて勝負にならないじゃないかとつい愚痴をいいたくなる.
 というのも、先だってパソコン入門用のビデオを作るにあたって,教材に使うマシンやソフトを選定し,その価格を勘定して,あらためてびっくりしたからなのだ。
 なにしろ,パソコンは難しそうだという人が,ワープロという名前だけでカンタンそうなイメージを持って買ってしまう.そういう人が少なくないから大量に売れる.売れるから安くできる.安いから,ますます売れるという循環ができあがっているのだ。
 おそらく,100万円かけてPC-9801クラスのパソコンを揃えて5年使うより,毎年20万円クラスの新品パーソナルワープロを買い換えていくほうが気分的にも質的にもいい環境が得られるんじゃないだろうかと思う.
 だが,パーソナルワープロ(パーソナル統合化パソコンとでも呼ぶべきか)ひとつで、身の回りのすべての情報処理をすませてしまうというのは,たとえば一太郎というワープロソフトで,何から何まですべてをさせてしまうのと似ている.一太郎だって,簡単な表計算くらいはこなせるし,図形も取り込める.新しいバージョンのVer.4では電卓やカレンダーなどを同一画面上に表示できる機能がついていたりする.
 パソコンの使いこなしは,自分のやりたいことに合わせてソフトウェアを選び,より効率のいいはずの手順を踏んで仕事を実現していくことに凝縮される.また,それぞれのソフトウェアは極めてパワフルであり,ワープロひとつとっても,スクロールの速度や,扱える文書のサイズ,カーソルの動きなど,パーソナルワープロとは比較にならないパフォーマンスを持っている.そりゃそうだ.ツインカムにインタークーラーターボを搭載したスポーツカーに,軽自動車がかなうわけがない.
 何よりも,小さくても強力な単機能ツールを駆使したり,大きなソフトの中に用意されたさまざまな機能を選択しながら仕事をしたりといった自由度の点では、パソコンの持つパフォーマンスは圧倒的である.
 それでも,小回りのきく軽自動車同様,使う場面さえ間違えなければパーソナルワープロだって十分に役にたつことも事実である。要するに,パーソナルワープロですべてをすまそうとしないことである。これは一太郎ですべてをすまそうとしないことと同じ次元のことである.単なるデータエントリーマシンとして使うには,パーソナルワープロは非常に便利だ。ノート型のパソコンが登場し,いくらラップトップパソコンが軽くなってきたといっても,2kgを超えるのでは,まだまだ手帳代わりに持ち歩くには億劫だが,1.6kg以下ならなんとかガマンできる.ノートパソコンの重さがそこまで到達するまでは,軽量化では2歩も3歩も進んだノートワープロの特性,あるいはプリンタ内蔵型ワープロのハードウェアの特性を極力生かすようにせざるをえないのではないかと思うのだ。もっとも小さくて軽いという点では電子手帳も強力なアイテムではあるが,文字の入力が不自由な点で,いまひとつ積極的にはなれない

全くこのとおりだった。当時私はパソコンをやりたいという人には何をしたいのかを聞いて、ワープロとファミコンを買うことを勧めた。パソコンなんてマニア向けの機械だと説明していた。
すら☆そうじ氏の漫画をスクラップする。
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PC-286LST,Dynabook,光磁気ディスク他(月刊ASCII 1989年10月号4) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

PRODUCTS SHOWCASE をスクラップする。
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 PC-286LSTは,以前から発売されているPC-286LSにティントモードによる疑似カラー表示が可能な液晶ディスプレイを搭載したモデルである.そのため,ディスプレイ以外の仕様は,PC-286LSと同じであり,CPUもクロック周波数12MHzの80C286である.
 ティントモードとは,色調により淡い緑,淡い赤,淡い黄色の3色の表示ができるものである(画面1).見た感じでは,あまりはっきりとした色を表示できないようだ。それでも色によって確定,未確定を表現するような日本語入力フロントプロセッサでは,白黒の8階調モードよりは少しは分かりやすい.
 しかし、通常は白黒の8階調モードにしたほうが見やすいだろう.ただし,PC-286LSと比較した場合、同じ白黒8階調表示であっても,PC-286LSのほうが明るさにむらがなく見やすい.
 発売はSTDモデルのみで,2000台の限定である。価格は,51万8000円で,PC-286LSからは4万円のアップである.購入する場合には、実際の画面を見比べてから決めてほしい.
PC-286LSTは,カラーラップトップ時代の先鞭的商品ではあるが,色があまりはっきりとせず,あまり見やすいとはいえないのが残念である。今後出るはずのカラーモデルに期待したい.


