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半導体の寿命 沢口靖子竹取物語他(月刊ASCII 1987年10月号8) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

TBNの半導体の故障についての記事をスクラップする。
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半導体の寿命はどのくらい?

Q:ICやLSIなどのコンピュータの構成部品の寿命はどのくらいなのでしょうか.中古品もかなり出まわっていますので,気になります。
A:パーソナルコンピュータなどに使われているICやLSIなどの半導体には、一般的な意味での寿命はありません.半導体には,真空管のフィラメントのような消耗材は使用されていないからです。
 寿命にかわってIC,LSIの信頼度の尺度となるものは,“MTBF”や“故障率”といった値です.MTBF(Mean Time Between Failure)とは,ある部品が動作を開始してから故障が発生するまでの時間,また故障箇所の修理を行って再び動作させ,故障回復時点から次の故障までの時間間隔の平均値のことをいいます.そしてこの値の逆数が故障率となり,フィット(fit)という単位を使って表されます.1fit=10-9時間で,この値が小さいほど信頼性が高いことになります。
 この故障率の一般的な例を,いくつかあげておきます.この値はあくまでも大体の目安ですので、正確には型番ごとに仕様書などで調べる必要があります.
         
SSI,MSIクラス50~70fit
LSIクラス150~300fit
128K~256KのEPROM150~200fit
256K~1MのDRAM100~200fit
固定抵抗数十fit
 たとえば,100Fitの部品(MTBFは107時間)が100個使われたシステムを考えるとして,1個の部品の故障でもシステムが故障してしまうものとすれば,このシステム全体の故障率は100(fit)×100=104(fit)となり,MTBFは105時間となります.
 このことからも,使われている部品数の多くなった最近のパーソナルコンピュータでは,システムの信頼度を保つためには各部品の信頼度をあげることと同時に,できるだけ部品の数を減らすことが重要になります.
 次に,IC,LSIが動作不良(故障)を起こす原因について見てみましょう.
 IC,LSIの故障には、時間の経過に伴い“初期故障期”,“偶発故障期”,“摩耗故障期”という3つの故障期間があります(図2).初期故障期とは,原材料や製造工程が原因となる故障が主に発生する期間です.その後の偶発故障期は製品的に安定した時期です。最後の摩耗故障期とは、製品自体が寿命に近づくことによって故障が発生する時期なのですが,ICやLSIの場合はあまり問題にはならないようです.

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 たとえば100fitの部品であればMTBFは107時間となりますが,これは約1000年にあたるのですから,実際問題としてそれほど長期のテストができるわけではありません。実際の方法としては,50℃での故障率を調べるために,より苛酷な状態である125℃での故障率を調べてそれを50℃の場合に換算する“加速テスト”という方法がとられます.このために,ICやLSIの故障率というものは,厳密な値ではなく、期待値といった形の値になります。
 以上は主に工学的にみた故障の原因ですが,実際にはこれらの部品が使用される環境によっても故障が発生します.
 まず,高温,多湿の環境は,配線材料に用いられるAI配線の腐食の原因になります.LSIのパッケージは量産性とコストの面から工ポキシ系樹脂パッケージの場合が多いのですが,このパッケージは透湿性のため、水などが腐食の原因になります.また,静電気などにより過電圧によって酸化膜の絶縁破壊が起こり,p-n接合の破壊からAI腐食,ワイヤの溶断と進んでいきます。
 なお,こういった場合の耐久性のテストについてはJIS規格やアメリカの軍用規格であるMIL規格などに定められていますので,興味のある方は参照してみるとよいでしょう.
 以前,ベンチマークテストのようにデータの書き込みと読み出しを頻繁に行ってRAMを酷使すると,RAMの寿命が縮まるのではという話を聞いたことがあります.実際は確かに電気的なストレスはたまりますが、動作温度が低い場合などは発熱によって水などの不純物が出ていくためにかえってよい場合もあり,その部品の仕様範囲内であれば特に問題はないそうです。
 次に,部品単体ではなくそれらが集まったパーソナルコンピュータとしての耐久性について調べてみました。各メーカーに問い合わせてみたところでは、はっきり何年というデータは出てこないが、大体10~20年はもつはずだということでした。修理に関しては,家庭電気製品と同様に最低でも製造打ち切り後6年は補修用性能部品が保有されています.まあ今までの例でいえば,10年もたてばずつと性能のいい製品が発売されているはずですから,十分なところでしょうか.
 また,パーソナルコンピュータの故障,誤動作の原因も,いわゆる寿命といったものよりは、部品単体の場合と同様に温度,湿度,異常電圧の流入などによるものや,衝撃によるものがほとんどだそうです.
 パーソナルコンピュータのシステムは,本体よりも他の周辺機器などの中の,いわゆる機械的な部分が故障のネックになります.たとえばキーボード,ディスクドライブのヘッドやプリンタのヘッド,各部のモーターなどはある程度消耗品と考えた方がいいと思います.ディスクとドライブのヘッドの寿命は,ディスクの容量(片面,両面etc.)などでも異なるので,一概にはいえないそうです.また,ドットプリンタのヘッドは数百万行程度が寿命だそうです.
 最後に,パーソナルコンピュータで何度修理しても同じ所が壊れてしまうことがありますが(実はこれは私のパソコンのことです),この原因についても調べてみました.
 これには2つほど可能性があります.第一に,使用している環境が悪く、ノイズや電圧の異常といった特定の理由によって同じ部分が壊れる場合、第二に,一見正常に動作していてもある別の部分が壊れている(不調)なため,その影響で同じ部品に負担がかかってしまう場合です.第二の場合は壊れている所を直せばしばらくは動きますが、また同じ原因で壊れてしまいます。そういったわけで,私のパソコンはまた修理に持っていくわけです.
 (Micha)

