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コンパチブルCPU 特集ローカルBBS(月刊ASCII 1987年5月号8) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

なんでも相談室からコンパチブルCPUの記事をスクラップする。
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コンパチブルCPUとは?
・ハードウェアまでコンパチ
 日立のHD63C09Eは、モトローラのMC6809E(69A09E,68B09E)とコンバチブルです。相違点はMC6809EではN-MOSだつた製造プロセスをHD63C09EではC-MOSにして消費電力を少なくしたこと,最高クロック周波数を従来の2MHzから3MHzにしたことです.HD63C09Eは,例えばFM-11の68B09Eと差し替えてそのまま使うことができますが,命令の追加や,1命令の実行に必要なクロック数の低減などは行われていないので、差し替えただけでは実行速度は速くなりません、実行速度を上げたり、命令を増やしたりすることは技術的に十分可能であるのに,このようになったのは、完全コンパチブルを主張するモトローラ社の意向によるものであると噂されています.PC-9801シリーズでお馴染みのNECのV30は,インテルのi8086にほぼ上位コンパチです.規格表を見るとクロック信号の形(デューティ比)が違うので、差し替えても動作は保証されませんが、実際には、何とか動作してくれるようです。この原稿も,1年ほど前に8086をV30に差し替えたPC-9801Eを使って書いていますが,現在までのところ大きな問題は起こっていません。ゲームなど,CPUの性能を極限まで使っているソフトの一部は動かなくなりますが,これはV30の速度が速いため,微妙なタイミングがとれなくなるからのようです。ワープロやコンパイラなどは、問題なく動作しています。
 V30は,8086に比べると,各命令の実行に必要なクロック数が全体に低減されているので、同じソフトを同じクロックで実行しても、動作速度は1.3倍程速くなります.また,可変長ビットフィールド操作命令,パックトBCD演算命令,アレイ・インデックス・チェック命令などが追加されており,これらの命令を上手に利用すれば、実行速度はさらに速くなります。
 逆にいえば、このことは実行速度を速くしたために動かなくなるソフトがあり得ることを意味しています.先ほどのゲームなどのように,ソフトウェアでハードウェアとのタイミングを取るものは,V30が速いためにタイミングがズレて,動作しなくなってしまったわけですまた,V30の追加命令は,8086の未定義命令の部分に割りふってあるので,そこが8086の未定義命令であることを利用したソフトがあつたとすると,それも動かなくなります。  また,V30は8080エミュレーションモードを持っており,この機能を使うと8ビットCPUの8080用につくられたソフトを実行できます.つまり,V30は,8080とソフトウェア・コンパチでもあるのです。(ただし、エミュレーション・モードに切り換える命令などを追加しなければならないので、完全にコンパチブルであるとは言い難い). 
・ソフトウェアがコンパチ
 ザイログ社のZ80は,NECのPC-8801シリーズなど、多くのパーソナルコンピュータに搭載されているCPUです(正確に言うとPC-8801に使われているμPD780は,Z80と完全にコンパチブルな,別のCPUです).Z80は,インテルの8080に対し、ソフトウェアの面で上位コンパチです.しかし、ハードウェアが全く違うため、差し替えることはできません(図1).そして,8080の命令をすべて持っている上,レジスタや命令が,かなり追加されています,最大クロック周波数も、8080の2.5MHzに対し8MHz(Z80H)と大きく向上しています.
 Z80に対し、さらにソフトウェア上位コンバチプルなCPUが,日立のHD64180です(図2(a)).このチップはハードウェア的には,CPUに,MMU(メモリ管理ユニット),DMAコントローラ,タイマ,非同期シリアルインターフェイス,同期式シリアルI/Oポートを内蔵させたものです。ピンの数は64本もあり,Z80と差し替えることはできません。CPUのレジスタの数は変わっていませんが,かけ算命令などが追加されています。命令実行に必要なクロック数は若干減っているので、同一クロックでも実行速度は速くなります。