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なんとも中途半端なPC-286LST。値段も高いし、「2000台の限定」とは、どうしてこういうものを販売したのか理解に苦しむ。
 PC-386LSは,デスクトップの代わりとしても十分に使える性能を持っている.LSシリーズは,ラップトップマシンには珍しく,拡張スロットもデスクトップマシンと同じサイズであり,拡張性にとんでいる.しかし,9kg前後の重さというのは,持ち運びにはかなりつらい。
今回のエプソンのマシンは魅力の無いマシンばかりだった。

私が愛用したDynaBookの記事をスクラップする。
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J-3100の機能はそのままに小さく
 J-3100SS(以下SSと略す)は,A4ブックサイズの本体にJ-3100シリーズ(SL)の機能を詰め込み,しかも19万8000円という低価格を実現した意欲的な製品である。重量もノートワープロ程度で,バッテリ駆動が可能だ。これだけ小型化されたにもかかわらず,ソフトウェア,メディアともに上位機との互換性が保たれており,蓄積されたJ-3100シリーズの資産をそのまま活用できる.
 重量は約2.7kgと,重めのノートワープロ並み.厚さは44mmで,既存のラップトップマシン(80~110mm程度)とは一線を画する。この匡体に,ELバックライトの液晶ディスプレイと3.5インチFDDを内蔵する.バッテリは,約4時間の充電で2.5時間の駆動が可能だ。
 CPUはクロック周波数9.54MHzの80C86を採用,メインRAMは標準で1.5Mbytes,拡張RAMカードの利用で最大3.5Mbytesまで増設できる.入出力関係は,外部モニタ端子が省略されたことを除いて上位機と同じで,拡張FDD兼プリンタ端子(ソフトで切り替える),RS-232C,拡張コネクタ(これは独自のもので,上位機との互換性はない)がある.このほか,拡張RAMカードのためのスロットと,内蔵モデム用のスペースがある.

ハードRAMを使えばHDD並みの環境
 SSは,J-3100SLゆずりのレジューム機能を搭載している。これは,メインメモリをバッテリバックアップすることで,再起動したときに電源OFF直前の環境を再現する機能だ。文書を編集中に駅に着いてしまったらそのまま電源を落とし,喫茶店で電源を入れれば作業の続きができる.
 メインメモリ以外のメモリは,EMSメモリまたはハードRAMとして利用できる。ハードRAMというのは,基本的にはRAMディスクだが,バッテリバックアップされているためブートのたびごとにシステムなどを転送する必要がない.超高速のハードディスクに見立てることができる.
 実際,付属のMS-DOS Ver.3.1をブートしてATOK7を組み込むまでに,FDDベースでは24秒を要するが,RAMから立ち上げればわずか8秒となる.レジューム機能と組み合わせれば,ディスクアクセスに起因する待ち時間は無視できるものになる.
 ただし,DRAMの大きなメモリを常にバックアップしているため,バッテリが消耗した状態で約半日放置すると,ハードRAMの内容が消えてしまう。付属のツールなどでこまめなバックアップを心がけたい.

ATOK7の辞書をROMに搭載
 ソフトウェアでは,MS-DOS Ver.3.1のほかに日本語入力FPのATOK7が標準添付される.ATOK7の辞書はROM化され,これだけでDドライブを構成している.変換速度はFDDとは比べものにならない速さだが,高速にタイプすると表示がついてこなくなることがある.ユーザ単語登録や優先順位などの学習内容は別ファイルに保存されるので,辞書がROMだからといって心配する必要はない.なおこの辞書は,容量/内容ともに,PC-9801版の標準サイズの辞書に相当するもののようだ。せっかくのROMならラージ辞書が欲しいところである.
 現在J-3100用に販売されている一太郎はVer.3であるが,これがATOK5を要求するために,システム標準のATOK7は使えない.どうしても使いたければ,ATOK5のシステムと辞書を使うことになる(辞書はRAMに転送するのが現実的だ).ATOK5対応のアプリケーションのために「7TO5」というコマンドも用意されており,ATOK7のインターフェイスをATOK5のAPIに合わせることができるようになっているが,一太郎Ver.3はこれでも動作しない(動作するとした先月号の記述は誤り)。辞書ROMを有効に使うには,発売予定の一太郎Ver.4を待つ形となる.

