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PC-88VA(月刊ASCII 1987年4月号2) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

ASCII EXPRESS からPC-88VAの記事をスクラップする。

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PC-8800シリーズの16bit化については記憶に残っていない。もうこのときには8bit機について興味がなかった。16bit機での事務処理、アセンブラやPascal, C言語でのプログラミングに興味が移っていたので8bit機の動向は空白となっている。スクラップ作業で記憶空白を補完する。
日電がPC-8800シリーズに
16bitの最上位機種を発表
V30コンパチのCPUと独自OSを搭載
 (株)日本電気は、PC-8800シリーズの最上位機種として16bitのCPUを搭載した「PC-88VA」と日本語レーザービームプリンタなどの周辺機器,関連ソフトウェアを開発,発売した.
 PC-88VAは,CPUにクロック周波数8MHzのUPD9002を搭載した同シリーズ初の16bitマシン(基本仕様は表を参照).
 UPD9002は,V30をCPUコアにDMAコントローラや割り込みコントローラ,タイマなどの周辺デバイスを集積したASIC製品で,同社のV30と機械語コードレベルで互換性を持っているほか,従来のPC-8800シリーズのCPU,UPD70008AC(Z80Hコンパチでクロック周波数8MHz)のエミュレーションモードを持っているため,「従来のPC-8800シリーズに対応したソフトウェアは90%以上動作・可能」(同社)という.
 また,新開発のCPUに対応してグラフィック用とテキストスプライト用に,それぞれVDP(Visual Display Processor)とIDP(Intelligent Display Processor)というカスタムLSIを搭載している.VDPは,図形の描画命令をファームウェア化して,画面合成・分割や水平・垂直スクロール,32個のパレット機能などをサポートしたグラフィック専用プロセッサで,CPUとの並列処理を可能にしたことで高速描画を実現している.一方のIDPは,同シリーズで初めてテキストによる日本語表示を可能にしたほか,テキスト部分のスプライトも実現しているのが特徴.
 周辺機器用のインターフェイスでは,NTSC方式対応のコンポジットビデオポート,イメージスキャナ用のパラレルポートなどを装備しているため,コンピュータ画面をビデオに直接録画できるほか,オプションのビデオボードを装着することでスーパーインポーズ機能やテロップ機能,リアルタイムのビデオデジタイズ機能などを実現している.また,熱転写方式のカラービデオプリンタ(オプション)を使うことで,コンピュータ画面やビデオ画面のカラーコピーも可能になっている.
■描画機能を強化した新OSを開発
 OSは,MS-DOSのファイルが読み書きできるPC-Engineを独自開発して,ユーザーインターフェイスの向上を図っている.PC-Engineは, (1) 専用の日本語入力フロントプロセッサ(連続60文字まで一一括変換可能), (2) メモリ常駐型のポップアップ型ツール(オプション), (3) スクリーンエディタ(日本語入力FPに対応), (4) DVDPやIDPの機能をフルサポートしたBIOS群からなるTool Box, (5) ファイル管理機能――などを装備した専用OS(図1参照).このうち,メモリ常駐型のポップアップ型ツールは、MS-DOS上のデスクアクセサリーと同じようにアプリケーションが動作中でもシステムから画面に直接呼び出せるツールで,(1) 日本語入力FPに対応した簡易日本語ワープロ「電子メモ帳」,(2) 四則演算や2進,10進,16進数表記を実現した電卓,(3) 西暦2079年まで対応した「カレンダー」――で構成されている.同社では,ユーザーが独自にツールを開発して,PC-Engineにインストールできるように内部情報を公開することにしている.
 ROM化されたBASICは3種類.従来のN88-BASICV1/V2とN88日本語BASICに加えて,PC-Engine上で動作するN88-日本語BASICV3が新たにサポートされている.V3は,N88-日本語BASICと上位互換性(実行スピードは約2倍に向上)を持っており,PC-Engineの日本語FPに対応している.主な特徴は、(1) テキスト,スプライト,グラフィックで任意の2画面の合成表示が可能,(2) 標準装備のマウスに対応,(3) VTR録画やビデオコピーなどのコンポジット出力に対応、MS-DOSのBASICファイルも読み書き可能(N88-BASICとMS-DOSの自動判別を実現)――などとなっている.
■目玉は画像処理分野の周辺機器とアプリケーション
 同時に発表したオプションの周辺機器は,(1) 15KHzと24KHzの周波数を自動切り換えできるドットピッチ0.31mmの14インチアナログRGBモニタ,(2) はがきサイズの専用用紙にRGB各64階調(25万色)でプリントコピーが可能なカラービデオプリンタ,(3) ビデオ画面とのスーパーインポーズ機能やデジタイズ機能を持つビデオボード,(4) 容量40/20/10/5Mbytesの5インチHDD,(5) 解像度320dpiの日本語レーザービームプリンタ(PC-PR406/PR101系プリンタのエミュレーションモードをサポート),Gタブレットーなど。
 また専用の別売パッケージは,(1) アニメフレーマー,(2) NET-ACCESS(V3),(3) ポップアップ型ツール「ポップアップ便利帳」,(4) V1/V2用N88-日本語BASICシステム――などを発表した.このうちアニメフレーマーは,米国Broderbund社の「Fantavision」が,パーソナルコンピュータ上で初めて実現したBetweening(中割り)手法を用いた動画の作成ソフト.Betweeningは,オブジェクトの動きの起点と終点だけを描くことで,中間の動きを補間して自動生成するというもの国内でこの機能を実現したパッケージは、アニメフレーマーが初めて.
 同社は,今回の16bit化にともなって,既存のPC-8800シリーズをより低価格化していく方針で,8/16bit両面からホームコンピュータ分野の拡大をめざす考え.また,PC-9800シリーズとの関係は,AV分野(特にビジュアル)を中心に販売展開していくことで差別化できるとしている.操作性の向上を意図した独自OSの搭載やマウスの標準装備,動画製作用のアプリケーションパッケージのサポートなどは,そうした展開の一端とみられる.価格は、本体が29万8000円,14インチアナログRGBモニタが13万8000円,ハードディスクインターフェイスが2万円,アニメフレーマーが2万8000円.

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これが8bit機かと思うほどのスペックだが、PC-88VAは16bit機だった。どうしてもPC-88となると8bit機のイメージが強すぎで16bit機と言われてもピンとこない。34年前この機体の記憶がなかったのはこのピンとこなかったことが原因か。
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スクラップして思いついたことだが、もしかしてNECはシャープのX68000に対して16bit機のPC-88VAをぶつけたのではないだろうか。X68000はPC-9801と対抗できる機械ではなくPC-88VAだぞと。営業的にはそれもありかもしれないが、パソコンユーザーとしては34年前確かに、PC-9801で日本市場を制覇したけど、NECは思い上がっていると感じてしまう。
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