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MZ-2861 TEST ROOM,X68000開発者インタビュー(月刊ASCII 1987年6月号12) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

TEST ROOMからMZ-2861の記事をスクラップする。
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シャープはなんでも合体するのが得意だった。ラジカセ、ラテカセ、ファミコンテレビ等々。MZ-2861のCPUはi80286とZ80という組み合わせで勝負した。でも大して売れなかった。残念マシンだった。以下写真をスクラップする。
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MZ-2861はi80286プラスZ80だ。8086とZ80じゃない。8086はZ80と比較してもたいしたCPUじゃなかったから同一筐体に納めても意味不明となる。森田オセロの故森田氏は確か「Z80のアセンブラで書いた方が8086のCコンパイラのオブジェクトより早いプログラムが書ける」とい言っていた(私の記憶では)。8086のBASICで書かれたプログラムが売られていた時代の感情を思い出す。なんで皆こんなプログラムに金を払うのだろうとムカムカしていた。兎に角遅かった。最低でもCで書けよと思っていた。私はZ80でゴリゴリ誰の役にも立たないプログラムを書いて、速いだろうと自画自賛していた。
以下評価部分をスクラップする。
MZシリーズ初(?)の16ビットマシン
 MZシリーズには、MS-DOSを搭載した16ビットマシンとして,MZ-5500シリーズやMZ-6500シリーズがあるが,それらはいずれもビジネスユースを強く意識したものであり,パーソナルユース指向という意味では,今回のMZ-2861が事実上MZシリーズ初の,MS-DOS搭載のパーソナル16ビットマシンといえる.
 マシンそのものは,後発の強みを生かしてかなり魅力的に仕上がっている.MS-DOS ver3.1を搭載し,プリンタやグラフィックなどがDOS上のデバイスドライバとして用意されている点,日本語入力FPや書院28ワードプロセッサのバンドルなど,パーソナルMS-DOSマシンに要求されるポイントを確実につかんでいる.価格的にも,現行のMS-DOSマシンとしては、かなり低価格であり,Cのラーニングシステムのための入門機種としては,うってつけの1台となるだろう.また,データベースやカルク,スプレッドシートなど、ビジネス用途として要求されるアプリケーションが揃えば,本格的なビジネスマシンとしても低価格なシステムが構築できる.
 ソフトウェア資産の点からいえば,MZ-2500シリーズ用のアプリケーションを継承している点も見逃せないし,2800モードで動作するPC-9801エミュレーションソフトがどの程度のものなのかについても興味が尽きない.今月は残念ながら,PC-9801用アプリケーションを動作させるためのエミュレーションソフトの到着が間に合わなかったため、レポートできなかったが,どうやらMS-DOS上の常駐形式プログラムとして起動するものらしい.このため,ブートオンでアプリケーションが起動するタイプのソフトについては,起動できないことが予想される.また,ディスク自体にプロテクトが施された5インチ2HDメディアの場合は、3.5インチへのコンバートも問題となる.エミュレーションモードでのアプリケーションの動作スピードは,PC-9801VM(V30 CPU:8MHz)比で,約1.5倍程度を実現しているらしい.
 来月号では,書院28ワードプロセッサやPC-9801エミュレーションソフトの詳細など,ソフトウェアについてのレポートを予定している.
発売当初はかなり魅力的なマシンだと思うけど、なぜ売れなかったのだろうか。何をやってもPC-9801シリーズの牙城は崩せなかったということだろうか。このとき新たに買うユーザ層はソフトのインストール、ハードの増設とか知り合いに頼まざるを得なかったのかもしれない。取り敢えずPC-9801を買っていれば知り合いからコピーソフトも入手しやすいのでPC-9801だったのかもしれない。

TEST ROOMのX68000の記事はアセンブラ関連の記事だったのでスクラップはしない。
しかし、TBNにX68000の開発者へのインタビュー記事があった。貴重だと思うのでこれをスクラップする。
●DMA特別企画
X68000訪問記
 昨年の12月号でX68000を紹介して以来,数々のお便りが編集部へ届いています.今回は,そんな読者からの熱い声を携えて,栃木県矢板市にあるシャープのテレビ事業部を訪ね,開発者のお話をうかがってきました.インタビューに応じてくださったのは,X68000開発総責任者の鳥居勉さん,技術部門責任者の金井邦之さん,そしてソフトウェア開発担当の小林冬記さんです.