最速の8086環境を携帯できる
 ところで,ブックコンピュータと言われると、本当にそんなに軽いのかと思ってしまうが,2.7kgという重量は本誌の約3冊分これを持ってしまうとほかに本だの書類だのを持つには少々辛い。長旅となれば2.5時間では足りないので,ACアダプタも携帯しなければならないが,従来のラップトップに比べればかなり小さめとはいえ結構かさばる.ちなみに,航空機内での利用は航空会社の申し入れにより禁じられていると,マニュアルに記載されている.
 恒例のベンチマークテストも行なってみた.CPUが80C86であるために,V30マシンと比べてかけ算が多少遅いほかはほぼ同クロックのV30マシン並みであった。スクロール速度もそこそこだが,J-3100シリーズは漢字VRAMを持たないためか、文字出力は遅めに出ている.しかし,複雑な計算を頻繁に行なうような場合を除き,ソフトウェア使用時のボトルネックとなるのは外部記憶の速度である。その点SSはハードディスクより数段速いハードRAMを搭載することで,FDDへのアクセスを大幅に減らしている.8086マシンとしては究極に近い動作速度が得られるはずだ.
 286,386ベースのデスクトップマシン,特に漢字VRAMによる高速スクロールを見慣れていると,RAMベースでもまだ遅いと思うこともあろう.しかし,パソコンならではのデータ処理機能を持ち歩ける,いつでもMS-DOSテキストとしての日本語を入力できるという利点には抗し難い魅力がある.


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 ハードRAMの注意として「バッテリが消耗した状態で約半日放置すると,ハードRAMの内容が消えてしまう」では困ったことがない。データはFDに保存するし、MS-DOSの起動ディスクにはツール、ユーティリティソフトを入れてあり、autoexec.batでハードRAMにコピーしていた。後は、レジューム機能をフル活用した。
「ATOK7の辞書をROMに搭載」とあるが、すっかり忘れていた。だから、MS-DOSの起動ディスク1枚で事足りたのか。ワープロとかオフィスソフトは使わなかったので全然困らなかった。
 「ところで,ブックコンピュータと言われると」なんて書いてあるが、PC-9801なんてノートコンピュータだった。Dynabookでそんなことを書くなら、98NOTEのときは噴飯ものだと書くべきだ。
 「ちなみに,航空機内での利用は航空会社の申し入れにより禁じられていると,マニュアルに記載されている.」そうだったかな。手荷物検査で電源を入れてくれと言われたことはあったが、持ち込めていたはずだ。

マイクロシステムズのThe Book。価格は25万円。
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TBNの光磁気ディスクに関する解説記事をスクラップする。
光ディスク三つ巴
Q:CD-ROMやMO-DISKなどの光ディスクが話題になっていますが,スピードや記憶容量等でどんな違いがあるのでしょうか?
A:光ディスクにはCD-ROM以外にもハードディスクのように書き込み/消去が自由にできるMO-DISK(Magnet-Optical:光磁気ディスク),1回のみ書き込み可能な追記型光ディスクなどが実用化されています。これらはデータを半導体レーザーで磁気ヘッドより小さな領域に対して読み書きするため、通常のフロッピーディスクなどとくらべ大変に容量が大きいのが特徴です。
 構造的なことでは,CD-ROMが螺旋状のピットの列をトレースしているのに対して,残りの2つはトレースするための螺旋状の溝が付いています(図1).これは溝のない平らなディスクでは,ちょうどフロッピーディスクがフォーマットをしないと使えないように,データを書き込むためのガイドが付けてあるのです.


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 トラック間隔はどれも1.5ミクロン程ですが,レーザービームをより絞り,トラック間隔を狭くして半径方向の記録密度を上げる研究も行なわれています。
 記憶容量については,CD-ROMは5.25インチで片面540Mbytes,追記型光ディスクは5.25インチで片面最大600Mbytes,30cmで片面最大1.3Gbytes,MO-DISKは5.25インチで片面300~400Mbytesです.
 また回転速度は,CD-ROMはCDと同じ規格で線速度一定(CLV:Constant Linear Velocity)になるように200~530rpmで変化します.これはディスクの内周と外周では外周のほうがトラックが長いので,回転数を落とすことで同じ記録周波数でディスクの外側により多くのデータを記録するものです。これにより,ある長さ当たりの記録容量はディスクのどこでも一定になります(図2).これに対し追記型光ディスクとMO-DISKには統一された規格がないため、回転数は各社ばらばらです。一般に2400rpm程度で一定速(CAV:Constant Angular Velocity)になっているものが多いようです(図3).CAVはFDDやHDDと同じように1周当たりの記録容量は内周も外周も同じですが,ランダムアクセスに強いという特徴があります.


