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オペレーティングシステムの今後を予想する(月刊ASCII 1987年2月号7) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

特集「87年のOS環境を占う」のスクラップの続き。
オペレーティング・システムの今後を予想する

縦書きのあおりを引用する。
MS-DOSが16bitOSとしての標準的なものとなったが、現在のハードウェアはMS-DOSの要求仕様以上のものとなっている。ここでは、新しいハードウェアに相応しい新しいOSについて考えてみたい (編集部)

以下本文をスクラップする。
 16bitパーソナルコンピュータにおいては,DOSが定着しDOSでシステムをたちあげることを前提としたDOSマ-シンが当たり前になってきました.
 しかし,ハードウェアを見てみると,CPUは32bitのものが噂され,高速なグラフィックスプロセッサなどの周辺デバイス,メモリの大容量化と価格の低下,そしてハードディスクの普及など,毎日のように進化しています.最初は負担だったOSも,現在ではそれほど問題ではなくなりましたが,逆に資源を有効に使い切れないという問題が生じています.仮想記憶機能やマルチタスクのための機構を持ったCPUでありながらOSがサポートしていないために利用できなかったり,I/Oの待ち時間のためにCPUが遊んでしまったりといった問題があるのです.
 現在の状況を一言でいうならば,ハードウェアの進歩にソフトウェアが追従していない状態といえるでしょう.ここでは新しいCPU,新しいハードウェアに見合うOSを,実際の製品の紹介も交えて解説したいと思います。
いやいや違うでしょう。34年前の認識がそうであったとは自分の思いと全く違う。34年前は何か処理をするたびに待たされていた。そういった現状に仮想記憶?マルチタスク?論外であった。当時思っていたことはシングルマシンでマルチタスクではなくシングルユーザでマルチマシンが望みだった。ただ、趣味のユーザがそんな金をかけれるはずもなく、ただただ、もっと速いパソコンが欲しかった。
THEOS

 THEOS286 Vは,80286のプロテクトモードを使った,リアルタイム,マルチタスク,マルチユーザーのOSです.1975年にZ80CPU用のマルチユーザーOSとして登場したのを最初に,現在では8086,80286,80286仮想記憶バージョンが発表され,現在80386バージョンが開発中となっています.
 THEOS最大の特長は,マルチユー・ザーやマルチタスク,リアルタイム処理を念頭に置いて開発されていることです.たとえば,各ユーザーには特権レベルがあり,このレベルに応じて実行できるコマンド,プログラムを制限することが可能です。単にアプリケーションを使うユーザーから,システムプログラミングを行うユーザーまでが,同一のマシンで仕事できるのです.マルチユーザーの効用は,さまざまな資源の共有をネットワークを構築せずに行えることにあります.しかもTHEOSの場合,IBM PC/ATクラスのマシンで最大32ユーザーまでをサポートできるので、コスト的にも安くシステムを構築できます.
 従来のソフトウェアに関しては、MS-DOSのエミュレータが用意され,通常のソフトウェアはTHEOS内で走らせることができるほか,ハードウェアを直接操作するようなアプリケーション(たとえばLotus1-2-3など)に関しては専用のパッチプログラムを用意し,THEOS上で走らせるようにできます.また,THEOSのファンクションコールはUNIXとコンパチビリティを持ったもので,すでに用意されているANSI準拠のCコンパイラを使い,THEOS上で再コンパイルすることで実行可能です.
 THEOSは,従来のソフトウェア資産を受け継ぐ用意と,基本的にマルチタスク,マルチユーザーそしてリアルタイム性を持ったOSであり,こうしたOSが現在のパーソナルコンピュータのシステム資源を有効に使えるOSといえるでしょう。
滅茶苦茶胡散臭い記事だと思う。開発のスタートがZ80用のマルチユーザOS?まあ作ることは不可能ではないが、使い物にはならないだろう。実験的に開発してというところが妥当ではないか。とにかく記事を読んでそれはないだろうと思った。
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80286CPUから
新しいMS-DOSを予想する