当時のことで思い出すのは、家では動作しなくショップにパソコン、周辺機器を持ち込みテストすると動くという事象。家では壊れていたが、ショップでは故障が再現しない。修理のしようがなく、持ち帰ることがあった。知人も「あるよね」と体験談をお互い話し合っていた。今は、パソコンからスマホに変わったから10年も使うことはほとんどない。ガラケー時代はバッテリーがダメになって買い替え、スマホはバッテリーに加え、タッチ切れという現象に見舞われ買い替えと10年使うのは至難の業だ。

映画の紹介で沢口靖子が出ていたのでスクラップする。35年前か。35年後は科捜研の女だ。俳優寿命は長いものだ。
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編集部からの記事が面白かったのでスクラップする。
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勝負の行方

 8月30日,ローマで行われた第2回世界陸上競技選手権の100メートル決勝で,驚異的な世界新記録が生まれた。この選手権の模様は日本テレビ系列で衛星生中継されていたので,読者の中にもこの世紀の瞬間をリアルタイムでご覧になった方も多いことだろう.新聞によれば,夜中の放送にもかかわらず,東京での視聴率は6パーセントだったという.
 カナダのベン・ジョンソンが達成した記録は9秒83.それまでの記録は,1983年にアメリカのカルビン・スミスが2000メートル以上の高地で記録した9秒93である.高地では好記録が出やすいこともあり,平地での記録としては,しばらくの間9秒9が,大きな壁となると考えられていた.今回のジョンソンの記録はその壁を大きく打ち破るものであり,「驚異的」という言葉に誇張はない.
 とはいえ,この記録が樹立されるまでの間にベン・ジョンソンのライバル,カール・ルイスが果たした役割は決して小さくない.サンゼルス・オリンピックでの100メートル金メダリストであるルイスは,それまでの自己ベストが9秒97。記録の上ではすでにジョンソンの9秒95には及ばなかったが,それでも世界選手権というビッグ・イベントでは,ルイスが優勝する可能性も大きいと予想された.
 ルイスは、「ローマでは9秒台の記録を出し,必ずジョンソンを破る」と公言し、その言葉どおり9秒93の世界タイ記録を出した。しかし,それでもルイスはジョンソンに敗れたのである.結果的には、ジョンソンは,ルイスに勝つことがそのまま世界新記録につながるという,大変な好条件に恵まれていたと考えることもできる。
 100メートルの世界記録は、66年の間に,ようやく0秒57短縮しただけだが,新記録の出る瞬間には,必ず見る人を感動させるドラマが存在しているのである.
 話は変わるが,本誌の発売される9月18日には,ちょうど東京・晴海でデータショーが開催されている.この文章を書いている時点では,まだ明らかではないが,各社から意欲的な新製品が発表・展示されていることだろう.それらの詳細なレポートは来月号の本誌でお届けする予定であるが,いずれにせよ新製品の発表は,レースで言えば,ようやく位置についたばかりといってよい.発表された新製品が互いによきライバルとなり,一般ユーザーの喜ぶ,よりよいパソコン市場を形成していくことを期待したい。(上田米一)
なんと懐かしいことか。今の世界記録はウサイン・ボルトの9秒58だ。とんでもない走りだったことが思い出される。

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