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PC-98互換機PC-286日電の主張他パソコン関係(月刊ASCII 1987年7月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号のASCII EXPRESS目玉は日電によるエプソンPC-98互換機問題への対応だった。
まず扉
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写真はビジネスショーのエプソンブースの様子と松本重敏日電顧問弁護士。
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記事は
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日電は互換機と言いながら動かないソフトが多いという主張で互換機と言えないなら販売を差し止められないことになるという内容だった。記事本文をスクラップする。
日電が「エプソンのMODEL 0は互換機と呼べない」と主張=MODEL 0のBIOSは事実上シロと認めた?=
 セイコーエプソン(株が,PC-286 MODEL 0の販売を開始したのを受けて,日本電気株側は,「MODEL 0は,PC-9800シリーズ用ソフトの43%しか走らず,互換機と呼ぶには問題がある」(水野幸男常務)として,“互換機”のキャッチフレーズで販売するセイコーエプソン側に対して強い不満を示すとともに,ユーザーに対しても「走ると思ったソフトが走らないこともある」(同氏)として警告を発した.
 日電側の調査によれば,PC-9800シリーズ用に販売されている約5000本のソフトのうち,MODEL 0で動作するのは43%で,残りの57%は動作しないという.「半分以上のソフトが動かないのに,“互換機”という名目で売るのは問題だ.(互換機という)宣伝を信じて買った結果,ソフトが走らなかったとしたら,日本電気にも悪影響が出る」(同氏),というのが日電側の主張だ.
 これに対してセイコーエプソン側は,「(日電側の指摘によれば)動作しないソフトは,BASICを使った40%とMS-DOS対応の10%,それ以外のOSを使った7%ということだが,わが社は,はじめから動作するソフトをリストアップしており,ユーザーが混乱を招くようなことはしていない.ビジネスソフトについては,90%以上が動作する」(広報)として,日電側の主張と真っ向から対立している.
 係争中のMODEL 1~4とは別に,日電側がMODEL 0の互換度を問題にしたのは,MODEL 0がすでに販売されているため.裁判で争っている4機種は,すでに販売中止になっており,このままだと,世に出ない可能性もある.ちなみに裁判は,「高い類似度を示す部分(BIOSの約1.6%)を,証拠物件として提出しただけ.それに対してセイコーエプソン側は,まだ何も意志表示をしていない.つまり,やっと裁判の入口にきたところ」(松本重敏日電顧問弁護士)という.いつ決着を見るか見当もつかない裁判が始まったばかりなのに,新手の互換機が発売されてしまってはということで,日電側の打った手が,「互換機にしては動作するソフトが少ない」(水野常務)というカウンター気味のパンチだった.この発言は、裏を返せば“互換機として売るなら,もっと動作するソフトを増やせ”という意味にも取れる.「世に出た以上は,それを前提にせざるを得ない」(水野常務)かもしれないが,こうした発言は,MODEL 0のBIOSがシロだと事実上認めたことになる.12日電側は,「MODEL 1~4とMODEL 0は,まったく別のもの」(水野常務)という認識に立って,「MODEL 0も現在分析中で,結果が出れば何らかの行動を取る」(同氏)ことにしているが,みずから互換度が低いと認めたMODEL 0については,これ以上の係争はせずに容認するのでは,という見方も出てきているようだ。
 「関西地方を中心に,売れ行きも好調」(セイコーエプソン広報)というMODEL 0をめぐって,両社の攻防は当分続きそうだ.

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ユーザとしてはワープロ、表計算、データベースのいわゆるビジネス御三家ソフトが動けばいいのであってその他のゲームとか特殊なソフトが動かなくても大きな影響はなかった。ゲームがしたければファミコン買えよという時代だった。
互換機で動かないソフトと言えばやはりゲームで8086は遅いのでハードウェア特にV-RAMをバンバン叩くとか、データやBIOSを物理アドレスでアクセスしてとにかく高速なプログラムが必要だった。BASIC+マシン語が最適だという人たちもいた。私もそう思った。PC-9801無印が出たとき、多くの人がTEXT-VRAMによる漢字表示が高速なのをやっぱり16bitは凄いと勘違いしてPC-8801から乗り換えたと思う。8086が遅いのでMS-DOSで動くプログラムを作るときはMS-DOSをバイパスしてPC-9801のハードウェアに直接アクセスする方法がMS-DOSプログラム作成法として書籍化したほどだった。こうした行儀の悪いソフト(8086が性能の悪いCPUだからしょうがない)が横行したので互換機開発は大変だったろう。

日本電気がPC-9801UV21を発売
CD-ROMユニットなどの周辺機器も強化
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34年前CD-ROMユニットを購入した知人はいなかった。なんたってPC-CD101の価格が15万8000円とバカ高かった。また3.5インチのFDDを持っている人もいなかった。

日本電気,本体とCRTを一体化したコンパクトサイズのオフィスワークステーション「N5200モデル03」発売
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本体とCRTを一体化って昔からN5200はそういう機械だったろうに。8インチFDDをくっつけてた。
写真には「Macintoshによく似たスタイリング」とあるが、似てないことはないけどよく似たはないだろう。小さくてかえって仕事には使い憎いのではなかったか。

立石電機,Σワークステーションを発売
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通産省のΣプロジェクト。跡形もなかったプロジェクト。役所というものは仕事を作ることが仕事で仕事が無くなれば自分たちもなくなるという危機感を持っていたのでは。仕事の必要性を作り出し、予算と人を確保するのが仕事。民間とは全く違う。役人仲間でもっともらしい理屈をつけれれば予算と人が使える。で、事業の後の評価はなされずじまい。ぽしゃっても役人は責任を取らないですたこらさっさと別部署に、天下りにと。昔から腹が立っていた。

富士通,FACOM9450シリーズにニューモデル省スペースワークステーション「9450αmkII」など3機種
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FACOMと付けば大型コンピューターを連想するが省スペースのワークステーションだった。
システムの外観は富士通らしい格好いいものだった。このデザインをパソコンにすれば良かったのに。

ソニーが通信ソフトとモデムを本体に内蔵したMSX2を発売
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価格が5万98000円と安いので一般ユーザ向けかと思ったらそうでもなく証券会社と組んだホームトレードサービスの端末を想定していたようだ。34年前に既に一般家庭から株取引ができるようになりつつあったのだ。こうしてスクラップしていると現在のシステムは機械が変わっただけで34年前から大して進歩していないのではないかと思う。

日本アイ・ビー・エムがパーソナルシステム/55を発表
米国IBMのPS/2に対応
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大したことではないが、IBMの日本法人はカタカナでアイ・ビー・エムなんだと今更ながらふーんと感じた。まあ、お仕事パソコンだったから信頼性は高かったのだろう。なお「生産は、モデル5560までを,従来どおり松下産業に委託し,モデル5570だけは,同社の藤沢工場で行う予定」とあるが、同社とは日本アイ・ビー・エムのことか?松下電器産業のことか?どっちだ。
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