――やっと製品が出荷開始されましたね.
鳥居 そうですね.昨年10月のエレクトロニクスショウで参考出品したところ,かなりの反響がありました。出荷は予定より1カ月遅れてしまいましたが,早く皆さんにお見せした結果,ユーザーやソフトハウスの方からの御要望も聞けて,多少なりともよくなったんではないかと思います.
金井 ユーザーの方から直接,ファンレターも来たりしました.作る側としては,早く出したい気持ちと,もう少し頑張っていいものにしたいという気持ちの板ばさみで,大変複雑でした.
鳥居 名前について,初めはApple社の「Lisa」みたいなものも考えたし,「TwinX」は僕自身も考えた名前です.結局は,CPUに68000を使っていて,X1のグループが作ったマシンだということを一番シンプルに言い表している名前になりました。あとは,ユーザーの方が適当な愛称で呼んでくださればいいと思っています.まあ,非常に言いにくいということなんですが,そのほうが,一度覚えたら忘れないでしょう?
――それにしても,デザインは独特ですね.
鳥居 まず,これまでのコンピュータのイメージとは違ったものにしたかったということがあります新しいCPUを使って,新しい発想で,というのが基本にあったので,今までの形を打ち破るのが,最初からのねらいでした.
――結局はどなたのデザインなんですか?
鳥居 考えたのは技術スタッフです.
金井 机の上に立ててあるファイルを見て,こんな感じでコンピュータになったらいいなと思ったのが最初でした.それで技術者たちが,ボール紙でファイルを2冊並べた形を作ってみたんです.
鳥居 最初は取っ手もついていませんでした。でも,せっかく間があいているんだから,ここにつけよう,それならプッシュタイプのハンドルにして.......という具合で,これはメカ屋さんのアイデアです.チームワークの賜物ですね.
――OSをオリジナルにしたのはなぜですか?
鳥居 68000用のOSとしては,UNIXやCP/M68Kなどがありますが,そのどれもが開発者向けで、誰でも使えるというものではありません.そこで,まったく初めての人でも,感覚でオペレーションできるような新しいOSを考えたのです.
――V-Shellのできた背景は?
小林 パソコンを使う人は,アプリケーションを活用していこうという人と,開発用に使おうという人の2つの方向に分かれると思います。そのような状況の中で,たとえば,パソコンのコマンドなんて知らない人でも,起動時から終わりまで,マウスと画面さえあれば十分に使ってもらえる,そんな考えに立って作りました.
――機能がありすぎてマシン自体が欲張りすぎているように思うのですが
鳥居 現状では,オーバースペックと言われるかもしれませんが,ユーザーのためを思えば,ある程度先のことを考えて強力なハードにしておく必要があります.他のマシンと比較して,どの面からみても平均以上の機能があって,そして,値段が同じだったら,必要としない機能は,とりあえず使わなくてもいいわけです。やはり3年先,5年先にも通用するようなマシンじゃないといけないと思います.
――ソフトを作る時に苦労したことは何ですか?
小林 それはやっぱり時間が足りなかったことでしょうか(笑い).ハードウェアがまったく新しいものなので,まずOSを考えて,次にBASICなどのアプリケーションを考えてというように,やることがたくさんあって大変でした.
――X-BASICはちょっと変わってますね.