 ここまでは,比較的古いCPUについての話でしたが,最近次々と発表になっている32ビットクラスのCPUになると,同じソフトウェア上位コンパチでも、少し事情が変わってきます(図2(b)).
 インテルの80286は,8086にソフトウェアの面で上位コンパチブルなCPUです.そして,80386は,それを更に拡張した32ビットCPUです.それぞれ互いに差し替えることはできません.80386は,64テラバイトという広大な仮想アドレス空間や,マルチタスク機能などの特徴を持っています.
 このCPUは,リセットした直後は、「リアルモード」という状態にあります.この状態では80386は8086とほぼ同様に動作します.追加された多くのレジスタや命令は使用できません.しかし,最高動作クロック周波数や,1命令に必要な平均クロック数は大幅に向上しているので,このままでも高速8086として使うことができます.もっとも,随分もったいない使い方です.80286を搭載したPC-9801VXで,N88-BASICやMS-DOSE使っている時も、このリアルモードです。
 ただし,80286や80386を8086として使った場合,スタックポインタの使われ方や、シフト命令の結果など、微妙な部分で違いがあり、このため、まれに動作しないソフトもあります。またV30で新たに追加された命令に対しては,コンパチビリティはありません。PC-9801VXが,80286とV30の切り換え式になっているのはそのためです.
 リアルモードから特別の命令を実行すると、「プロテクトモード」になります。この状態では,80286用に作られたソフトウェアを実行できるほか,拡張されたレジスタや命令を使って、32ビットCPUとしての性能をフルに使うことができます.しかし8086のソフトは動作しません。
 32ビットCPUとしての機能を生かしたまま,8086のソフトを実行するために,さらに「仮想8086モード」が用意されています。このモードに入ると80386は再び8086のソフトを実行できるようになります。しかし、リアルモードと違い、仮想モードでは,ソフトは,80386用に作られたマルチタスクのOSの1つのタスクとして動作します。入出力や割り込みなど、マルチタスクを実行する上で問題となる処理は,80386のOSが処理するため、マルチタスクのことを考慮せずに作られたソフトもそのまま動作させることができるのです.例えば,MS-DOSとCP/M-86を同時に実行したり、複数のMS-DOSと32ビットの機能を生かしたUNIXを同時に実行したりできます。
 さて,これら「上位コンパチブル」のCPUで,もとのCPUのソフトを動作させる場合を考えてみましょう。今までの説明から分かるように、例えば,8086用に作られたソフトは,V30や80286,80386でほぼそのまま動作します(「ほぼ」というのは、先ほどの微妙な問題点に引っかかることがあるからです).  しかし,このままではクロック数やクロック周波数が改善された分速くなるだけです。新しいCPUの本当のパワーを使い切ったことにはなりません。パワーを使い切るには,追加されたレジスタ命令を有効に利用しなければなりません。このため、最近のコンパイラの中には、ターゲット(ブログラムを実際に動作させる)CPUの指定ができるようになったものがあります。例えば、MS-Cコンパイラでは,/GO,/G1,/G2の各オプションをつけることにより、各々8086,80086.80286用に最適化したオブジェクトを生成します.80286でプログラムを動作させる時に/G2を指定することにより,/GO(8086)を指定した時より、実行速度が向上します。ただし、そうしてできたプログラムは,8086では動きません。
 最後の方は、ずいぶんむずかしい話になってしまいました。ひとくちにコンパチブルと言っても、単にまったく同じというわけではなく、コンパチビリティを保ったまま,性能を向上させる様々な工夫がなされていることが分かると思います。
(森田)