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 記録方式としてはこの他に回転数一定で外側ほど記録周波数を上げて線記録密度を一定にする方式(M-CAVModified-CAV)があります。これは外周の容量を増すためCLVが回転数を変えたのに対し,記録周波数を可変にするものです。これにより記録パターンはCLVと同じになります.
 さて使用に際して最も気になるスピードですが,これには大きく分けて2つの要素があります。1つはシークタイムと回転待ち時間です.シークタイムはヘッドが目標トラックに到達するまでの時間で,一般には全トラックの3分の1を移動する時間をいいます。回転待ち時間はヘッドが目標トラックに到達してから実際にデータを読み始めるまでの時間で,一般にはディスクが半周する時間をいいます。アクセスタイムはこのシークタイムと回転待ち時間を合わせたものです.
 もう1つの要素は転送速度です.これはディスクからデータを読み出すスピードですが,実際のスピードはインターフェイスの能力にも左右されるので目安程度に見てください。さてそれぞれの光ディスクのアクセスタイムですが,CD-ROMは500ms,追記型光ディスクとMO-DISKはほとんど同じで100msが標準的です.速いものではアクセスタイムが50msのものがありますが,HDDにはまだまだヘッドの重さなどの関係で及びません.また転送速度はCD-ROMが1.2Mbit/秒,追記型光ディスクとMO-DISKは5Mbit/秒程度から,20Mbit/秒まであります。
 参考までにMO-DISKの例として,ソニーのNEWSとNeXT ComputerのNeXT Computer Systemに採用されているMO-DISKの性能を記しておきましょう.NEWSのものは容量は297Mbytes(片面),回転速度は2400rpm,転送速度は7.4Mbit/秒(ただしSCSIインターフェイス使用時は620Kbytes/秒).NeXTのものはキヤノン製で容量は256Mbytes(片面),3000rpm,転送速度は6.6Mbit/秒というものです.
 以上の平均的な性能をまとめると表1のようになります。これを見るとMO-DISKはアクセスタイムはFDとほとんど同じですが,回転速度が速いため転送速度が10倍程になっていること,またCD-ROMがFDと較べてもあまり速くないことなどが分かります.
(田川)



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NeXTの解説から図をスクラップする。
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こんなことを図で説明しなければならなかったのが34年前のパソコン環境だった。

「現地レポート MACWORLD Expo/Boston」から一部をスクラップする。

Adobe社との蜜月が終わった
Apple社はどこに行くのか

 System Ver.7.0が市場に与えたインパクトは,予想以上に大きい.コンファレンスの2日目に行なわれたVer.7.0をめぐるスペシャルセッションでは,4人のパネリストと聴講者の間で白熱の議論が展開された。特に、既存のMacOSとの互換性や、独自規格のアウトラインフォントとPostScriptとの整合性については,パネリスト同士の見解の相違が明らかになり,ユーザーの不安感は助長されたようだ。翌日には,Ver.7.0の簡単なデモも公開されたが,その詳細については未だに全貌が明らかになっていないだけに、当分は混乱が続きそうだ。
 Adobe社は,会場にNeXTマシンを持ち込んでDisplay Post Scriptのデモを繰り広げていたが,すでに何回となく目にしてきた来場者の関心を引くことはできなかった.Apple社が,画面表示では独自のアウトラインフォントを採用すると発表して以来,Display Post Scriptに対する関心は急速に低下している.一時の興奮状態と比べると隔世の感がある.それとは逆に,出力系の対応はLinotronicやVarityper,Agfaなどを筆頭に,PostScriptプリンタの全盛を迎えている.前述のグラフィックソフトは,ペイント系でさえベジェ曲線を採用するほど,PostScript主導になっている.SystemVer.7.0は,こうした市場の動向に真っ向から対立する基幹路線として発表されたわけで,Macのシステム体系からPostScriptの占める比重を軽減しようという狙いは明らかだ。「Jean-Louis Gassee(Apple社の開発担当副社長)は,SteveJobsが敷いた路線を全面的に否定しなければ気がすまない人間だ」という関係者の見方は,Ver.7.0の発表時からささやかれていた.現在のMacファミリーは,すべてJobsが決めた基本路線に沿って製品化してきたものだ。PostScriptは,その最大の基本路線といっても過言ではない.
 しかし、別の関係者は,「PostScriptの依存体質から脱却しても、結局はQuickDrawというJobsの遺産で勝負せざるを得ない」と見る.本当にJobsの影と決別するにはQuickDrawを捨てなければならないことは確かだ。しかし,それはRISCプロセッサを搭載したMacの発表まで待たなければならない.Macファミリーは,昨年の米国市場でパーソナルコンピュータ販売実績のトップに踊り出た.Macがこの世の春を謳歌している裏で,QuickDrawとPostScriptの確執は着実に進んでいる。





前号のASCII EXPRESSのスクラップを再掲する。
業界の動向,パソコン,ワープロ他(月刊ASCII 1989年9月号2)
米Apple社と米Adobe社の関係が決裂か?
ASCII1989(09)b16AppleとAdobe決裂_W501.jpg



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