小林 そうですね.今のBASICでは機能をアップさせるのにも限界がありますし,アプリケーションも作りにくいだろうと思うのです.それと,Cなどの高級言語を使いたいという世の中の要望もあります.Cを使いたいんだけれどもBASICしか使えない,そんな人のために,このX-BASICを考えたのです.つまり,コマンドなんかにBASICのインタープリタの機能を残して,なおかつ構造化のプログラミングができるように,いろんな命令を追加しました。
――X68000を使ってプログラムを組む人へのアドバイスは,ありますか?
小林 使われる方にもいろいろなレベルがあると思うのですが、ハードをいろいろといじりたいという人であれば,スプライトとかグラフィックの機能を十分に使ってもらえれば,最高の幸せですね.また,DOSレベルでいろんなアプリケーションをどんどん作ってほしいと思います.68000というCPUは,OS管理がきちっとできるチップ構成になっています。だから,アプリケーションをOS上で作れば,ハードのコンパチビリティですとか,全体的な互換性とかもとれるようになるのではないでしょうか。
――現在のDOSとかV-Shellに満足していますか.また,今後バージョンアップの可能性はありますか?
小林 まあ,正直言ってまだまだというところはありますが......でもソフトっていうのは,これで完全だというものはないと思うんですよね,生物ですから.だから,たとえばMS-DOSにしても,V2.1とかV3.1とか繰り返しバージョンアップしています.これは一種の成長です。世の中の流れにそって必要にせまられれば,やっぱりそれなりに考えていかなくちゃいけないと思っています.
――CPUが68010,68020に移行することはありますか?
鳥居 少なくとも4~5年は,ハードはそのままで,と思っています.よほどのことがない限り,辛抱しなくてはと,もし,何年か先に,変えた方がいいというようなことになれば,それはそれで,また違った形で作るということです.
――X68000が,5年前のX1発売の頃から計画されていたとうかがったのですが,そうすると,今から,5年後のX68020を計画中とか.
鳥居 さあ,もしかしたらすでにスタートしているのかもしれませんよ。でも新しいマシンを出すというのはタイミングなんです.そういうタイミングのあう時が,必ずあるはずだと思っています.
――最後に,読者に何か一言お願いします.
小林 そうですね,技術屋っていうのは誰でもそうだと思いますけど、できあがった商品は,やっぱり自分の産んだ子供みたいに可愛いです。難産でしたけど(笑い)。これから学校へも上げて,塾にも通わせなければね。あと,いじめられるかもしれないし,くれないようにもしなくちゃ.......X1みたいに成長してくれたらいいなと楽しみにしています。われわれの子供をどうぞよろしく,というところでしょうか.
――――――――――――――――――
 今さらのように思うのですが,ひとつの商品には必ずその開発者がいて,それぞれに大変な思い入れを持っています.私としては,今回,そういった人たちの生の声を初めて聞いて,素直に感動してしまいました.ただ,ハード開発担当の石持さんにお話をうかがえなかったのが残念でしたが(!?).開発者の皆さん,X68000をこれからも大切に育てていってくださいね.
(nao)


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かなり良い機械だと思った。
しかしながら、何台もパソコンを買えるだけの経済状態ではなかったのでX68000を我慢した。私のパソコン遍歴ではPC-9801VX2を買ってしまったのが最大の間違いだった。8086憎しが最大の間違いだった。
インタビュー記事に戻るが発表から発売までかなり期間が開いたのは別の機械を買わないで待っててねという販売戦略だったのだろう。X68000を欲しがるのはオジサンではなく、若い大人青少年だったろうから経済的にかなり難しかったのではないか。当然ローンで買うのだろうからそんなに簡単にCPUを変えられたら悲しい。だから68000のまま4,5年頑張るという答えになったのだろう。CPUを68020か68030に変えてほしいというユーザーが出てきたころに発表するという戦略だと思われる。X68030が登場したのが1993年3月だからこのときのインタビュー記事から約6年ということはちょっと遅かったか。

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