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OS/2第5回OS2のある環境(月刊ASCII 1988年6月号6) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

 この号の「OS/2がやってきた」は「動的リンク」だった。
ASCII1988(06)c01OS/2_W520.jpg
記事の技術的内容はスクラップするまでもなかった。しかし冒頭の随筆風の記事が面白かったというか、そうだったよなという懐かしく感じたのでスクラップする。
 36年前の夢のコンピュータ環境が現在実現している。その当時思い描いていない画期的なことは実現していないのだからコンピュータ環境の進歩はもうないということだろう。まあ36年前の時点で既にパソコンの進歩は、大型コンピューターの技術をパソコンに下ろしていったようなものだから人間の考えるコンピュータ環境は当時すでに完成していたのだろう。あとは、技術的なことを一歩一歩地道に解決していっただけだ。0から1を作ったのが大型コンピューター開発時代で1から100いや1000かなそれを作ってきたのがこの36年なんだろう。1000倍速くする、1000倍大きくするという量的変化は質的変化になったことは認める。
記事からその夢の部分をスクラップする。
OS/2のある環境

 OS/2には,ある種の夢が実現できそうなそんな期待がある.
 筆者は,ソフトウェアの開発を職業とする技術者である常日頃,多くの時間をオペレーティングシステムの開発に費やしている.職業柄,コンピュータに毎日接することもあって,その便利な中にも,まだまだ不自由を感じることが多い.「理想的なコンピュータによる作業環境」を経済的にも安価に実現したいという欲求は自然なことであり,長年の夢でもある.OS/2の出現によって,その可能性を見つめ直す機会を得ることができた.
 ここでは,今回の本題である動的リンクの解説に入る前に,現時点で考えられる範囲での具体的な,OS/2の利用イメージをもとに,この新しいオペレーティングシステムの可能性について考えてみきたいと思う.
 OS/2の利用形態を特徴づける機能には,おおむね次のようなものがある.
 (1) 複数のアプリケーションを同時に実行できる。  (2) 快適な操作環境を約束するウィンドウによるユーザーインターフェイス  (3) 通信機能(LANマネージャ)によりネットワークの構築が比較的容易に行える。  (4) 本格的なデータベースマネージャの搭載  これらの機能をすべて総合すると,自然に思い浮かんでくる環境がある。
OS/2のある風景」
(ビジネスユース)

「オフィスにて」
 プロジェクトを構成する各メンバーの-机の上には,その人の好みと能力にあった様々なパソコンが置かれている。すべてのパソコン上ではOS/2が稼働している。そして,各々のパソコンは通信機能(いわゆる、LAN:Local Area Network)で結ばれている。互いに結合されたパソコンのうち,処理速度が速く性能の良い1台は大容量のハードディスクにデータベースがのりサーバーとして動作する.メンバーは,自分のパソコンからLANによって、そのサーバーに自由にアクセスして,整合の取れた正しいデーメータをいつでも参照することができるよになっている。
 そして、作業に必要なエディタ,ワードプロセッサ、あるいは,スプレッドシパートなどのアプリケーションソフトや,様々なツール類なども一箇所に集められいて,各パソコンからいつでも利用することができるのである.
 このような環境のもとでの作業形態はどうなるか……
 プロジェクトのあるメンバーが,ウィンドウ上で,他のメンバーの作成したデータを参照しながら作業を進めている(ワープロソフトでレポートを書いているかもしれないし,エディタでプログラムを作成しているかもしれない).
 そのとき,バックグラウンドで待機していた通信アプリケーションが起動され,突然その画面上に新たなウィンドウが自動的に開いてメッセージが表示されたりする.他のメンバーから,なんらかの通信データが送られてきたのに違いない(たとえば、そのメッセージは,緊急を要する会議の用件だったり,以前に自分が誰かに出した質問の回答だったりするのだ).メッセージを受けた人は,その新たなウィンドウに対して適切なリアクションを起こしてから、再びもとの作業に戻ればよい。
 こんな環境だけでも実現されれば,メンバー間のコミュニケーションが密接になり、作業効率が今より一層上がるはずである.
 OS/2によって作り出される優れた作業環境(システム環境)は,この他にまだいくらでも考えられるかもしれない.いずれにしても,このようにして作り出された環境が,プロジェクトなどの同じ目的をもった人々の間で,様々な機能を並列に実行しながら,同時に共用できる、ところに意義があると言える.このように,OS/2を利用すれば、パソコンとこう比較的安価なマシンで,オートメーション環境が構築できるのである.つまり,OS/2をパソコンレベルでのOAを可能にするツールとして位置付けることもでき.る.OS/2が,ビジネス向けであると言こわれるのは,この辺に理由があるのだしろう。
 OS/2以前において同等の環境を実現よしようとすると,コストがはるかに多くかかることは容易に想像できる.複数の端末(パソコン)を接続し,同時にアクセス可能なミニコンレベルの高価なマシンンが必要になるはずである.当然,社内の全メンバーに対して、マシンが行き渡まることは不可能に近い.
OS/2のある風景
(パーソナルユース)