 

ASCII1987(05)h02図1ソフトウェアのコンパチビリティ_W360.jpg
ASCII1987(05)h02図2ソフトウェアの上位コンパチブルなCPU_W520.jpg
ただただ読んでいて懐かしくなった。それだけでスクラップしてしまった。この頃のパソコンマニアはこうしたCPUのことを調べることが楽しかった。HD64180と80186のパソコンは使ったことがなかった。どこに需要があったのだろうか。
34年前の市販のソフトウェアはできが悪かった。素人からなんだこの遅さはとか、これで良ければ俺にも作れるとかのレベルが多かった。BASICで作って売っているソフトが多かった。BASICで作ってプロテクトSAVEしてLISTを読めなくしているのもあった。そんなことするくらいならCで書けよと私たちはバカにしていた。BASICのプロテクトSAVEなんてすぐ外せるのに。34年前はインターネットが無かったのでプロテクトを外す情報が手に入れにくくパソコンマニアの誰もプロテクトを外せるわけではなかった。

続いて特集の「ローカルBBSのすすめ」をスクラップする。
ASCII1987(05)d01_ローカルBBSのすすめ_W520.jpg
ASCII1987(05)d02_やっぱり気になる法律の話.jpg
1987年はローカルBBS元年といってもいいだろう。特に地方にとっては市内料金でアクセスできるアクセスポイントが少ないためアマチュアの地元に根付いたBBSは貴重だった。
34年前からネットで知り合い、オフ会で出会ってリアルの友達になることが行われていた。
このころは私も熱くなっていた。
ネットで議論していた人がどんな年齢かもしらず出会ってびっくり。一応性別は知っていたがそれでもオフ会で出会って相手が子供だったりしておじさんはびっくりした。
34年後はとんでもない世界になっているが、34年前はネットのハードルが高いせいで変な人は極めて少なかった。(いたことはいたが)
それにしても34年前電気通信事業法について「この法律を全く知らずにすますことはできません。」とはなんとハードルが高かったことだろうか。
「結論から先に言うと、個人や団体が営利目的ではなくいわゆるBBSを行うときは、第二種事業の届け出は必要ないようです」と解説があった。
以下経費についてスクラップする。繰り返しになるが34年前電話代は高かった。
無視できないお金の話
 最後に,機材に関係したお話をしておきます.さて,平均的な1回線BBSのシステムは,どんな機材で構成されているのでしょう(カッコ内と,価格は目安です)。
 パソコン(中古でも可) 10万円
 ディスプレイ(白黒でも可) 4万円
 20M固定ディスク 15万円
 モデム(自動着信型) 3万円
 電話回線架設費(着信専用) 4万円
 これは,あなたが持っているパソコンをメンテナンス用に、逐次,使っていけることを前提にしていきます。 毎月の経費としては,
 回線使用料(着信専用) 2350円
 電気代(24時間)
 バックアップ用ディスク等
 以上で,最低1万円はかかるとみてください、回線数が増えれば,その経費は回線数に比例して高くなってきます。

 BBSに欠かせないのが電話,1本の電話を通常の使用とBBSとに使い分けることは不可能ではありませんが,その際はBBSの運営時間をキッチリと決めなければなりません,普通,人から電話がかかってくるのは「人の活動している時間帯」なので,BBSの運用は「人の活動しない時間帯」となります。深夜から早朝までがそれで,この時間帯に運営されているBBSも結構多いようです。
 ただし,運営中は外からの電話は受けられず,緊急の連絡などの際には不安が残ります。サービスの点からも,時間の制限は不満材料になります。さらにキャッチホンサービスを利用している場合は,割り込みシグナルがデータ転送を妨害するのでBBSには絶対使えません.
 BBSを長く続けるつもりならば,専用に回線を1本引くべきです.かなりの出費になりますが、電話は一種の財産です。不用になれば売却も可能です。
 新しく電話を引くには,地域の電話局へ新規開設の申請をしなければなりません、電話には発着信ができるものと着信専用のものがあります.これの他に家庭用と業務用の区別もありますが,データ通信とはいっても商売に使うのでなければ,家庭用という判断になるでしょう.
 いずれも1週間前後の期間で架設してもらえますが,その際は別途工事料金が必要です.
 料金は表1を参照してください。着信専用を選べば,最初の負担金額を半分近くに押さえることができます.これは,マシンなどを同時に揃える際にはありがたいでしょう。もちろん経費的に余裕があるなら,両用回線を引いた方が長期的には安くあがります.また,最初は着信回線を引いておいて、余裕が出てきたところで差額を支払って両用回線に変更して回線使用料を下げることも可能です。
 なお,売却の際には,着信回線はかなり安くなりますし、すでにアメリカのFIDOなどで実現されているBBS間のネットワークの始まる日も遠くないと予想されるので,差額を払ってでも両用にしておく方が賢明かもしれません.
 ダイヤル式・プッシュ式はどちらでも構いませんが、モデムによってはダイヤル専用とプッシュ専用というものもあるので,注意してください.

ASCII1987(05)d09電話回線と料金_W520.jpg
専用回線を引かないでBBSを立ち上げる人もいた。夜間の時間を区切って運営していた。知人(主婦なのだが)パソコン通信の電話代が高くなり夫に怒られたので私たちに頼み込みBBSを立ち上げた人がいた。この人チャットが好きで、このBBSにアクセスするとシスオペにチャットに引きずり込まれるという恐ろしいネットだった(笑)。まあ、私たちがパソコンを見繕ってあげてパソコン通信に引きずり込んだのだから最後まで面倒を見てあげなければならないという思いがあった。しかし、最初にパソコンも持っていなかった彼女ををパソコン通信に引き込んだ彼はどうやったのだろうか。34年前の私たちはキリスト教の宣教師のように知り合いをパソコンに引きずり込んでいたのだった。

Macintoshの開発環境はどうなっている?
ASCII1987(05)d01_Macの開発環境_W520.jpg
この号も、実際のプログラム開発の説明となっている。Macのプログラムは知らないが、読むとWindowsのプログラム開発説明みたいになっている。というかWindowsがMacの物まねになっているのだが。
この号のスクラップは省略する
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