 現在広く使われているMS-DOSは,最初IBMPC用のPC-DOSとして登場しましたが,IBMは次世代のOSとしてどうやら80286のプロテクトモードを使うOS,アドバンストDOS"ADOS"を開発しているようです.ここではそれがどういったものになるのかを,CPUのアーキテクチャから予想してみます.
 前に述べたようにシステム資源の有効利用を考えると80286の仮想記憶機能を使うプロテクトモードでマルチタスク機能持つOSであることは間違いありません.そしてその仮想記憶は,次に登場するであろう80386の仮想記憶方式と互換性を持つような方式となるでしょう.つまり,80286から80386へ移行する際にはアプリケーションの変更がほとんど必要ないような配慮がされるはずです.いままでは,次のCPUがどのようなアーキテクチャになるかがはっきりしていなかったので,本当の意味で次世代を意識したOSが作りにくかったのですが,現在ではすでに80386マシンも登場しており,ADOSはさらに次の80386用のDOSとそのアプリケーションをも考慮したものになるはずです.しかし,後に述べるように仮想8086モードやデマンドページングの有無,セグメントのサイズなど,286と386の違いにより286/386兼用のものになるのではなく,あくまで80386は別のバージョンのDOSで能力を引き出すといった形になるでしょう.
 マルチタスクで走るプログラムでは,そのタスク特有のシステム情報,たとえば,ファイルバッファ,ポインタやそのタスク空間内のメモリの使用状況などの従来のDOSが管理していた部分を,個個のアプリケーションの数だけ持たねばなりません.しかも仮想記憶を行っているのですから,1つのタスクが常に同じアドレスに存在するとは限らず,システム状況によって変化し,さらにはセグメント同士の位置関係も変化することもあります.このためダイナミックにタスクとリンクするアプリケーションとADOSのインターフェイス部分を持つ必要があるでしょう.また,割り込み動作の関係からサービスファンクションの呼び出し方が変わると考えられます.
 さらに現状として,現在のPC-DOS,MS-DOSで動いているアプリケーションをなんらかの方法で動かさねばなりません.まず第1に問題になるのは,リアルモードとプロテクトモードではオブジェクトレベルでの互換性がないことです.つまり,オブジェクトのままでは走らせることができません(80386では仮想8086モードを使うことで仮想記憶空間内で8086のプログラム実行が可能になる).さらに現在のアプリケーションは,直接I/O操作を行っているものが多いのですが,80286のプロテクモードではアプリケーション(レベル4のプログラム)はI/O命令を実行することはできないばかりか,メモリ保護機能によりVRAMのアクセスも行えません.したがって,プロテクトモードからリアルモードに切り換えて走らせる必要が出てくるわけです.
 しかし,80286は一度プロテクトモードに入るとリセットしない限りリアルモードには復帰できません.このためI/スポートを介して自分自身にリセットをかけるハードウェアが必要になります.こういったハードウェアがPC-98XA/XLなどの80286マシンにはすでに組み込んであることを考えるとハードウェアの対応はそれほど不可能ではないでしょう。実際には,メモリの下位番地に従来のMS-DOSの環境を作っておき,そのタスクを実行するときにいったんリアルモードに戻って実行し,I/O処理やタイムスライスが終わった時点でまたプロテクトモードに戻るといった動作を行うことになります。
 現在のところではMS-DOSを基本として,ユーザーインターフェイスはMS-WINDOWS,そしてネットワークはMS-NETWORKSといった切り分けがなされているので,ユーザーインターフェイスに関してはそれらの新しいバージョンで対応といった方向が一番考えられるでしょう.こうして全体像をまとめると,ADOSとはマルチタスク,仮想記憶で従来のMS-DOSのアプリケーションも動作可能といったOS像が浮かんできます.つまり,ミニコンなどのOSと比較していままでパーソナルコンピュータで不足していた基本機能をほとんど実現されたものといってもいいでしょう.
ここは妥当だと思う。つまりは80286は中途半端なCPUで、とどのつまり高速な8086としか使い物にならないということ。PC-9801VX2を買った私は本当にダメな奴だったと未だに後悔している。人生の黒歴史だ。
ASCII1987(02)c12OS環境占う_画面_W520.jpg
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