 では、自宅などでのパーソナルユースではどうだろうか……
 OS/2は,個人で使用するには十分すぎるほどのパワーを持っている.そのため,現在のパーソナルユースでは圧倒的に多いと思われるワープロなどの,「もっぱらスタンドアロン」的な利用方法では,その能力のほとんどを使用していないことになる.しかし,マルチタスク機能を利用して、ワープロ,エディタ,コンパイラなどのアプリケーションプログラムを同時に実行することで,作業の効率の向上を計ることは十分考えられる.
 しかし,人間が同時に処理できる作業量には限りがあり,数多くのアプリケーションを並列に起動して作業を進めていると、起動されたまま忘れ去られるアプリケーションが,必ずひとつやふたつは出てくる.実際,筆者も,OS/2を使っ。て複数のアプリケーションを実行しながらプログラムの開発を行ったが,テキストエディタを,同じソースプログラムの修正のために無数に起動してしまった経験がある(それでも,MS-DOSに比べれば,はるかに快適な環境であることに違いはない).OS/2の能力を,個人レベルでフルに使用するには,もっと広範囲な多人数によるパソコンの使用方法を研究する必要があるのかもしれない.
 たとえば,パソコンの利用形態として確固たる地位を築きはじめているパソコンネットなどには最適なツールになる。向上したマシンの性能をフルに利用して,個人運営のパソコンを使ったBBSが増えるかもしれない、そうなれば,ネットワーク時代に向けて,個人におけるコンピュータライフも,今とは比べものにならない広がりを見せていくだろう。他のアプリケーションを使うときに通信中の回線を止める必要もなく、情報の伝達スピードはますます速くなるに違いない、極端な話をすれば,強力な通信機能とマルチタスク機能を利用して,日本中のあらゆるパソコンを高度な通信ネットワークで結合することも可能性がないではない。
 また,高度な通信機能を利用して,自宅のパソコンをオフィスのマシンに接続することもできる.自宅においてオフィスと似たような業務用の環境を作ることが可能になる(自宅での仕事を奨励する。こわけではない)
 以上が,及ばずながら筆者が想像したOS/2の世界である.自分の環境にあわせたOS/2の使用法を想像してみるのも,一興かもしれない.で、いずれにしても,これらの環境を実現するには,最低でも1.5Mbytesの主記憶や,高速でかつ大容量のハードディスク,通信機器,安価な通信手段,そして,それらの機能を同時に,そして高速に実行する高性能パソコンなどが不可欠な条件になることはいうまでもない.
 さて,想像の世界はこの辺で終りにして次からは,いよいよ、目の前に確かに存在するOS/2の動的リンクの話を始めることにしよう。
 まあ、今となっては違うなというところがあるが、雰囲気は良く分かる。一番違うなと感じたのは80286に何を求めているのだという点。本当にMSとIBMはよく80286で動くOS/2を作ったものだと感心する。やはりプロは凄い。私は当時パソコン人生最大の汚点だと思っていた80286マシンのPC-9801VX2を買ってしまった。アセンブラを使い、より高速なプログラムを作りたいと頑張っていた(本当に無駄な努力だった)。素人でもすぐわかるように640×400ドットでアニメキャラを動かしたいと独りよがりのプログラムを作っていた。本当はシミュレーションをしたかったはずなのに、アニメーションを作っていた。
 話を記事に戻して個人のローカルBBSはマルチタスクのOSなんて必要なかった。だって、パソコンを複数台持っていたから。知人でもたいていそうだった。で古いパソコンをホストにしていた。OS?そんなものはいらない。N88 Disk Basic で動いているBBSが結構あった。
 パソコンの性能が低いためにコンパイラで作られているビジネスソフトは遅く、人を待たせてばかりだった。ゲームはというとおそらくゴリゴリのアセンブラで高速なコードを書いてくれていたので楽しめた。
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